フォトリーフつれづれ

連れ合いとの気ままな写真日記
第22回土門拳文化賞奨励賞受賞 m 
第26回土門拳文化賞奨励賞受賞」Y

遺棄されしもの

2011-10-17 | 日記


収穫の終わった田圃の畦際に
一体のかかしが残っていた。
普通、収穫前には役目を終えて
取り込まれてしまうのに、
彼はそのまま放置されている。
頭や首には針金が巻きつけられ、
放心したように前を見つめている。
殉教者のような痛々しさと、諦観を
漂わせる表情・・・
今までで一番やるせないカカシだった。
               Y
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6 コメント

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いい写真です (t.a)
2011-10-18 08:12:10
今まで出一番好きな案山子です。
なんという表情でしょう。
案山子の想い、心情が画面に溢れています。
前を空けた構図もより一層見るものに想いを伝えます。
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せつないですね (emi ichikawa)
2011-10-18 10:16:37
胸がキュンと痛みます。このところ何故か気になって台風の後の倒木ばかり撮っていますが、その中で一枚、この案山子を見た時と同じ気分になった写真があります。上も下も切られて幹だけになって横たわる木から若葉が出て美しく輝いているんです。枯れた葉っぱを見るより堪えました。
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想い (Y)
2011-10-18 22:32:16
カカシも木もモノなので感情なんかない。感情があるのはこっちの方で、それはいわば勝手な思い込みなのかも知れないけれど、そんな風に思い込みができるってことは、生きていくことの楽しさなのかも、なんていうことをお二人の素晴らしいコメントから感じました。
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思い2 (Y)
2011-10-19 09:40:31
前回のコメントは言葉足らずですので、少し付け加えを。人は対象に感情移入することによって感覚を磨き、それがその人の感性や理性に繋がっていくのだと思います。ある感情を込めて写真を撮り、それを見て何かを感じ、その感じたことを言葉で伝え合う。今ブログを通じてそんなことができることが、さらに写真を撮る楽しみに繋がっていると実感しています。
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タイトル (J)
2011-10-19 22:52:48
私は最初はタイトルが引っかかりましたね。
案山子として立派に使われているのだから“遺棄された”とするのはこの人形が可哀想ではないかと…。
しかし人形の表情から“遺棄された”と見るのが最も詩的になるし、物語が浮かんでくるのですね。
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ブログ (t.a)
2011-10-20 08:30:32
Yさんの言う様に、ブログのコメントを通してハッとする事が多い。何気なく撮った写真でも、Yさん、mさん、Jさんはまったく違った感情移入で攻めてくる。本当に勉強になるし毎日が楽しみで、撮影時もブログを意識するようなりました。
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