三重県津市在住の荻野さんからの案内で、
昨日いなべ市阿下喜に行ってきました。
駅から街道を上る途中に商店を改築した
ギャラリーがあり、突き当りの真っ白な壁面に
10点の作品が展示してありました。
3月末彼の作品を2Lサイズで20枚ほど拝見し
その衒いのないストレートな視点に驚いたのですが
今回A3でプリントされた作品は、更にナイーブな
ものでした。取られている場所はごくありきたりの
むしろ普通のカメラマンだったら見向きもしないような
田舎町のごくありふれた情景。しかしそこにじっくりと
視線を向け、三脚を立て、丁寧に写し止められたものは
冬の柔らかな光、肌寒さ、移ろっていく時間などを纏って、
自分がその場に今いるかのような臨場感を漂わせていました。
あの若さで、これだけ丁寧に写真に向き合っている。
その感性の豊かさと将来性を強く意識させられた作品群でした。
残念ながら展示会は昨日まで。しかし近い将来必ず彼の
もっと沢山の写真を、どこかのギャラリーでじっくり見られる
日が来ることを確信しました。
今回は木工の工芸作家と、ミュージシャンなどの木彫作品を
手がけている作家さんとの3人のコラボ展でしたが、
それぞれが個性的で、何より作品作りを本当に楽しんでいることが
分かり、こちらも楽しい時間を過ごすことができました。
Y・m