フォトリーフつれづれ

連れ合いとの気ままな写真日記
第22回土門拳文化賞奨励賞受賞 m 
第26回土門拳文化賞奨励賞受賞」Y

「はしうど」荒井俊明写真展

2019-04-14 | 日記




まず見せられたのはプリントの美しさ。柔らかいグレートーンと
シャープで精緻な質感描写。隅々まで神経の届いた、思わずため息をつくような
作品群だった。捉えられているのは、漁村の中の路地や漁具、石仏、植物そして波しぶき・・・
そうしたむしろ平凡な景物が奇をてらうことなく、しかし抜群のカメラワークでとらえられ
ている。写真の美の表現の極致を感じた。
作者は前回の「里暦」では、御崎というある意味特殊な集落を、そこに住む人々の営みを
中心として描き、今回は情景を主体として描いている。どちらにも共通するのは、その土地の
歴史を知り、その土地を深く愛着し、寄り添って見続けていこうとする、作者の眼差しだ。
作者の人柄の表れた写真展だった。                            Y
大阪市北区梅田 ニコンプラザ大阪で、17日(水)まで。
是非ご覧ください。


Yが書いているとおりでそれ以上私が改めていうことはないのだけれども・・
それでもやはり美しい描写の・・質感とボケがなんとも言われぬような味わいを見せて
いいなぁと言わずにはいられないような作品群でした。50ミリレンズの特徴も十二分に
活かして・・優しい慈しみ深い石仏はもとよりたぶん雑然と置かれてそのままになっている漁具にまで、
生物としての動きを想像して捉えられていました。やっぱり・・さすが荒井さんでした。
坂の多い地帯を・・例えば、窓の小さな枠の中に車をさりげなく入れて・・今という時の在処を
示している・・など・・上手いなぁと感心せずにはいられませんでした。
やはり、写真はそのものに対して真摯に向き合うかどうかで決まってくるのだとしみじみ思いました。
終りの方で坂の道を駆けていく少女の後ろ姿がなんとも愛おしかったです。

皆さん・・是非是非ご覧くださいませ。

                                 m

コメント (5)
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