時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

PHENOMENES -ハプニング-

2008-09-23 | 映画


火曜日
8時33分
ニューヨーク・セントラルパークを風が通り過ぎた
叫び声が響く
時が止まったように動きを止めた人々の姿

そして
ベンチに座る女性は
髪留めで首を刺し始めた



8:59am
セントラルパークから3ブロックの工事現場
ビルの最上階で作業していた
作業員が
次々と飛び降り始めた



9:45am
ニューヨーク市内の高校
ミツバチがアメリカ全土から一斉に消えた
原因について
生徒達と話し合っていた
科学教師・エリオット(マーク・ウォールバーグ)他
全教師に招集がかかった

事件が起こった
セントラルパークにテロ攻撃だ
まだ公式会見は無いが
バイオテロで
セントラルパーク付近が汚染された
発症には予兆がある

第一段階は失語症
第二段階は方向感覚の喪失
第三段階は死

教室に戻ったエリオットは
心配げに生徒を見送る
その背後に

‘アインシュタイン説’
もし蜂が消えると人類は4年で滅亡する

と書いた文字が…



テレビでは
化学物質や電磁波の影響で
脳の神経伝達機能が阻害され
幻覚を引き起こすと推測される

この神経毒は
脳神経を切り替え
ひとつの事を実行します
自分を破壊させる
自殺行動である
と…

エリオットは
同僚のジュリアンに誘われ
ジュリアンの母親が住む
フィラデルフィアへ避難することに…

駅で
ジュリアンと娘のジェスと合流した
エリオットと妻のアルマは
駅のスーパービジョンで
毒の成分が
天然物質であり
汚染の範囲が
ニューヨークのメトロポリタンに
限られている事を聞かされる



11:31am
フィラデルフィアの公園
一陣の風が吹き抜ける
人々は動きを止める

鳴り響く銃声

この謎の見えない脅威は
急速にアメリカ北東部に広まり
各地で大パニックが起きていた

フィラデルフィア行きの列車は
ペンシルバニアのフィルバートと言う
小さな駅で停止を余儀なくされる

レストランのテレビから
多くの被害が
北東の小さな町に限られているとの
報道に

フィルバートの人々や
列車から降りた乗客達は
一斉に逃げ出す



妻との連絡が取れなくなった
ジュリアンは
娘のジェスを
エリオットとアルマに託し
妻との最後の連絡を取り合った
プリンストンへと向かう

そこで
彼らが見たものは
そして
ジュリアンを乗せた車は
スピードを上げた…



一方
エリオットとアルマとジェスは
ホットドック好きの夫婦の車で移動するも
進むもうとする先からは
別の車が…

ホットドック好きの男は言う

「原因を知っている
 植物が成分を出している
 人が植物を刺激した
 確証もあると…」

二手に別れ
西にあるアランデルに向かう

だが
魔の手は
その一つの集団を襲う



銃声の音
毒の影響で
分かれたグループが自殺を図り出したのだ

片方に発症した
理由がある
二班あったのに
その違いは…

植物が原因なら?
集団を狙うんだ
日々増大して
少人数でも狙われ出した
人が刺激しているんだ
きっと植物の毒だ

もし標的がなくなれば
新たな標的を探すんだ
集団を探しながら
風に飛ばされて…
ここは風が強い

とそこへ
目に見えぬ何かが…
そう
風が木々を揺らし
草木を撫で始めた…



バラバラになって逃げ出す人々

エリオット アルマ ジェス達は
草原で突風に包まれる

草原に置き去りにされたバンのラジオから
ニュースが流れる

「植物毒の標的は15人以上の集団は何処でも危険です
 毒は広がっています 毒は風に乗って…」

毒は草原で消失する
我々は
草原にいるべきだ
植物は
毒素を空気中に放出する

「なぜこんなことに?」
「解からない
 でも
 ある論文を読んだが
 あるバクテリアが突然消えた
 すると毒が水中に現れた
 触れた漁師はみんな死んだ…
 そっくりだ」
「ミツバチが消えて毒が出てる」
「何かが消えて何かが出る」
「きっと原因はある」


毒の精度が増し
一人でも自殺するほどのパワーを持ってしまった何か
迫っていた

「昔 あなたは指輪を買ったわね」
「君は紫色に変えた」
「愛の色だってあなたは言ったわ」
「後で調べると紫は‘危険な色’だって…」
「どうせ死ぬなら 君の側で死にたい」

水曜日
9:58am
アランデル

エリオット アルマ ジェスは
吹き抜ける風に審判を委ねた



3ヶ月後

エリオット アルマ ジェス
共に穏やかな日々を送っている

テレビからは
今回の事件について
環境学者による
見解が流れている

「海では赤潮が魚を殺す
 植物が危険に晒された時
 急速に進化して
 毒素を出したんだ」

「火曜日の朝8時に始まり
 水曜日の朝9時に突然終わった理由は?」

「正直 大自然は不明な点だらけです」

「北東部に限局した理由は?」

「これは序章…第一の警告です
 この星の訴えです
 どう思おうと勝手だがこれは警告だ」

「何か根拠となる物は?
 多くの人は政府を信じる
 もしまた発生して
 限局すれば確証が持てますが…」

アルマがソワソワとしている
妊娠検査薬の結果を待っている

通学バスに乗ったジェスを見送ったエリオットを
ステュディオの外で待ちわびるアルマ
二人の顔に笑みが広がる



am
パリのチュイルリー公園
若い二人の男歩いている

「自転車を取りに行かなきゃ」
「今夜のパーティーは?」
「でも 取りに行かなきゃ」

風が通り過ぎた

叫び声が響く

一人の男が振り向く
特に変わった様子はない

「ビビらせるなよ」
「取りに行かなきゃ…」
「なんだって?」

二人が後ろを振り向くと
そこには
時が止まったように
動きを止めた人々の姿が…

いつしか
空には
紫色の雲が広がっている
そして
風が吹く



木々の緑とそよぐ風
それは
本来
人をリラックスさせてくれるはず


ここではちゃう!

オープニングは
雲が
ハイスピードで流れる様子が
映し出されているんだけど
これが
モノクロなの!
黒澤明の白黒映画を
彷彿させるような雰囲気

見るからに
何か起きそうな気配です

意思を持ったように
人に襲い掛かる‘毒’
何かしらの意図を感じるのでありますが
それが
化学兵器なのか
地球からの警告なのか
結論は出ておりません

σ(^^;) としては
‘地球からの警告’派ですかね~

ところどころ
啓示的な
キーパーソンとなる言葉・色(赤・緑・青・黄色・紫)や
現象が出てきて
それが最後まで旨く引き継がれてました



マーク・ウォールバーグ扮する
エリオットが
冷静沈着な男を演じております
上手いです

派手な演出や特撮がわるわけでなし
地味な感じの作品ですが
ん…
面白かった(*^^)v

日本では
公開終わってるんですよね~