時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

空中庭園

2007-07-31 | 読書

      角田光代 文春文庫

かつて高度経済成長期に造られたニュータウンも
今や「ダンチ」と呼ばれる集合住宅
京橋家の人々は"家族問では秘密をつくらない"という自分たちで作ったルールを守ることもできず
それぞれ誰にも言えない秘密をもっている

たとえば娘のマナ
学校をさぼり「ディスカバリーセンター」と呼ばれる巨大ショッピングセンターで時間を過ごす
時には
見知らぬ男性とラブホテルに向かう
弟のコウもまた
学校に行ってない雰囲気・・・
父・貴史に関しては浮気に忙しい
妻・絵里子も
実母・さと子とのこれまでの関係に悩み
自分がかつてひきこもりの少女であった事実をトラウマとして抱え
生きている

ふとしたきっかけから
貴史の第三の女・ミーナが
コウの家庭教師として京橋家に乗り込んでくる・・・

隠し事のない家族
そんな家族あるわけない
すでに崩壊している家族なんだけど
バラバラな家族なんだけど
微妙な均衡を保って
この家族は家族を演じている

実際
家族ってこんなもんなんだろうな~
核家族なんてぬるいもんじゃない
家族ってものが成立しない
現代社会・・・
これが現実かもしれない

ピアノの森&Pirates of the Caribbean:At Worlds End

2007-07-30 | 映画


午前中の予定が
キャンセルになったので
急遽
渋谷シネパレスで‘ピアノの森’を観賞してまいりました



森のピアノを弾くことができる少年と
ピアニストを夢見る少年の友情を描く
一色まことの人気原作を映画化した感動アニメ
国内外で高い評価を得ているマッドハウスがアニメーション制作を手
ウラディーミル・アシュケナージを迎え
ハイクオリティの映像と音楽で観る者を圧倒する



ピアニストを夢見る雨宮修平は転校初日に
“森にある壊れたピアノを弾いてくる”という肝試しを命じられてしまう
困り果てる修平を見かねた一ノ瀬海は
一緒に森へ出かけるが
実は
その森のピアノは海だけが弾くことができるのものだった
海と修平はピアノを弾く喜びを実感し
次第に友情を深めていく 
                          シネマトゥディより



下手くそながらも
長年クラシックピアノを習っていた小生・・・
色々な音楽を聴くけれど
やはり
クラシック
それもピアノの音色が一番好きです







午後からは
有楽町丸の内ピカデリーで
‘Pirates of the Caribbean:At Worlds End’
を再び観賞




なんと~
エンドロール後におまけがあったのです
パリではなかった


ターナーとエリザベスのその後
悲しい別れをしたその10年後が
描かれていたのです


エリザベスは一人淋しく
10年過ごしたのではなかったのです
愛するターナーとの間にもうけた男の子と共に
二人して
ターナーとの再会を待っていたのです

ターナーもエリザベスも若いまんまで
でもって
とてもなんです
表情がとても良かったのであります

日本でもう一回見てよかったよ~


救われた私の心
ということで


暗黒童話

2007-07-30 | 読書
乙一 集英社文庫

いや~乙一氏は
この手の作品も書かれるんですね

途中で読むの止めようかと思いました
言葉・・・悪いですけど
気色悪い
自分の見たくない知りたくない部分と
時折向かい合うような時があって
余計に
読みたくなくなったんだろうと
思うのであります

眼がポロリと落ちたとか
カラスが人の眼を盗んでくるとか
体を切断しても死なないで生きてるとか・・・

小野不由美さんの作品だったか
以前読んだ本にも
カラスが人間の言葉がしゃべれて
人間の姿に変身して
世界を征服する
みたいなストーリーがあったっけ・・・

むやみに想像力を働かせると
怖くて読み進んでいけなくなる


Wikipediaによると
乙一作品って
残酷さや凄惨さを基調とした「黒乙一」と
切なさや繊細さを基調とした「白乙一」の2つの傾向が存在している
らしい

「暗いところで待ち合わせ」
「君にしかきこえない」

白乙一系ってことか?
黒乙一系は苦手です

今日は
パイレーツを再び見てこようかと思います
日本語字幕

古都鎌倉

2007-07-29 | 神社仏閣


鶴岡八幡宮
京都の石清水八幡宮を厚く信仰していた源頼義が
前9年の役で奥州の安部氏を平定した後
康平6年(1063)8月
京の石清水八幡宮を鎌倉由比ガ浜郷に勧請し社殿を創建した
その後
治承4年(1180)
源頼朝が鎌倉入りするや由比ガ浜の八幡宮(元八幡)を
この地小林郷に移した
建久2年(1191)
武士の守護神の宗社に相応しく上下両宮の現在の姿に整えた
源頼朝が
この高台に社殿を作った時は
既に平家は滅亡
奥州・藤原氏も討伐し
全国60余州を平定した時であった
翌年には
征夷大将軍になり
まさに頼朝の絶頂期であった
鎌倉はこの頃は既に
京都と並んで政治文化の中心となっており
頼朝は関東の総鎮守となって崇敬されていた
以来
鶴岡八幡宮は常に鎌倉のシンボルであり
幕府の儀式や行事はすべてここを中心に行われた
また武門のシンボルとしても豊臣
徳川家から手厚い信仰を受けていた

              鎌倉史跡散歩 鶴岡八幡宮より



久々の八幡宮
本殿へ向かう長い石段も
昔は
長くてもっと大きかったと思うんだけど
小さく感じたよん
以前より
外国人が多くて驚いた

源義経は
この八幡宮を見ることなく
鎌倉にはたった一回足を踏み入れただけ・・・
ただ見て歩くだけでなく
歴史を感じながらじっくり歩くのも
良いもんだ



鶴岡八幡宮には
蓮池があるんですが
じっくりのんびり
眺めたことがなかったので
こちらも実現できて良かったです



ところで
蓮と睡蓮って
何気なく紛らわしいんだけど
違いって解ります?

@ベイビーメール

2007-07-28 | 読書


奇妙な女性の死体が立て続けに発見された
遺体のそばには
へその緒だけが残されていた
彼女たちは皆
送信者不明のメールを受け取った4週間後
謎の死を遂げる
しかも
彼女たちは
していないはずの妊娠をして
出産した形跡がある

私立高校の教師斉藤雅斗は
警察官であり親友でもある斉藤慎也と共に
事件を追い始める

そして
@ベイビーメールは
慎也の恋人順子を死に追いやり
慎也の妹であり
雅斗の恋人でもある朱美にも届いてしまう

朱美の死まで残された時間は4週間!!
メールにこめられた呪いは解けるのか


‘リング’の呪いと‘ローズマリーの赤ちゃん’
の代理出産的要素をあわせ持った
‘@ベイビーメール’

事件解決と思われた最後に
雅斗はふと思い出す
「生まれた赤ん坊は?」
その直後
『斉藤雅斗さんですよね?』
と雅斗を呼ぶ声が・・・

キャ~

千里眼 堕天使のメモリー

2007-07-27 | 読書

      松岡圭祐 角川文庫

渋谷の雑踏を切り裂く一台の異形の車オロチ
その助手席に座っていたのは
完璧な美をもつ女‘京城麗香’
死んだはずの西之原夕子だった

大胆不適な彼女の計画と
突如都心を襲った震度7の地震
その影に
メフィスト・コンサルティングの気配・・・

京城麗香こと西之原夕子を救えるのか
東京壊滅を阻止できるのか

そして
岬美由紀の消された記憶とは

千里眼シリーズは
毎回楽しみにしている
小生の期待を決して裏切らない
今回も一気に読破させて頂きました
9月25日「千里眼 岬美由紀の正体」こちらが待たれます

滝沢演舞城2007

2007-07-26 | 滝沢秀明(TOBE)通信


今月3日から
新橋演舞場で「滝沢演舞城2007」が上演されております
昨年に引き続き今年も
拝見させて頂きました

賛否両論ございましょうが
拙者としても
多々思うところはございまするが
滝沢秀明さん・・・
昨年より
日舞 女形の立ち居振る舞い等々
努力の成果が
見て取れたように存ます

残すところ3公演
出演者の皆様
疲労もピークに達しておられると存知まするが
怪我のないよう
集中して
千秋楽まで頑張って下さい

西遊記

2007-07-25 | 映画


旅の途中で
永遠に続くかと思われた砂漠の中に
大きな町にを見つけた
水と食料を求め
その町に立ち寄った三蔵法師一行は
「私の家においでよ」
という少女に言われるがまま
彼女の家にむかった

なんと~そこは
王宮
魔法で亀にされてしまった
王様&王妃様を目の当たりにする

そんでもって
金角大王と銀角大王の恐ろしい兄弟妖怪が
この国の緑とすべての財宝を奪いさったと言うではないか
王様たちに妖術をかけて去って行った歴史を聞いた一行は
王女玲美の懇願を受け
金角・銀角を倒す旅に出る


金角・銀角との戦いのシーンがあんまりなくて
なんかイメージしてたのと違う
孫悟空の
馬鹿でかい声が永遠と続き
頭痛・・・


手紙

2007-07-24 | 読書
 
     東野圭吾 文春文庫

強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志
弟・直貴のもとには
獄中から月に一度
手紙が届く…
しかし
進学、恋愛、就職と
直貴が幸せをつかもうとするたびに
「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる苛酷な現実
人の絆とは何か
いつか罪は償えるのだろうか

考えさせられる作品です
直貴が勤める会社の平野社長
言葉が実に・・・

被害者と加害者
たとえ裁判で決着がついても
そこで終わりじゃないんだよね
当事者だけでなく
周囲の人間をも巻き込んで
その重荷を背負って行かなきゃいけない
過酷な日々が続く・・・

考えさせられます

同級生+京都~其ノ四

2007-07-23 | 神社仏閣


「同級生」東野圭吾 講談社文庫
同級生の宮前由紀子は
俺の子を身ごもったまま
そして俺の愛が
本物だったと信じたまま事故死した

俺にできる償いは
本気の関係だったと皆に告白することと
事故の真相を暴くことだけだった
やがて
ある女教師が関わっていたことを突き止めるが
彼女の絞殺体が発見されるや
一転俺は容疑者にされてしまう

京都の帰り
神戸の友人宅へ遊びに行ったさい
お借りして
読んだ本です
彼女も東野圭吾ファン
面白いのよ



天台宗のお寺
真正極楽寺 真如堂 三重塔でございますですよぉ~
フィールドワークに参加したメンバーも
しばし涼んでおりました



本尊は
慈覚大師円仁がカヤの木で彫った阿弥陀如来
・・・拝見できませんけど・・・
紅葉の季節も
さぞ美しかろうと思われます



境内は・・・
ゆっくり見れませんでした



吉田神社から陽成る天皇稜を経て真如堂に来る間に
見つけた鳥居