時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

アヒルと鴨のコインロッカー

2008-09-29 | 映画


お前のやることは簡単だ
裏口に立ってドアを開ける
裏口の窓は曇りガラスになってる
誰かが立てば
店の中から影が見える
人がいるのを解からせる

裏口から
悲劇は起きる…



仙台に越してきたその日
僕・椎名は
ボブ・ディランの「風に吹かれて」を口ずさみながら
引越しの片付けをしていた

「ディラン?」
「ディラン」
「引っ越して来たんだ 手伝おうか?」
「いえ もう随分片付いたんで…」
「ふ~ん それなら家に来いよ?」

優柔な僕は
お隣さんの家に上がりこんだ

「好きなんですか?ディラン」
「あの声は 神さまの声だ」

「呼び捨てにすると親しくなったきがするだろ?」
と言われたので
僕たちは
お互いを
‘椎名’‘河崎’
と呼び合うことにした

「ちょうど良かった」
「何が?」
「誰かが来るのを待ってたんだ!まさかディランを歌う男とは思わなかった」

「やりたい事があったんだ!きっかけを探してた 手伝いが必要だった」

隣の隣に住む
引きこもりのブータン人留学生のキンレィ・ドルジに
広辞苑を贈りたいと言うのだ

「彼には調べたいことが二つあるらしい 一つはアヒル もう一つは鴨」

そう言って
河崎は
僕に突拍子もない計画を持ちかけてきた



「一緒に本屋を襲わないか?」

乗る気などさらさらなかった僕だったはずなのに
結局
河崎に言われるまま
モデルガンを片手に
書店の裏口に立ってしまった

お陰様で?
本屋襲撃は成功
でも…
「これ『広辞林』だ!『広辞苑』じゃない!」

不思議と笑みを返すだけの河崎

それから間もなくして
僕は
ペットショップの店長をしている麗子さんから
聞かされることになる

河崎とドルジ
そしてドルジの恋人で河崎の元カノ琴美の
愛しくて切ない物語を…



遡ること二年前…


二年前の物語は
琴美(実は河崎の元カレ)
ドルジ
河崎
麗子を中心に展開します

何故
河崎は本屋で‘広辞苑’を盗まねばならなかったのか
何故
ドルジは引きこもってしまったのか



今回もσ(^^;)
語ってしまいましたが
実は
全然語ってないことが
映画を見ると解かります!

借りましょうDVD



見ましょうDVD

瑛太くん「アンフェア」以来のハマリ役
松田龍平もめちゃいい
濱田岳くんもいい味かもしだしてます



麗子さんの口から発せられたある言葉から
「あれれれれれれれれ…」
と思い
以後
感嘆詞オンパレード

どんどん
引き込まれて行きます

映画のタイトル
「アヒルと鴨のコインロッカー」
こちらにもちゃんと意味があるんです!

ドルジくんが日本で
体験したこと
感じたこと
も~解かるよ!

外国人って
そうなのよ!!!
うんうん解かるよ解かる (/_;)



原作は
『死神の精度』
『陽気なギャングが地球を回す』を書かれた
伊坂幸太郎氏です

映画の出来としては
この作品が
一番よいのではないかと思います




昨日の4つと
本日の5つとでは
作品の捉え方・評価の基準が異なります
全然違います!
くどいようですけど
ほんとに別モンです!

<おまけ>
椎名の同級生役で
「太陽と海の教室」でも共演した
岡田将生君が出演しています