ここは豊前市立八屋小学校である。中津街道沿いに門はある。二宮尊徳像の写真を撮るために、まずは学校の許可を得ないといけないので職員室を探しに入っていった。職員室はすぐに分ったのだが上がっていくには靴を脱ぎ少し回り道をしないといけない。それで窓も開いていたし、二人の先生もおられたので窓越しに許しを請うことにした。初めはすっとんきょうな顔をされていたようだが、私の説明でご理解されたようだ。めずらしい人が来たものだと思われたであろうが笑顔で快諾してくれた。職員室の一つ上の階からは算数をすすめている先生の声が聞こえていた。
「二宮尊徳先生」像である。背中には背負子にいっぱいの薪、すこし前屈みで書物を読み歩を進める姿である。
像は木々に囲まれ小さな倉庫に挟まれて立っている。しかし、彼は勉学にいそしむ児童達の方向に顔を向けてはいないのだ。校門を入って左手にひっそり閑として佇んでいるわけで、門を横から見る姿なのである。