家具の学校

『家具の学校』から始まったモノづくり
現在は、ダニエル元町本店にてワークショップ体験をご案内

ブログ12 (7期生 昨年)

2011年07月05日 | Weblog
6月26日  プロの余裕
 伊勢原の前期最後の授業だ。今日もてんこ盛りの珠玉の言葉や注意事項に詰め寄られた。が、何故か、帰途に最初に浮かぶのが「ああ、面白かった」。
ド素人軍団は面白いで済むが、指導する先生達は様々な注意を常に払い続けているのだと思う。
しかも笑顔で。多分、先生たちの授業後は、「ああ、疲れた」かな。
 塗りの授業は木地着色をして乾かす時間(40分~1時間)が必ず要るので、乾きを待っている間の工夫もなされている。
今日は、注文家具の机とベッドヘッドのカラークリヤ―の実演だ。スプレーガンを自在に操る様は、さながらマカロニウエスタンの主人公だ。
スプレー前と後の材の変化はもちろんのこと、その早さに皆、「すげぇ」。
プロだから当たり前といえばそうだが、やっぱりプロの妙技を目の前で見ると、言葉が出ないほどの感動だ。
 次に、素人がそれなりの挑戦をする番だが、マカロニウエスタンの主役になり切る前にタッチアップの練習。先週掛けたサンディングシーラ―の流れや垂れの修理だ。
のみを使って溜まった個所を削り、面相筆でボンドの跡などを塗る。塗るというと、べたっと塗りつぶすイメージだが、先生の模範演技は違う。
葉脈を書き足していくような、あるいは導管を書き加えるという感じだ。
細い面相筆が必要な訳が、やっとこここで分かった。
 そして、ガンを持って我々もウエスタンの主人公に変身。と言いたいが、私の場合は40肩が痛くてガンを持ち上げるのも辛いわ、へっぴり腰で塗っているうちに後ずさりをしているわ、
他のことに気を取られてスプレーのパターンがいい加減になるわ、散々だ。今は道具箱での練習だが、本番の椅子はどうなることやら。
それを指導する先生たちって、やっぱり「すげっ」。
 「すげぇ」の背骨のようなものを見つけた。私たちが休憩や昼食時に使わせていただいている食堂に掲示されている「ダニエル職商人の心」。
かいつまんで書くなんてのはもったいないから、そのまま載せることにする。 
ダニエル職商人の心
 我々は、いい加減なものを作ったり、駆け引きでその商才を発揮したり、お世辞を言ったり、値引き競争をする職商人であってはならない。
生産と流通に直接タッチし、又はその知識を十分に持って消費者の利益を代弁する職商人が我々の求める姿です。
 利益は生産と流通システムの中で発生し、それにふさわしい活力と機能と役割を果たした時に保証されるものです。
 消費者の生活環境文化の向上に、製・販一体となって相互理解と研鑽を深め、いつの時代にも左右されない横濱生まれのクラシックさと現代性を兼ね備えた
「ダニエルの家具」を自信を持って社会へ送り出し、
ゆとりと豊かな心を語りかけるクオリティライフを実現させてまいりましょう。
 職商人を「しょくしょうにん」だと私は思っていた。初めて見る言葉だし、書かれていることは実にまっとうなことだ、
誰が、いつ考えて掲示したんだろうと思って帰宅した。
「しょくしょうにん」が気になり、広辞苑を調べたが見当たらない。インターネット検索をすると、「しょくあきんど」とある。
職人と商人を合体させた言葉だそうだ。近江商人の「三方よし」は知っていたが、ショクアキンドという言葉の響きと、
将来にわたって責任を持つ精神の素晴らしさに、多分引き寄せられたのだろう。
コメント
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