家具の学校

『家具の学校』から始まったモノづくり
現在は、ダニエル元町本店にてワークショップ体験をご案内

上級生の感想文その1

2008年02月13日 | Weblog
上級生に、「卒業にあたり」の感想文を書いていただきました。
2回にわたり卒業生の描いたイラストと課題の作品を交えて掲載します。
 
 家具の学校を卒業にあたり 2期生 Sさん

 私は、企業内プロダクトデザイナーでしたが2005年春長かった
会社生活に少し早めの別れを告げました。個人事務所の経営を
新たに始めるような才はないなと思いつつ、元気なうちはまだ手を
動かしていたいし、それが社会と何処かで繫がるようであればと
考えていた時、配偶者が「こういうのがあるよ」と持って来たのが
「ダニエル家具の学校」の紹介と募集記事の出ているミニコミ詩
でした。
 手加工主体の伝統技術によって極めて長期の愛用に耐える
クラッシック家具を製造販売するダニエルには、その主旨に沿う
業務として、修復を請け負う「家具の病院」があり、そこに併設
されているのが「家具の学校」と云うわけです。
元町のお店は、ずいぶん前から知っていましたが、こういう形
向き合うとは全く予期していませんでした。
絵画や陶器も私の選択肢にありましたが、生来の道具・工具好き
ということもあって木工を選びました。

ここでは、私の個人的感慨をはさみながら実際の内容をご紹介します。
「新しいものの創造」が使命とされるデザイナーがなぜ家具の
「修復」に関心を持ったかというと、一つには木工の継ぎ手や仕口
においては、むしろ古い物からのほうがいい仕事が学べるだろうと
いうこと、また個人的には従来スケッチと図面までが仕事で(勿論
極論です)その先は職人技に任せっきりだったことが面白くなかった
のです。
職人技の世界や制約条件を知った上でのデザインにはまた新しい
地平があらわれるかもしれないという興味がありました。
またこれは年齢からくると言われればその通りかもしれませんが
そもそも「新しい」って何だ?とか、昔から伝わるものは古い(当然)
が生き残ってきたものには何か大切なものが宿っているのでは
 ないか?と云う風に考え方が変わってきこともあります。大きく言えば
誰もが逃れられない環境問題との関連もあります。
続きは、来週の水曜日にアップします。
 
Sさんが手加工実技のとき描いたデッサンの一部です。


コメント
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