アシリアペ    「アシリアペ」とはアイヌ語で「新しい火」。住所は茨城県常陸太田市大中町3486-2

営業日等:土日の10:00~17:00 臨時営業もあり。天然酵母パンやオーガニックの食材などを取り扱う。

「西南役伝説」 石牟礼道子著

2021-01-27 10:03:23 | 本棚


「西南役伝説」 石牟礼道子著

御一新から十年、下野した西郷隆盛のもとに集結した士族たちが決起した西南戦争。その戦場となった九州の中南部で当時の噂や風雪を知る古老たちの生の声に耳を傾け、支配権力の伝える歴史からは見えてこない庶民のしたたかな文化を浮き彫りにする。百年というスケールでこの国の「根」の在処を探った、名作「苦海浄土」につらなる石牟礼道子文学の代表作。

あらゆる権力の盛衰は、百姓たちの手の内で自在に物語化されるのだ。民話は権力だって喰らう、といってみる。「想うてさえおれば、孫氏の代へ代へときっと成る」という。それこそが、社会の下層を生きる文字を知らぬ百姓たちの思想だ、そう、石牟礼さんこそが頬笑んでいる。体制の思想をゆるやかに鉄鍋で煮て溶かしながら、まさしく「縄抜けの技を秘得」しているかのように、百姓はやさしく頬笑むのだ、と。 (赤坂憲雄「解説」より)


「たたかいの人 ―田中正造―」 大石真著 フレーベルこども文庫 中古本

2021-01-27 10:01:54 | 本棚


「たたかいの人 ―田中正造―」 大石真著 フレーベルこども文庫 中古本

わたしは、田中正造という人物を、ぜひ、日本の少年少女に知らせたいと思い、この本を書いた。
 民主主義の危機がさけばれ、また、企業のもたらす公害がつぎつぎとわたしたちのいのちと生活をおびやかす現代にあって、正造の生涯は、ますます重い意味をもって、わたしたちに問いかけることをやめない。 (「あとがき」から)


「琉球の季節に」 大城立裕著

2021-01-27 10:00:36 | 本棚


「琉球の季節に」 大城立裕著

芥川賞をもらったのが、1967年ですが、奇しくも復帰の五年前で、沖縄もヤマトも、その準備の最中でした。そのために発言の機会が多く、いわゆる沖縄問題にふりまわされました。次の三冊には、その様子が如実に出ています。
『現地からの報告・沖縄』 1969
『内なる沖縄』 1972
『同化と異化のはざまで』 1972
そこで対応する私の姿勢は、「同情より理解を」ということでした。理解してほしい対象は、沖縄の文化であり、生き方に見られる明るい表情のことでした。
(「あとがき」から)


「海神の島」 池上永一著

2021-01-27 09:57:52 | 本棚
本の紹介。ここで紹介されている本は3月以降店頭に並びます。


「海神の島」 池上永一著

花城汀、泉、澪の三人が、沖縄、東京、鹿児島、福岡、山口、台湾を縦横無尽に疾駆する!
祖母の愛情を受けて育った花城三姉妹は、いずれ劣らぬ個性派揃い。オバアの願いはただ一つ、姉妹の誰かに、米軍基地内にある海神の墓を守ってほしいということだった。墓守は嫌だと拒否した三人だったが、20年後、それぞれの立場で海神の謎を追うことになるーーー。