アシリアペ    「アシリアペ」とはアイヌ語で「新しい火」。住所は茨城県常陸太田市大中町3486-2

営業日等:土日の10:00~17:00 臨時営業もあり。天然酵母パンやオーガニックの食材などを取り扱う。

博物館文化講座「藍とわたし」

2021-01-19 10:30:07 | 沖縄から
愛について、2度目の講座。


博物館文化講座「藍とわたし」
講師:ちいさな藍美術館長 新道弘之
 私達にとって、藍はもっとも親しみのある色ですね。しかし、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、中南米、地球上の多くの国々でも、藍は人々に愛され、染織史を語るに欠かせない重要な存在でした。
 本講座では、藍のドキュメンタリー映画「ブルーアルケミー」を皆様と一緒に鑑賞することにより、この地球上で藍がどのように人間の暮らしと関わってきたか、グローバルな視点から、深く藍の世界を読み取っていきたいと思います。
私は京都府の美山町で「ちいさな藍美術館」を運営しています。後半には、私達の北工房や美術館の様子も紹介させていただきます。(紹介文から)
<以下感想>
講師の新道弘之さんは東京都出身で1980年代から「藍アーティスト」として活躍しています。初めに映画「ブルーアルケミー」を鑑賞しました。この映画は2008年に開催された藍の展覧会「INDIGO/Blue to Dye For」のキュレーターをしたイギリス人の藍研究家ジェニーバルファーポウエルがシナリオを担当し、アメリカ人映像作家のメリーランスが監督をしました。新道さんは今回の講演用に日本語字幕をしています。
 藍は1890年にドイツで化学藍販売が開始されるまでは、世界各地で重要な換金作物であるためにときには奴隷労働の奨励になったり(アメリカ)、強制労働(インド)させられたりした負の歴史もあります。一方、女性たちが家内労働の範囲で「美しいものを神の助けを借りながらつくる」という神聖なものとしても愛されてきました。(メキシコ、アフリカ)
 「神聖な」という点では日本をはじめ多くの藍生産者が「祈りを捧げる」のはやはり藍染には「発酵」という微生物が作用しているという不思議さがあるからではないでしょうか。
 負の歴史がある藍ですが現在では女性のための職業として藍の生産を奨励する支援活動(バングラデシュ)や内戦が終結後の兵士の労働の場としの「藍工場」(エルサルバドル)などの活動は明るい藍の未来と言えます。