自賠責保険の後遺障害は、1級から14級まで14段階に区分され、人体解剖学的観点から生理学的観点を考慮した35系列の体系をとり、後遺障害の程度として140種類に配列した内容で成り立っている。
後遺障害による損害は、逸失利益と慰謝料等の合計とされ、保険金は介護を要しない第1級の3000万円から14級75万円の範囲で区分されている。(要介護の場合第1級4000万円、第2級3000万円)
今日は「眼球」の視力障害について (後遺障害認定必携より)
眼球の障害は
イ視力障害
ロ調節機能障害
ハ運動障害
二視野障害
まぶたの障害は
ホ欠損障害
ヘ運動障害
に分類される。
イの視力障害は、両目の失明第1級1号から、1眼の視力が0.6以下になったもの第13級1号まで13種に区分されている。
視力障害の原因として外傷を原因とするもの、視神経の損傷を原因とするもの、またはその両者、とに分けられ、外傷を原因とするものは医師による視力の測定結果で判断される。
その測定方法は視野照度約200ルクスの明るさの下で万国式試視力表を使用し、測定時はメガネまたはコンタクトを使用することが規定である。
視神経の損傷を原因とする場合は、光の刺激により後頭葉の脳波を測定する視覚誘発電位検査によって立証し、外傷と視神経の損傷が疑われる場合はERG,直像鏡、スリット検査、オートレフ、などの検査と万国式試視力検査で立証となる。
後遺障害の有無とその程度は、被害者が立証する立場にある。
なるべく後遺障害を低い等級で認定したい人!?にお任せする前に、とりあえず、気軽に相談することをお勧めする。
次回はロの調節機能障害について