終盤、それまで、あまりテレビカメラの前に現れなかったスーパーアグリのマシンが、長い時間映し出される。
マシンには、スポンサーロゴは、いつもより少なく、前戦バーレーンGPまであった、ノーズのサイドにあった赤いラインも消えて真っ白。おまけにスタート直後、前方でのクラッシュに巻き込まれてのヒットでダメージを受けたノーズの先端はそのままだ。
そんなマシンを駆る琢磨が、数周にわたって、クルサード(レッドブル)に対し、粘りのバトルを繰り広げていたからだ。結果的には、潤沢な資金力によって開発されているレッドブルのマシンは圧倒的に速く、抜かされてしまうのだが、今回、参戦していなかったかもしれないことを想うと、この琢磨の粘り強いバトルが観れたことは、かなり大きい意味合いを持つし、参戦した甲斐があったと言える。
※日曜日の決勝成績・コメント。
それにしても、今回のGPでも、チームのモチベーション、パフォーマンスなどには、何ら遜色がないことが証明されたわけで、何とかスーパーアグリは存続の道を辿ってもらいたい。そんな選択をホンダ、関係する投資家にお願いしたい。5月9日にイスタンブールパーク・サーキットでスーパーアグリのマシンが走っていることを信じる。
ところで、レースは謎なことがあった。
コバライネン(マクラーレン)がノンブレーキでタイヤウォールに突っ込んだ。直前、左のフロントタイヤがバーストしていたが、何が原因だったのか?
コバライネンは無事だったが、マシンはコクピットあたりまでタイヤウォールにめり込み、ウォールから抜き出してみれば、モノコックは割れていた。かなり激しいクラッシュだった。
もうひとつ謎だったのは、バリチェロ。
ピットから出てきたばかりなのに、すでに、フロントウィングが脱落し、引きずりながら走っている。ノーズには、先日のテストから披露されている「ダンボ」ウィングだけが妙に目立って滑稽だった。
結局、その際のピット作業などがリプレイで観れなかったため、これも原因がわからない。
レースは、フェラーリのワン・ツーフィニッシュで、優勝がライコネン、2位にマッサ、3位に個人的期待のハミルトン(マクラーレン)が入った。
僕は地上波で観ているが、フジテレビも、少しずつ良くはなってきているものの、もう少し番組作りの根本的な考え方を変えたほうが良いのではないか?
今のままでは、露骨に番組スポンサー重視に偏っている姿勢を感じてしまう。もうちょっと視聴者のことも考えたほうが良いのではないか?