独り合点(ひとりがてん)

きもの業界をステージとした、ビジネスと生活スタイル、および近況。

暑さに負けず、学ぶ

2011-07-14 | 自学自習塾

自学自習塾の4回目が、昨日終わりました。何しろ昨日は、自ら「赤貧、お金はないけれど心豊かにきもの作りをしている」と自負されている草木染め作家のお宅が教室。10人も入ると窒息しそうな空間ですが、車座になって熱心に勉強。また暑い日射しの中、柿渋染めや刷毛を使っての引き染め、更にスカーフを染める実体験をしました。スカーフ染めでは白生地を黄色と鉄さび色のどちらで染めるかのですが、圧倒的に鉄さび色。白生地を絞る人、2色で染め分ける人、さらに絞りを工夫する人など、大半が絞りにチャレンジしていましたが、個性が出ていて面白い。どれくらい浸せば、染料がどの程度しみこんでくるのかなど染めるコツがつかめず、苦労しながら体験。「見学ではなく、実際にやることで身につく」との先生のコメント通り、なるほど実感すると多くノ発見がありました。しかし、みんな夏休みの宿題ように、おもしろがって、熱心に染め体験をしているのが印象的でした。

2期生もすでに4回一緒に学ぶと、何かを掴んで実際に行動し始めた人や模索している人、未だ自分の得意技や方向性に試行錯誤している人など、4ヶ月の学びの成長というか、成果がそろそろ見え始めて面白い。しっかり、みんなしっかりと掴んで欲しいと切望しています。しかしいま悩んでいるのが、啐啄同時ではないけれど、求められればアドバイスした方がいいのか、こちらから手をさしのべ、提案した方がいいのか、悩むところです。各自のペースや状況がありますが、こういう提案もあるよ、というのは言った方がいいと思い、積極的に話しかけるようにしました。


きくちいまさんのトークイベントと人形町街歩きツアー

2011-07-12 | 月刊アレコレ

昨年暮れ以来のアレコレのイベントです。今回は、創刊以来アレコレに「きものの引きだし」を連載いただいている、きくちいまさんのトークイベントと歌舞伎大向こうの会&役者の佐藤光生さんの案内による下町・人形町の街歩きツアーです。しかも実施日が年に一度の「せともの市」の最終日で人形町は大賑わい。きもの姿で夏の日をご一緒に楽しんでみませんか。、

 

 

きくちいま/トークイベント&人形町街歩きツアー 

開催日時:8月3日(水)13:15~16:30

開催場所:日本橋 人形町(*参加者に直接詳細ご連絡いたします)

募集人数:10名(先着順、満員になり次第終了いたします)

イベント:1部・きくちいま・トークイベント/13:15~14:45

      子育てに、仕事にと毎日フル回転。365日きもの生活をつれづれを愉し

       くお話し頂きます。きくちさんと身近なきものトークお楽しみください。

      2部・人形町街歩きツアー/15:00~16:30約70分のツアーです。

      役者で、歌舞伎座大向こうの会の佐藤光生氏が、江戸時代の芝居街

       人形町を特別にガイド頂きます。名所旧跡、甘酒横町の店を冷やかし

       ながらの

参加経費:年間購読者お1人 3,000円(同伴者は同額です)

     一般お1人    3,500円

申込方法:①メール info@arecole.com ②FAX 03-6808-1819

*①   ②のいずれかで❶お名前、❷電話番号、❸参加人数をお知らせ下さい。参加者にはお支払い方法や詳細を別途ご案内いたします。

内容

*当日、人形町は年に1度の「せともの市」の最終日です。


作樂

2011-07-07 | 日々雑感

昨日が心地よい爽やかな1日だっただけに、今日の蒸し暑さは結構応える。そんな蒸し暑い不快さを一層不快にする事件が、九電のやらせメール。いままでにも噂されていたが、本当に結構、稚拙な方法というか、ストレートな方法で指示を出していたとは驚いた。きっと九電の担当者はそれが反社会的な行為であるという認識が全くなかったんだと思う。会社のために、真面目にやったこと、と言う認識で会社の常識は世間の非常識がまたもや露呈してしまった。1000年に一度の大震災を経ても変わらないこの会社都合主義、根の深さに驚くばかりです。それにしても今回の九電のやらせメールで、お客を装った仲間を指す「さくら」の語源が、策略より出た言葉、「作樂」から来たことを記事で初めて知った。


日除けのれんは、素敵!

2011-07-05 | きもの

日射しが強いわりに、風があって外は爽やかでした。今日は小千谷で外出。半襦袢の下に、岡崎のくすや呉服店・荒川さんから教えて頂いた、手拭いを折りたたんで、一番下に衿代わりに使ったら、とても快適で、半襟に汗が付かずにさらに好都合。夏の着物には、いいですね.また汗かきなので、着付けの時につければ、衿に汗も附かずにいいかも。いいこと教えて頂きました。有難うございます、荒川さん。

午前中、龍工房に立ち寄ったら、日除けの寸法や文字の入れる場所など日除け1つ作るの結構考えることがあって、とその苦心談を聞いていただけに出来上がりを楽しみにしていた日除け。ちょうど朝、飾り付けているところにお伺いしました。龍の文字が紺地に白く鮮やかに染め抜かれた「日除けけ」。社長曰わく、日除けを毎朝揚げ、そして夕方下げる、この時に空模様や空気の流れなど、自然を身近に肌感覚、感性で感じるものがあり、朝晩に教えられること、考えるが増えたとのこと。確かに、手入れや手間を必要としない看板であれば、何かを感じる時間なんて滅多にありませんよね。手間暇かけること、案外といいかも。堀留の問屋や呉服店が、みんな日除けを出したら、それは壮観な風景になるよね、名物になるよね、と盛り上がりましたが、みんなでやってみませんか。町に爽やかな風が吹き抜け、人が集まってくる、そう思います。

 


政治の遅滞、そして情のなさ…

2011-07-02 | きもの

東日本大震災から早くも4ヶ月が過ぎようとしている。昨日、編集長がお会いした被災地の呉服屋さんのお話を聞いていると、1000年に一度の大災害と言いながら、「なんと情のない政治、企業なのか」と暗澹たる気持ちになってしまった。例えば都市銀行。被災に伴う更に重なる融資に担当者は「渋い顔」で厳しく、事業計画の提出を求める。支店はあるが、地元と共存共栄ではない。「晴れた日に傘を貸し、雨の日に傘を取り上げる」とは一昔前に言われた銀行の姿だが、今も変わらないようです。しかし地元の信用金庫は、「地元の産業や商業と共存共栄です。一刻も早い復興を後押ししますから、一緒に頑張りましょう。運命共同体です。足りなければ、また考えましょう」との言葉に、2行、3行の都市銀行から融資を断られた後だけに、号泣ものでしたと。聞いているこちら側も目頭が熱くなってしまいました。一方の政治。法律がある以上、大災害だからと勝手に法律を破るわけには行かないが、義援金をもらったら、一時所得が入ったのだから「生活福祉資金」をカットするというお役所。災害後いち早く体制を立て直し、従業員を再雇用し始めた会社には、被災企業を応援する様々な政策は適用されない状態とか。いってみれば自助努力した会社や社員は恩恵を受けるどころか、損?するような仕組みとか。被災地の人々や国民は、「本当に頑張っている」と思うが1部大企業のトップや政治家は、自分たちのことしか考えていないのではないか。古いギャグで言えば、残念~!


胃が、痛い!

2011-07-02 | きもの

毎月初めは、月刊アレコレが刷り上がってきます。毎月のことで慣れているとはいえ、その都度、出来上がりのインクの香りをかぎながらページをめくるのが、ハラハラどきどき。怖いに、近いか。といのは、編集データを制作し、色調整を行い、校正といわれる試し刷りを行い、ここでデータと印刷との色調整を最終行い、本番の印刷に。更に本番の刷り始めで抜き取り、インク調整を行い、続行し、刷り上がります。完璧に満足できる刷り上がりは数えるほどとはいえ、毎号合格点に達する出来上がりなのですが、7月号のVOL72は、数年ぶり、という刷り上がり、正直「不合格」。せっかくの注意して撮影した道明の帯締の色が、再現できていない。編集やカメラマン、デザイナーの苦心が…。何年に1度という上がりに、胃が痛い。

月刊アレコレは、2号続けて帯締、帯周りの特集で、前編のVOL72は、月刊アレコレの検索上位にいつもある「道明」の特集です。憧れの老舗、という言葉がぴったりの昔ながらの道明。更に次号は、龍工房。内容の面白さは、秀逸です。是非、一度手にとってご覧下さい。