独り合点(ひとりがてん)

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近代着物の歴史(7)紅型①

2012-02-10 | きもの

インドに発祥した絣が、海のシルクロード、別名「絣ロード」を通り、久米島、沖縄諸島、そして沖縄本島に至り、豊かに織物の花が開きます。また中国、薩摩、京都、江戸の染織技術が伝えられ、沖縄の染織に鮮やかな彩りを添える染色。その沖縄染色の代表といえば「紅型・びんがた」。しかし沖縄での紅型の歴史は分からないことが多くて、1700年代半ばには技術は定着したそうですが、その経緯はいまだに不明なのだそうです。何しろ先の大戦では焦土となってしまい、希少な文化財は消失してしまっていますから、研究は至難ですよね。

 

古くは「型付き、カタチキ、色差し、美形」などさまざまに記されており、「びんがた」という音に「紅型」の字を定着させたのは沖縄文化の研究者として活躍し、後に型絵染で人間国宝になった鎌倉芳太郎だそうです。また紅型は王族や貴族しか着られなかった、という説がありますが、芭蕉布、絹、綿、上布など、あらゆる布が素材としてつかわれていることから、かならずしも高位者のみのきものではなかったようです。

 


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