シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

就職戦線も日照り?

2010年08月07日 | 経済あーだこーだ
表は IMF (国際通貨基金) の各国 GDP (国内総生産) 見通し。 写真はプレゼントされた氷を抱きかかえるホッキョクグマのユキ (7月18日 周南市徳山動物園)。
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クマの気分も分かるよ __ 朝から連日の猛暑では。 特に厚い毛皮を着ているから、脱ぐわけにもいかず、毎日やり過ごすだけで他には何もしないし、できないですね __ クマは。 いや、人間様も大差ないかも。

昨日 自宅駅そばの市のホールで、桜美林大学オーケストラの無料「サマーコンサート」が開催され、聞きに行ってきました。 

桜美林大オケを聞くのは3回目なんですが、前年度の4年生が卒業してメンバーが大幅に入れ替わってしまい、今回はちょっと残念な印象が残りました。

指揮する指導教授がアンコール前に、「今年は4月になって初めて楽器に触る子もいて、大変だったんですが __ アンコールには映画タイタニックからの曲をやります」といってコンサートを締めくくりました。

少子化で大学入学者が減少する中、学生数を確保する大学側の苦闘する現状を垣間見た思いがしました。 音楽家を育てても、就職先を見つけるのが これまた困難かと想像しますね。
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「大卒2割、就職も進学もせず…10万人突破」(8月6日 読売新聞) _ ※追加1へ
「就職した大学生、60.8%」(8月5日 時事通信) _ ※追加2へ
「大学生就職 さらに厳しい情勢」(8月2日 NHK) _ ※追加3へ

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私が卒業した70年代の石油ショック前もよくはなかったですが、今ほどではなかったように記憶しています。 昨今の厳しい就職状況の原因は幾つもあるでしょうが、ざっと思い浮かべると__

1) 景気がよくない
2) 外国人が日本人の雇用を奪う
3) 日本市場そのものが縮小
4) 日本国内の需給がミスマッチ

といったことでしょうか。 細かく見ると __

1) リーマン・ショック後の世界経済は持ち直してきているようにも見えますが、まだまだのようです。 世界経済を大雑把に見渡すと、米欧がそれぞれ2割、日中がそれぞれ1割で、それで計6割ですから大きいといえば、大きいのですが、かつてのように米日で4割と欧州で3割の計7割占めていた頃からすれば、日米欧から世界経済の軸が移ってきていることは否めません。

米景気の二番底がささやかれるほどですから、最強の米国でさえも絶好調とはいえないようです。
2) 最近の日本人は海外赴任を敬遠する傾向もあり、そこに日本企業の外国人採用が増えている現状では、これも否定できません。 

日本人もリッチになって、冒険心が薄れてきたのでしょうか、未知の国へ行ってヒトフンバリするよりは、居心地のいい国内でのんびりと仕事をしてそこそこの生活を味わいたい、ということかも。

確かに 南米やアフリカの奥地へ派遣されたら、安全は保証されない、エアコンはない、娯楽も少ない、食い物はまずい、話す友人も少ない、苦労は多い、成果も大きくは期待できないと、ナイナイ尽くしでしょう。 それに比べると 日本はもはや先進国の一角を占めていますから 何かにつけ便利であり、快適です。

3) 若年層が減少している現在、当然ながら日本市場は縮小せざるを得ません。 消費が多いのは若年層で、増え続ける老人層はストックが既にあり 消費が増えるとは思えません。

4) 国内加工製造業、いわゆる二次産業は全体として かつての日本市場プラス海外市場に合わせてその能力を増やしてきました。 

ところが 国内で製造するよりも国外で製造したほうが安くできるようになったものですから、国内産業ですら海外製造に乗り出しています __ 日産の新型マーチのタイ工場製の全面輸入がその象徴例ですね。

これでは、国内工場は製造能力が余ってしまい、工場の多い地方は仕事がなく その周辺は活気がなくなるということに繋がってしまいます。
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冒頭に言及した、大学の音楽卒業生を考えてみると、これはもっと深刻な気持ちになりますね。 日本の観光地 リゾート地 温泉地などに行ってみると、音楽イベントがいかにないかを実感します。 夕食が終わると、テレビを見るか、酒でも飲んで時間を過ごすしかないのが現状です。

芸ごとや、演劇、音楽などの娯楽の提供が殆どないのです。 これが、欧州の有名観光地などでは音楽祭が目白押しで、音楽祭がメーンなのか観光がメーンなのか分からないような所がありますね。 日本人は「食」に関しては、異常な好奇心を示しますが、それ以外の分野にはそれほどではないようです。

何年か前 ハワイのリゾート地へ行った際、よくこんな何もない海岸に豪華ホテルを建てたもんだなぁと感心してしまいました。 

海岸は火山の溶岩が冷えて固まった土地ですから、砂ではなくゴツゴツした岩場か石しかない、泳ぐどころか歩くこともできない海岸なんですが、それを改造してホテル群を飛び石状に建て、そのホテルを結ぶラグーン (潟) にはボート そして並行して電車を定時運航させ、ゴルフコースまで併設しています。

プールにはイルカの背乗りサービスなどの娯楽を提供しています。 ただ、ホテル内では音楽イベントはありませんでした。 また食事は期待できる水準ではありませんでしたが。
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また 例えば、欧州のバーデンバーデンなどの温泉地の音楽祭などをここ日本から眺めると、有名音楽家を呼んで、温泉地にやってきた聴衆に期待できる最高水準の娯楽を提供しているのが分かります。

すると 企画する側は何ヶ月か何年も前にそういった有名音楽家と契約し、何ヶ月か1年以上前にイベント開催を発表します。 バカンスをどこにしようかと探す人々はお目当ての有名音楽家の出る音楽祭を予約することでしょう。

人が集まれば、ホテルやレストランなどの観光施設が潤います。 また運輸交通関係などにもオカネが落ちるでしょう。 そして、勿論 有名音楽家だけでなく、出張オーケストラや合唱団などにも恩恵が及ぶでしょう。

こうして観光産業は音楽産業と深く結びついて、欧州になくてはならない一大産業を形成しているのが分かります。 こういうイベント・プロモーター (企画立案者) という人も大事ですね。 イベントを立ち上げることで、多くの人に雇用を提供しているのですから。

以上


※追加1_ 大学を今春卒業したが、就職も進学もしていない「進路未定者」が、5人に1人に相当する約 10万6000人 にのぼることが5日、文部科学省が公表した学校基本調査の速報で分かった。

昨年度比約3割の増加で、10万人突破は5年ぶり。 一方、大学進学率が過去最高を更新するなど、高校から大学、大学から大学院など上位校への進学率は軒並み上昇した。 就職を先送りし、進学に切り替える学生が増え、大学卒業後も行き場が見つからないという厳しい現実が浮き彫りになった。

調査は、毎年5月1日現在でまとめている小・中・高校や大学など教育機関に関する基本統計。 それによると、今春の大学卒業者約 54万1000人 のうち、就職も進学もしていない進路未定者は 10万6397人 (昨年度比約 2万5000人 増) だった。
 
内訳は、男子 5万9116人、女子 4万7281人。 進路未定者のうち 1万9312人 はアルバイトや派遣社員など、一時的な仕事に就いていた。 8万7085人 は卒業後もアルバイトなどをせず、大学院や専修学校、外国の大学などにも進学していなかった。
 
国公私立の別では、私立が約 9万3000人 と全体の9割近くを占めた。 また、進路未定者の6割超はいわゆる文系で、「私立文系男子」の苦戦が目立った。
 
留年生も進路未定者とほぼ同数の 10万6254人 おり、うち 7万2434人 は「1年の留年」。 進級時に留年した1~4年生も含まれるが、文科省は、就職浪人や国家資格を目指す5年生も多いとみている。
 
一方、高校卒業者の大学・短大への入学志願率は 61.8% (前年度比 0.6ポイント増) と過去最高。 大学院等への進学率も 13.4% (同 1.2ポイント増) に伸びており、就職を先送りしたケースも多いとみられる。
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※追加2_ 今年3月卒業の大学生のうち就職した人の比率が2年連続で減少し、60.8% となったことが5日、文部科学省の学校基本調査 (速報値) で分かった。

前年度比 7.6ポイント減と過去最大の落ち込み。 高校生の就職した比率は過去最低の 15.8% (前年度比 2.4ポイント減) だった。 いずれも進学した率は上昇しており、同省は世界同時不況の影響で就職できず、やむを得ず進学を選んだ人が多かった可能性があるとみている。
 
同省によると、今春の大卒者は 54万1000人。 このうち、就職したのは 32万9000人 で全体の 60.8%、大学院などへの進学は 7万3000人 で 13.4% (同 1.2ポイント増)、就職も進学もしなかった人が 8万7000人 で 16.1% (同 4.0ポイント増) などだった。
 
また、高校を卒業した 107万1000人 のうち、大学などへの進学は 58万2000人 で全体の 54.4% (同 0.5ポイント増) と過去最高。 専門学校進学は 17万人 で 15.8% (同 1.1ポイント増)、就職は 16万7000人 で 15.8%、浪人するなど進学も就職もしなかったのは 6万人 で 5.6% (同 0.5ポイント増) だった。
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※追加3へ_ この春に卒業した大学生の就職内定率は、過去10年間で最低となりましたが、来年大学を卒業する4年生の就職内定率が、7月までの段階で、前の年をさらに下回り、厳しい情勢となっていることが、複数の就職情報会社の調査でわかりました。

ことし3月に卒業した大学生の就職内定率は、厚生労働省の調査で 91.8% で、過去10年間で最低となりました。 一方、来年春に大学を卒業する4年生の就職内定率を各就職情報会社が調査したところ、およそ 47% から 70% と、いずれも前の年の同じ時期の数値をさらに下回っていて、きわめて厳しい就職活動になっています。

就職情報会社によりますと、景気はリーマンショック以降の低迷から持ち直しつつあるものの、景気の先行きが依然、不透明だと感じている企業が多く、中には必要な人材が見つからなければ、募集定員を満たさなくても採用をやめるところがあるということです。

情報会社の望月一志さんは、「日本経済の先行きが不透明ななか、企業の中には海外に進出する動きが活発で、海外でも即戦力として活躍できる人材を求める傾向がある。 その結果、優秀な外国人留学生を採用する企業も増えており、今後は、日本の大学生にとって、より厳しい就職環境になっていくと思われる」と話しています。

以上

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