笑顔と “仏頂面” のハスキー犬の表情が何ともいえませんね __「彼女が現れる日まで 僕たちはとてもハッピーだった」(ハスキー犬)。
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皆さんは会社の資材部門というものをご存じでしょうか? もう時効だと思うので ここに過去の “黒歴史の事例” を書いてみます。
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会社組織にいた経験のある人は分かると思いますが、資材調達部門のことです。 私は、現役時代 営業もしたので顧客の資材部門とは仕事柄 付き合いがありました。
資材調達部門は、会社が必要とするものを外部に発注し、適正な価格と納期で入手し、社内の発注元に届けるという仕事です。 当然ながら 他社と同等かより安い価格と、また納期通りに納入することも求められます。 三多摩地域のある電機メーカーF社での事です。
社内の発注元Aが社外の営業にA製品を買いたいとして、私は見積書A価格 (220万円) を提出しました。 発注元はその部門長から発注認可を受け、その書類を資材に回します。 すると資材担当BはA価格よりも低いB価格 (200万円) を求め、私はその中間帯のC価格 (210万円) を出して交渉、最終発注価格はBかC辺りに落ち着き、資材担当はその部門長から認可を受け、注文書 (210万円) を発行します。 A価格との差は資材担当の実績となります。
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その注文書が届いたのが、月をまたいだ翌月でした。 実は その翌月1日 製造元が価格改定し、A製品の新価格が 190万になってしまいました。 黙って 210万円のままで受注して 190万の製品を納入しても、何ら問題はありません。
しかし 今後の事もふまえ、私は上司の許可を取って 資材担当に正直に伝えました __
「発注済の 210万のA製品が今月から 190万になったんですよ。 どうしましょうか?」
「そうか 困ったな。 もう注文書を発行しちまったからな … 入力し直して新たに注文書を発行し直すのも結構と面倒なんだよ。 部門長に変更書類を回すのも一仕事だし … よし このままの価格で発注したままにするよ」
「そうですか 有難うございます」(ホッ😀)
そして 声を落としていうのです …「その代わり 俺の趣味のパソコンの周辺機器 25万円のをそっちで購入してもらえんかな🤗」
「ええっ !? … __ 社内で許可を取らないと、即答はできないのですが …」(びっくり😵)
「それぐらい できるだろう。 パソコンって本体から周辺機器・プリンターまで入れると 100万も掛かるんだよ。 協力だよ 協力 __ ウハハハッ」(40年位前の話しです)
私は部長に経緯を話し、秋葉原の支店で指定の周辺機器 (8インチ FDD) を調達してもらい、資材担当に現物を見せずに 車で持ってきた事を伝えました。 資材担当は喜んで駐車場に留めてある自分の車のトランクを開け、私は電子レンジほどの大きさの FDD をそこに納めました。 差額分の 20万を超える 25万分を私の会社は負担したのです。
また この資材担当は、物不足で特定の製品 (半導体 i8251A) の納期が遅れていたとき 担当の私に告げずに、新宿本社の部長に直談判に押しかけ、早く納入するよう圧力を掛けた事もあります。 社内ルールに基づき 少ない入荷品を割り振っていたので、故意に納入を送らせていたのではないと理解してもらえましたが、もし その圧力に負けて納入してしまったら、私の立場はなかったでしょう。 癖の強い資材でした。
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また 中堅電気メーカーK社に 1000万を越えるシステムの商談を、資材担当者とやりとりした時のことです。 普通 資材担当者などは、大きく値引かせよううと、契約を伸ばし伸ばしにしがちで粘ることが多いものですが、この資材担当は交渉の初期段階で、「これ以上は値引きは無理なんでしょう? そうだよね?」と、発注側からいうのです。 願ってもない対応なので、即 契約に応じました (ホッ😀)。
しかし あまりにあっけないので、上司に相談すると、「これは値引きを要求しない代わりに、接待しろという要求だな」と見抜きます。 そこで 一席設けようということになり、オズオズと担当者に持ちかけると、上司の予想通り 待っていたかのように素直に応じるのです。 上司と2人でこの担当者を接待、終わってお車代付き (1万円の現金) で送り出しました。 上司はその後 私にいいました __『変わった人だな、あの人は』と。
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という事例が色々あり、資材の人という人種はカネが絡むせいか 魑魅魍魎の集まりかと思ったものです。
今日はここまでです。
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A製品はイン・サーキット・エミュレーター (ICE) というもので、マイコン (CPU) のプログラム開発を能率的に行う製品です。
CPU ユーザーは自分の目的に合ったプログラムを作り、それを ROM (読み出し専用メモリー) に書き込み、基盤に CPU と ROM を実装して実験機を動かし、目的の動作が得られないと 少しずつプログラムを修正しては、また ROM を書き換えて、再び基盤に CPU と ROM を実装して を繰り返していましたから、恐ろしく時間が掛かりました。
画像はネットから拾ったものです。
実験機に繋いだ ICE を使うと、システム本体のキーボードで打ち込んだプログラムが直ぐに実験機に流れるので、プログラム開発時間が圧倒的に短くなります。 その差は幼児の三輪車と自動車ほどあったと想像します。
ですから CPU を使ってプログラム開発するエンジニアには、喉から手が出るほど欲しい製品だったのです。 1980年前後だったと記憶しますが、本体も含め 1千万円前後のシステムが、飛ぶように売れました。 その後 国内メーカーが百万強で売り出してきて、あっという間に市場を取られてしまいました。
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以上