ジョーの日記

米国での日々の生活を写真と言葉で綴ります。

親鸞さんの教え

2022-09-02 | 日記




                    こんなタイトルにしているからと言って

                    わたしが親鸞さんの教えに詳しいというわけではなく、

                    ただ時折思い出しては読み返す、ある「対談」があるのです。

                    それは2019年の「ほぼ日刊イトイ新聞」の中での

                    糸井重里さんと如来寺住職の釈徹宗さんとの対談です。

                    (今もサイト内の検索でいつでも読めます。

                    「親鸞ファン」と打ち込めば出て来ます。)


                     
                    わたしが印象に残っているのは、

                    親鸞さんの教えが書かれているという「歎異抄」第13条からのお話で、

                    「いま自分が大きな罪を犯していないのは

                    自分が善人だからではないんだ。

                    たまたまそういうめぐり合わせになかったからなんだ」

                    ということ。

                    「その人のせいでなく善であり、悪である」

                    (善業も悪業も、それぞれの人のせいではなく、

                    縁があったからそうなったもの)、

                    「人は自分の意思じゃなくやってしまうことがあるものだ」

                    と言われても、

                    「いや、やらないことはやらないでしょう」と

                    昔の糸井さんと同じように

                    若い頃のわたしだったら思っただろうと思います。

                    糸井さんは中年にさしかかるにつれ、

                    「一人ずつそれぞれのきた道を考えれば、

                    そういうこともやってしまうのが人間なんだ」

                    と考えるようになったと言い、

                    今のわたしもそんなふうに考えます。

                    なので

                    善悪をきっぱり分けて悪を徹底的に叩くっていう

                    最近の世の中の風潮に強い違和感を感じるようになりました。

                    ほんとうは、誰しもが善も悪も(清も濁も)抱えながら、

                    自分は最低だ、ダメだと思いながら生きていると思うのです。

                  

                    糸井さんは、第一回目の対談の最後に

                    「たとえ良いことであっても

                    やらない人のことを責めるとか、

                    自分がいいところにいるときに

                    悪いところにいる人を蔑むとか、

                    そういう態度をするべきではない。

                    そのあたりの平等性というか

                    「みんな平等で、だれでも全部救う」

                    というのが親鸞さんの教えの根本にあって、

                    ぼくは吉本さん(思想家の吉本隆明さん)を通じて

                    そのあたりのことを教えてもらったと感じています」

                    と締めくくっていて、

                    わたしもまたそのことをこの対談で教えてもらいました。



                    (写真は先日のヴァージニア州の不思議の森。)

              

                         
コメント (4)
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