試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クモハ101-118[ツヌ133F] 車体改修 ([千葉⇔中野]行先表示用紙交換,[北イケ]電略標記インレタ転写施工) ※'弁天橋区仕様

2019-12-12 21:46:41 | 国鉄/JR101系
行先表示用紙。

KATO製国鉄101系ツヌ133F(Mc118:弁天橋区仕様+旧製品)の未入場車はクモハ101-118,モハ100-163を残す地点まで来た。
動力ユニット整備が伴うモハ100-163(旧製品)は最終入場車へ廻しクモハ101-118を入場させた。
現在のクモハ101-118はクモハ101-170(Mc170:弁天橋区仕様)を起用した車体更新車である。


国鉄101系クモハ101-118(ツヌ133F)。
※弁天橋区仕様:車体更新車。

2015年1月に初出場を飾った旧ツヌ133F(旧製品)は八代目ツヌ118F(Mc155)が種車である。
当初クモハ101-170,クハ100-86(Mc170:弁天橋区仕様)で車体更新を行い新金型編成に改める筆頭候補だった。
しかし旧ツヌ101F(Mc148→ツヌ101F-2)の組成が立案され更新対象編成は旧ツヌ123F(Tc78),旧ツヌ124F(Tc74)へと変更される。
当時はまだ旧ツヌ133Fの新金型編成更新も続行予定で別途クモハ101-170(Mc170:セットバラし品)を投入した。
その直後にツヌ118F(再生産品)リリースが確定し弁天橋区仕様での車体更新は一旦中断となる。
保留車となったクモハ101-170だが結局転用先が見当たらずツヌ123Fの更新から約2箇月遅れてクモハ101-118に充当された。


入工中のクモハ101-118。

弁天橋区仕様を車体更新用種車へ起用するには[南テシ]電略標記印刷消去が必須となる。
更にクモハ101形,クモハ100形用ではATS[BS]標記印刷消去とATS[B]標記インレタ転写も追加される。
加えてクモハ100形はクハ100-86を形式変更する関係上妻板に配管が再現されない弱点から逃れられない。
そのためクハ100-86によるクモハ100-131(ツヌ133F:旧製品)の新金型車体更新は先送りが決定する。
ところがツヌ118F(再生産品)は塗装仕上げが変更されたためクモハ100-108(ツヌ118F)での車体更新に踏み切れなかった。
クモハ101-118だけが新金型車両となる特例編成は2016年1月から変わらないまま現在に至っている。


剥離は生じなかった側面窓セル。

池袋区借入車のクモハ101-118,クモハ100-131は津田沼区用行先方向幕への交換が行われなかった。
資料には行先表示器を使用せずに乗務員室内へ手書きの行先表示用紙が掲げられていた記録が残る。
自力で再現した行先表示用紙は車体更新を境にクモハ101-118のみ再現方式が変更される。
ステッカー式からセロハンテープ固定式に改めた行先表示用紙は更新前より掲示位置が下がった。
ところが思わぬ錯覚効果を呼びクモハ100-131の前面見附は違和感が緩和されたように見えた。
これはクモハ100-131が今入場でも車体更新ではなく車体改修を受けた起点になっている。




ステッカー式に変更した乗務員室内[千葉⇔中野]行先表示用紙。

セロハンテープ固定式の行先表示用紙は前面窓セル内側と粘着面が僅かに接しているだけである。
実質的に上辺の凸形成形部へ折り返した粘着面が固定を担う心許ない方式だった。
経年劣化によりセロハンテープの粘着力が落ち最近は乗務員室方向への内傾を防げなくなっていた。
そこでセロハンテープ固定式を廃止しクモハ100-131に倣ったステッカー式への変更が決定する。
先ず曇った側面窓セルを拭き上げ窓サッシ印刷の補修が不要と判った後に本格的な作業へ着手した。
クモハ101-118用[千葉⇔中野]行先表示用紙は文字通り[紙]であり容易に撤去を終えた。


旧クモハ101-118から使用されて続けている床板一式。

[千葉⇔中野]行先表示用紙ステッカーは2015年1月に出力したクモハ100-131用と同一品を起用した。
用途がツヌ133Fに限られたとは言え約4年11箇月の間劣化せずに生き残るとは思ってもいなかった。
但し透明ラベルに鏡面印刷しただけであり用紙風へ仕立てるには非粘着面を白色化しなければならない。
クモハ100-131ではインクの溶解に苦しめられながらも油性ペイントマーカーで塗り潰した。
しかしこの方法は仕上げの均一化が難しく白色ラベルを重ね貼りする方式に変更している。
白色ラベルと[千葉⇔中野]行先表示用紙ステッカーは同時に切り出したが矩形には届いていない。


変形していた2-4位側導電板(1エンド側用)。

クモハ101-118用床板は旧クモハ101-118からの流用でクモハ100-131用床板と同一経年品である。
ウエイト断面は一部が錆に覆われており事前防錆対策試作車だったクモハ100-131との差が垣間見えた。
ただ腐食の進行状況はモハ101-169(ツヌ133F:旧製品)に近く平形金工用鑢での部分補修で往なしている。
その他不具合は無いと思われたが1エンド側用DT21非動力台車の締結具合に狂いが生じた。
恐らく床板分解時に外れた導電板の復旧方法が拙く2-4位側1エンド寄を撓ませてしまったらしい。
運転台側台枠裏面の2-4位側導電板露出部には大きな凹面が形成されておりスプリング機構に悪影響を及ぼしていた。




[[北イケ 定員136]]:2-4位側。


[[千ツヌ 定員136]]:クモハ101-165(ツヌ104F)。

導電板当該部付近には薄い折り目が見られ湾曲矯正と並行して整形を行っている。
この修正によりスプリング機構は蘇り1エンド側用DT21非動力台車も台枠裏面と平行に戻せた。
2016年1月の時点でグリーンマックス製[北イケ]電略標記,[北マト]電略標記インレタは既に底を突いていた。
よってラプロス式で消去した[テシ 定員136]標記跡は空欄のまま転写を待っている状態であった。
だが枠状の擦過痕が残されており後年電略標記印刷消去だけペイントリムーバー式へ戻した経緯を間接的に物語っていた。
現状での転写は憚られラプロス#6000で平滑化した後にボナファイデプロダクト製[北イケ 定員136]電略標記インレタを転写した。




クモハ101-118 [03C [千葉⇔中野] ]:行先表示用紙交換,シャンパホース黒色印刷補修,LP402前照灯用ライトレンズ角度変更施工。
※弁天橋区仕様。


クモハ100-131 [03C [千葉⇔中野] ]:ツヌ133F(乗務員室内行先表示用紙掲示車)。
※旧製品。

旧クモハ101-133にはグリーンマックス製[北イケ 定員136]電略標記インレタが転写されていた。
車体更新と共に失われた[北イケ 定員136]標記再現は約3年11箇月振りに復活を果たしている。
また消去方式が異なるクモハ101-148(ツヌ105F:Mc154),クモハ101-165(ツヌ104F:Mc159)等に通ずる水準へ達したと思う。
LP402前照灯は内部の反射をレンズカット風に見立てるライトレンズ角度変更を行った。
前面見附では引き続き乗務員室内の[千葉⇔中野]行先表示用紙が強烈な存在感を放つ。
掲示位置は錯覚効果を残すためクモハ100-131よりも引き下げた従前の仕様を踏襲している。


クモハ101-118 点灯試験[03C [千葉⇔中野] ]:2-4位側用導電板整形施工。
※弁天橋区仕様:現行LOTライト基板更新車。


クモハ101-191 点灯比較[13B 津田沼]:カノ18F(再生産品LOT床板装着車)。
※再生産品。

ステッカー式へ変更した[千葉⇔中野]行先表示用紙は内傾が発生しなくなり取り扱いもクモハ100-131と共通化された。
運転台側を変形させた2-4位側用導電板は車体傾斜に繋がりかねなかった。
現物合わせによる修正だったものの車体傾斜には至らず点灯試験も一発で合格し事無きを得ている。
旧製品LOT運転台付車用床板はM字形成形が採用された導電板に弱点があると思う。
積極的に中間組込車への再生産品LOT床板転用を進めているため旧製品LOT床板は先頭車両へ集約されつつある。
ただクモハ101-118の様に不可抗力で導電板を変形させる場合があり入場時は慎重な取り扱いを心掛けたい。




クモハ101-118(2-4位側用導電板整形施工)。
※弁天橋区仕様:車体改修。

KATO製101系はスプリング機構の釣り合いが崩れると車体不等沈下まで引き起こしてしまう。
2-4位側は発症が不安視されたが今のところ問題無く見え現状維持に期待する。
なお旧クモハ101-118から流用した床板も現行LOTライト基板への更新を終えており点灯照度は再生産品と同等になっている。
ステッカーの重ね貼りは元クモハ101-108(元ツヌ118F:旧製品)での試行時に一度頓挫した手法であった。
当時は[千葉⇔中野]行先表示用紙ステッカーと白色ラベルを別々に切り出したため貼り合わせで躓いている。
予め両者を一体化させる発想転換がクモハ101-118(ツヌ133F)の無難な竣工へと導かせたと思う。
この記事についてブログを書く
« クモハ100-131[ツヌ133F] 車... | TOP | モハ100-163[ツヌ133F] 動力... »