試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

モハ103-416+モハ102-572,モハ102-573[ラシ333F] ベンチレーター交換 (キハ35形900番代用ベンチレーター換装試行)

2018-08-13 22:07:39 | 国鉄/JR103系
純正品。

JR103系習志野区所属車には少数ながらベンチレーター無塗装車が在籍していた。
全車を把握するまでには至っていないがラシ333F(Tc773)が該当する事実は掴めた。
無塗装ベンチレーター化に当たってはグリーンマックス製スプレーの銀色で塗装しこれを再現している。


JR103系ラシ333F (1992/10,1993/10)。
ラシ333F-1:(Tc773-M416-M'572-[T180]-[M156]-[M'289]-[T198]-M417+M'573-Tc786)。
ラシ333F-2:Tc773-M416-M'572-[T180]-M417-M'573-[T198]-[M156]-[M'289]-Tc786。

該当車両はモハ103-416+モハ102-572,モハ102-573である。
何故かモハ102-573とユニットを組むモハ103-417は施工対象外とされ見附の揃わないユニットが出現している。
複数の資料から上記3両が無塗装ベンチレーター車と判明し2社3種混結によるラシ333Fの出場に至った。
モハ103-416+モハ102-572,モハ103-573にはKATO製モハ103-331+モハ102-487,モハ103-488(ツヌ315F:セットバラし品)を充当している。
現状は銀色に塗装されたベンチレーターでも十分雰囲気を醸し出せていると思える。
たまたまKATO製キハ35形900番代用Assyベンチレーターを発見出来たため入手した。
入り目は20器であり3両分を賄うには塩梅も良い。


入工中のモハ102-573(ラシ333F)。

東急車輌製のキハ35形900番代は各所から鋼製品が廃されたオールステンレス車だった。
KATO製キハ35形900番代のリリースによりグローブ形ベンチレーターのステンレス仕様がお目見えしている。
キハ35形900番代用Assyベンチレーターが店頭に残っているとは思わず見落としていたらしい。
但し自前の無塗装ベンチレーターとはかなり雰囲気が異なる。
103系への取付は間違いなく可能であるが印象変化の度合いが不安視された。
様子を見るため単独交換が行えるモハ102-573を試験装着車とする。
結果次第では即復旧が可能な入場順とした。
違和感が無ければ続けてモハ103-416+モハ102-572を入場させる安全策を採っている。


質感の異なる無塗装ベンチレーター (キハ35形900番代用,塗装変更品)。

塗装済ベンチレーターは再用の可能性が残っており屋根板裏面から取付脚を押し出し撤去する。
先ず1器だけキハ35形900番代用Assyベンチレーターへ交換し塗装済ベンチレーターと比較した。
キハ35形900番代用Assyベンチレーターは塗装変更品とは異なり深みのある煌めきがあった。
塗料都合により艶消しで仕上がった無塗装ベンチレーターよりもステンレスの質感を高められた様に思える。
ひとまず全6器をキハ35形900番代用Assyベンチレーターに置き換えた。


モハ102-572,モハ102-573 (塗装変更ベンチレーター装着車,キハ35形900番代用Assyベンチレーター装着車)。

車体を組み立て今度はモハ102-572と比較する。
共に銀色系統で変わりはないが塗装変更品は今一つ奥行きに欠ける。
ステンレス感をより強く持つのはキハ35形900番代用Assyベンチレーターだった。
ここは塗料選択を誤ったと言えよう。
交換後もベンチレーターが車体から浮き立つ事は無い。
両車を比較した結果質感に勝るキハ35形900番代用Assyベンチレーターの正式採用が決定した。




モハ102-573(ラシ333F:キハ35形900番代用Assyベンチレーター装着試行)。
※ベンチレーター無塗装車。

キハ35形900番代用Assyベンチレーター化されたモハ102-573はベンチレーター無塗装車らしさが増した。
ステンレス車体には適合するGMカラーだが無塗装ベンチレーターの質感には届かなかった。
やはりステンレス製ベンチレーターはメーカー塗装品に敵わない。
なお入場前のモハ102-573は側面窓セル窓サッシ印刷の一部が繊維片立っていた。
クロスで窓サッシモールドを拭い側面窓を含め清掃を行っている。




モハ103-417+モハ102-573 (ラシ333F:ねずみ色1号塗装済ベンチレーター装着車+キハ35形900番代用Assyベンチレーター装着車)。

ラシ333Fはモハ103-416+モハ102-572,モハ102-573を除きねずみ色1号塗装済ベンチレーターで統一されている。
従ってモハ103-417も製品仕様とは若干雰囲気が異なる。
標準装着品より明灰色系統に変更されたベンチレーターは銀色塗装済ベンチレーターとの対比が弱く映った。
ユニット間の外観差はキハ35形900番代用Assyベンチレーター化で更に強調できたと思う。


入工中のモハ102-572(ラシ333F)。

モハ102-573での結果を受けモハ102-572が入場する。
工程はベンチレーターの交換だけで済むはずだった。
しかし側面窓セル窓サッシ印刷の線状剥離が目立ち修正を余儀なくされる。
清掃だけで事無きを得たモハ102-573とは違い一部サッシで部分剥離までに至ってしまった。
遂にKATO製103系に於いても側面窓セル窓サッシ印刷の補修が開始となった。
修正は油性メタリックマーカー式で行っている。


窓サッシ補修を行ったモハ102-572用側面窓セル。

印刷が完全に失われた箇所は少ない。
そのため部分補修での対処となった。
予め外観から見えない箇所に油性メタリックマーカーを塗布ししばらく放置してから拭った。
セル表面の変質は起きず窓サッシモールドから踏み外しても問題ないと判明している。
よって窓サッシ印刷の修繕は然程時間を要していない。
その代わり毛羽立った銀色塗料の除去に苦戦した。
各窓毎に光源を当て俯瞰からの波打ちが無くなるまでゴム系接着剤巻取用爪楊枝で擦り続けた。




モハ102-572(ラシ333F:キハ35形900番代用Assyベンチレーター化,側面窓セル窓サッシ印刷補修施工)。
※ベンチレーター無塗装車。

先にキハ35形900番代用ベンチレーターへの換装を終えていた。
側面窓セル窓サッシ印刷の補修に重点が置かれたモハ102-572は竣工まで一手間が増えてしまった。
ただ油性メタリックマーカーの馴染みは良いと思える。
KATO製103系でも修正が手早く行える手応えを得られた。
最終入場車となるモハ103-416は側面窓セル窓サッシ印刷の現状確認から取り掛かっている。


入工中のモハ103-416(ラシ333F)。

案の定モハ103-416も窓サッシ印刷に劣化が見られた。
既に剥離箇所が生じておりモハ102-572,モハ102-573より状態は芳しくない。
クロスで清掃を行うと剥離箇所は更に増えた。
波打ち現象の解消を併せると全側面窓が修正対象になった。


波打現象が激しくなった窓サッシ(1-3位側)。

銀色塗料の浮きで発症する波打ち現象は油性メタリックマーカーでの補修より厄介である。
清掃では銀粉が次々と現れ鼬ごっこの様な状態にまで陥った。
最後はエアーダスターで吹き飛ばし窓サッシの修正に移っている。
クロスでの拭き上げは窓サッシ印刷の剥離を加速させた。
1-3位側は中段サッシの大半を補修する羽目になってしまった。


全面清掃となったモハ103-416用屋根板。

モハ103-416のモハ103形用屋根板は初期LOT品に交換している。
現行LOT屋根板はパンタグラフ台が設けられPS16形パンタグラフもBタイプへと変更された。
グリーンマックス製モハ103-156の屋根周りに近付けるためパンタグラフ台の無い旧製品LOT屋根板へ振り替えた。
PS16形パンタグラフもグリーンマックス製へ換装し屋根上見附に気を配っていた。
ベンチレーターを撤去したところ汚れが目に付きクリーナーで拭き上げている。




モハ103-416(ラシ333F:キハ35形900番代用Assyベンチレーター化,側面窓セル窓サッシ印刷補修施工)。
※ベンチレーター無塗装車。

旧LOT品モハ103形量産冷房車用屋根板は入手が難しい。
現時点での交換は行えないため小傷には目を瞑る。
張り出していたAU75冷房機中央の湯口痕も各方面から押し潰し短縮化を図った。
最後にベンチレーターを換装しモハ103-416が竣工した。
屋根板に残る粗はキハ35形900番代用Assyベンチレーター化で多少誤魔化せたと思う。
それだけメーカー塗装によるステンレス再現は効果的だった。


モハ103-416+モハ102-572 (ラシ333F:キハ35形900番代用ベンチレーター装着車+キハ35形900番代用ベンチレーター装着車)。

ベンチレーター無塗装車同士のユニットはモハ103-416+モハ102-572しか在籍していない。
モハ103-417+モハ103-573とも一味違う並びになった。
従来から異色の存在だったがその度合いを深められたと思う。
なお撤去された銀色塗装済のベンチレーターは予備品に廻った。
今後の出番は無いと思われ折を見てねずみ色1号で再塗装を行う予定である。


モハ103-417(ラシ333F:側面窓セル窓サッシ印刷補修施工)。

当初入場対象から外れていたモハ103-417も側面窓セル窓サッシ印刷の補修を施した。
ラシ333Fで残された課題はクハ103-773,クハ103-786,サハ103-198の車体更新に絞られた。
KATO製クハ103形高運転台ATC車の更新は現在進行形である。
しかし中古製品,ジャンク車両でもクハ103-272(黄色5号)の確保が難航し思うように進んでいない。
元々対象車が多く優先順位が付け難かったが更にラシ333Fも有力候補に名乗り出た。
キハ35形900番代用Assyベンチレーターの試用は車体更新順を悩ませる程の結果を得られたと言えよう。
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