樹業人~風の通心

持続可能な社会や森林・建築・木製品について、気ままに こそっと考える為のネタ帳です。

「間伐」 だけで いいの?

2007-05-17 | 壊れかけてる森林


このグラフは、わが町の樹齢別の生えている面積グラフだ。
おおよそ、日本のどこの山もこのようなもので
確かに、戦後植林された45年~55年が突出して多い。

うっかりものなので、つい日本の森林統計などのグラフを
見ていた時は 「小さな樹は 少ない」イメージが
あったので サラッと流していたが
イザ 自分でグラフを作ってみて やっと気がついた。

このグラフは、森林の過密度や大きさは関係ない。
しつこいようだが 面積のグラフである。

間伐は、樹が成長して過密になった樹と樹の隙間を
拡げる為に 間にある樹を伐るのでいくら間伐しても 
このグラフは変わらない。

もちろん、間伐した所に 植林はしない。

(間伐については こちらに)
http://eco.goo.ne.jp/education/kanbatsu/

日本に植林だけをする土地は、ほとんどない。
生えている樹を伐って 再植林するのである。
ところが、売れないのでほとんど伐採されず
したがって 植林もされていない訳である。

樹は、余っているから 植林は後回し?
間伐しないと、環境の悪化になりますよ と言われ
確かに 色々と納得の行く間伐推進の資料はたくさん見た。
間伐する事が良い事で、伐採はだめだと洗脳されていたのでは
ないかとさえ思える。

だけど このバランスの悪さも なんとかしないと
「戦後、大量に植林され・・・花粉が・・・」と言われたように
「その後、無計画に植林をしなかったので・・・」と
いうように 必ず自然環境に影響を与えるのではないかと
思える。

ぜったい 子孫に恨まれる。

間伐もままならないのに、植林まで手が出ないのも
わかるけれど 樹齢というのは 人やお金でなんとか
なるものではない。

しばらくは 森林環境に負荷がない程度に樹齢のバランスを
取り戻す為 少し多めに伐採して植林し その後は
毎年、森林の成長した分だけ伐採して 再植林するという
二段構えの取組みをしないと・・・と 素人の私でも思うのですが。

そんな訳で、「樹業」として出来る事は何なのかと
少しずつ 勉強を始めたのでありました。

すると 伐った樹を使う為の政策を考える役所の部門が
どうも「忘れられている」事に気がついたのでした。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿