中小企業のES=人間性尊重経営のパイオニア/有限会社人事・労務 ES組織開発・人事制度改革ブログ

社員の幸せ、職場の幸せを基準に経営を、社風を変えたいと本気で思っている社長さん・人事担当者の方へのエールをあなたへ!

これからの時代に求められる組織開発を軸とした採用活動とは?

2022-10-10 09:00:00 | 組織開発・社風改革

皆さん、こんにちは。(有)人事・労務の白川です。

先日、弊社金野が、

「組織の定着率を高め効果的な採用活動を進めるための人事労務の要点」というテーマで、

ロードサービスを担う企業の経営者・人事担当者の皆さんに向けて、

組織開発を軸とした、これからの採用活動のあり方についてのセミナーを行いました。

このセミナーではまず、組織開発の重要性について、次のように述べています。

効果的な採用活動を行うためには、求人広告を強化し、積極的な採用を行うとともに、ES組織開発を通して組織をじっくりと変えていくこと、つまり社員が働きがいを感じられるような土壌をつくっていくことが重要、という点をお伝えしました。

そして、ES組織開発のポイントとして、下記の3点を挙げています。

 

①対話の習慣づくり

②クレドの導入

③地域をフィールドにした活動の推進

 

現在の会社組織では、特に若いメンバーとのコミュニケーション不足により、社員がモヤモヤを吐露することもなくいつの間にか会社を辞めてしまうということも少なくありません。

こうした状況を防ぐためにも、日常の中にあえて対話の時間を設けることで、”対話的コミュニケーション(異なりを受け入れつつ共通認識を深めていく働きかけ)”を習慣化する風土をつくっていくことが重要だと言います。

また、日々の仕事への取り組みを支える 信条・心構えとなるクレドを導入し、クレドを踏まえた自分の行動目標を立てたり、それらを振り返ったりすることも、社員の意識改革や、社員同士の関係性構築に作用することが期待されます。

 

私も年齢や背景の異なる多様な人が存在する職場では、特に弊社はその異なりが大きいと感じることが多いのですが、互いの価値観や考え方の違いを知り、歩み寄ることの必要性を強く感じます。新人の立場ではどうしても言いづらさを感じてしまうこともあるため、「話してもいいんだ」という空気感があったり、相手と向き合い、話す時間が作られたりすることで、安心と働きやすさに繋がります。

対話をする上で重要なことは、

 

①関心を持って聴くこと

②「私たち」ではなく、「私」を主語に伝えること

 

対話をする際は、事実と解釈を分けて 伝え合うことを意識しながら、お互いの解釈のずれを埋め、共通認識をもっていくことが大切だと言います。

こうした対話を心がけることで、相手を知ると同時に、自分でも知らない自分を知ることになり、関係性に変化が生まれていくのだと思います。

 

さらに、会社を超えて多様な人との接点をつくることで、地域の中で会社の存在が認知され、例えば、「子どもが大きくなったらそこの会社に就職させたい」などの作用が生まれることにも繋がっていきます。

 

私は、初めから弊社に入社したのではなく、弊社母体のボランティア団体、903シティファーム推進協議会に携わったところからスタートしています。

初めは母体が企業のコンサルを請け負う会社であるとは全く知らず、

903に参画する中で、地域と繋がるコミュニティの場づくりをしていることに魅力を感じ、自身もそのような場づくりをしたいという想いが強くなり、インターンを経て弊社に入社したという経緯があります。

活動を続ける中で、地域の存在の大きさをより感じるようになり、地域をフィールドにしているという視点があったからこそ、私は入社することになったのです。

 

このように組織の健全性を高めていくことにより、採用・定着への好影響、変革(イノベーション)へのしなやかな対応が可能となります。

組織とは常に変化していくものであるという前提に立ち、

今、組織の状態がどこにあり、未来(5年後、10年後)に向けてどのような状態でありたいか。

そのために、自社にはどのような人材が必要か、今どの人材を採用すべきか。

このようなことを考えていくことが必要です。



社員の定着率を考える上で、EX:Employee Experience(従業員体験)という概念がありますが、EXを意識した施策の1つとして、「入社時のウェルカムモードを演出する」というものが挙げられます。

入社してくる社員と、所属している社員では、当然育ってきた環境が異なります。

今の若者は、社会に貢献すること、自分の成長を感じることを求める傾向が強く、ソトには出さずとも、内面ではそうした考えをもっていることが多いです。

私自身も20代の当事者ですが、学生時代からそういった視点で就職をしたいと考えていましたし、同世代にも同じような価値観をもっている人が多いと感じます。

こうした意識をもった上で、新入社員を迎え入れることが大切だと考えられます。



では、上述のような組織開発を踏まえて、どのように採用を行っていけばよいのか。

ある会社では、採用期間に時間をかけることにより、面接という一面だけではなく、多角的に見てもらうこと(例:会議を見学してもらう、主催イベントに来てもらう等)を大切にしており、人材側も会社を選ぶ機会を設けています。

 

多様な接点をもつことで、社員同士、顧客、地域社会における"つながり"を増やしていく。

そのためには、個々人が社内だけではなく地域という広いフィールドに出て、活動を実践しながらつながりを通して共感資本を増やしていく"コミュニティ経営"という次世代型の組織を目指すことが必要です。

 

また、この話の中で、"弱い繋がりの強さ"についても述べていましたが、結びつきが弱い方が、より多くの人に、遠くまでネットワークが伸びやすいという側面があると言います。

自社について、SNSを活用してアピールする会社も増えてきており、会社の求人をSNSで影響力をもつ社員が発信する「リファラル採用」という方法もあります。

こうしたSNS等のツールを最大限に活用しながら、多数の接点の中で自社に必要な繋がりを選択していくことが、これからの時代に求められることではないかと思います。

多様な働き方が生まれ、求められている中で、会社側が多様な働くカタチを知ること、その上でどのようなカタチを自社に取りいれ、組織運営をしていくかを考えていくこと。

また、個々人が自律した働き方を目指しながら、組織との関わり方を考えていくこと。

 

組織のあり方に共感した個人が集まることで、組織というものがつくられていく以上、

私も、自分の働くカタチを模索しながら、目の前にある仕事や活動と向き合っていきたいと思っています。

 

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