中小企業のES=人間性尊重経営のパイオニア/有限会社人事・労務 ES組織開発・人事制度改革ブログ

社員の幸せ、職場の幸せを基準に経営を、社風を変えたいと本気で思っている社長さん・人事担当者の方へのエールをあなたへ!

弊社メンバーが日本賃金学会のメンバーと書き上げた書籍が届きました。

2019-03-28 16:20:31 | 組織開発・社風改革
今回は、畑中が学会発表をした内容に金野による組織開発の視点を
盛り込み人事賃金制度を新たな視点から書き上げました。



また、弊社が20年来お世話になっている日本賃金学会の大先生たちが
ずらっと勢揃いの素晴らしい書籍です。

さて、もう一つのお知らせですが、下記の通り、
名南経営さんと共催で働き方改革で起きる様々な課題を組織開発の視点から
ずばり解決するという今までにない全く新しいセミナーを開催します。

基調講演には、組織開発のオーソリティー立教大学教授の中原淳先生を
お招きしてのセミナー。

働き方改革を法律違反にならないようにと一生懸命に社員に説いてもまったく進まない
企業さんが多い中、働き方改革をプラスに展開し、優秀な社員さんを惹きつける魅力的な
会社、イノベーティブな会社へと変化していく会社とは何が、その取り組みにおいて違うのかを
組織開発という視点から解説していただきます。

後半は、矢萩も登壇し、組織開発の著名な先生たちと働き方改革を実際に組織開発の視点から
解決していった事例を取り上げ会場の皆さんと共に考察していきます。

日程は下記の通り是非、いままで法律改正のセミナーを沢山出たけどどうもうまくいかないなあと
思っている皆さん是非、こんなアプローチの方法もあるのか?と新たな気付きを得ていただき
様々な問題を解決するヒントにしていただけたら幸いです。


■「組織開発」の視点で進める働き方改革 ~『残業学』の視点から~■

【日時】2019年7月23日(火) 13:30~16:30
【会場】名南経営東京事務所(神保町)
【共催】有限会社人事・労務 
    日本人事労務コンサルタントグループ(LCG)/
    ODSR研究会
【定員】80名

【第1部:講演】13:30~
残業を科学し、組織開発で進める長時間労働の是正法
<講師>中原淳氏 立教大学経営学部教授

【第2部:トークセッション】15:30~
「組織開発」って何をどのように進めているの?~実践事例とODマインド
<セッションメンバー>
 小山邦彦氏(社会保険労務士法人名南経営 相談役)
 山﨑正枝氏(山﨑正枝人事労務管理研究所 所長)
 薗田直子氏(株式会社リンクス人事コンサルティング)
 矢萩大輔氏(有限会社人事・労務 代表取締役)

お問い合わせはこちらまで。
有限会社人事・労務 
mail:info@jinji-roumu.com


”はたらくしあわせ”を描くマインドフルネスの学び

2019-03-12 14:09:11 | ES
『幸せに満たされる練習』著者・井上広法さん(光琳寺副住職)をゲストにお招きし、セミナーを開催致しました。

地元・宇都宮でまちに開かれたプラットフォームとしてのお寺の場づくりを推し進めたり、TV番組「ぶっちゃけ寺」には企画から参画、また、オンラインではさまざまな相談を受ける「hasunoha」を運営するなど、”仏教と心理学”の両面から現代人がより幸せに生きるヒントを伝える活動に取り組む井上副住職。
この日は、いま日本のビジネス界でも注目されている「マインドフルネス」や「幸福学」をテーマに、お話を伺いました。


まず井上副住職から投げかけられたのは、「きく」という言葉について。
聞く・訊く、などいくつかの漢字が充てられるこの言葉ですが、”目”と”心”が入っている「聴く」を意識することで、そこでの気づきを行動にうつすことができる。そのような聴き方をお伝えいただき、私たちの学びの姿勢が整えられました。


今、物質的満足度よりもQOL(Quality of life 生活の質の向上)に対する関心が高まり、ポジティブ心理学など”しあわせ”を考える専門分野によって科学的視点からも研究されるようになりました。
そのような現代において、「”しあわせ”とは何か?」を考えた時に、興味深い研究があります。
それは、リュボミアスキー教授の「人の持続的な幸福度に影響を及ぼす要因」に関する調査結果です。
要因として一番割合の高い「遺伝」は、50%。そして、一般に”幸福度に対して大きく影響を及ぼす”という印象の強いお金や地位、名誉といった「社会的(環境的)要因」は、実は10%でしかありません。
それでは残りの40%は何かというと、「意図的行動」。要は、”気の持ちよう”によって幸福度に影響が生じる、というものです。

例えば私たちは、「梅干し」や「レモン」の写真をみるととっさに口の中に唾液がじわじわと出てくることがありますが、これは、すっぱいものに対して、脳が”唾液を出せ”と指示する前に、体が勝手に反応している状態。つまり、意図せずしてとっさに行動したり勝手に感情が揺さぶられるのは人間の特性であり、意志をしっかりもって意図して自身のアクションを起こしていくことで「しあわせは自分でつくる」ことができる、ということになります。


そもそも、私たちの体は、一年間ですべての細胞が入れ替わると言います。
つまり、常に流動的に、私たちの中にある物質的なものは変化しているのです。
それなのに、「変わりたくない」「こうあるべきだ」と変化を拒んでしまうのは、脳みそが勝手に思考してしまっている証。
持論に固執するのは、生物学的には不自然なことで、まさに風に揺れる柳のように、根っこはしっかりと張りつつもしなやかにありのままにいることが大切であると言えます。

そのためにも必要なのが、「聴く」ということ。その時その瞬間の新鮮な目・心で観て感じることです。
つまり、マインドフルな状態で聴くということが重要なのだと言います。

今回のセミナーでは、3分間かけてたった一粒のレーズンを味わうというワークや、一杯の紅茶を飲み感じることに集中する紅茶瞑想を行ないましたが、このような日々のマインドフルネストレーニングで「心を整える」習慣を身につけることは、実は、「イノベーションが起きやすい組織」にも好影響をもたらすのです。


そこにあるのは、「共感」というキーワード。

イノベーションを起こす上では、どのような価値を生み出すために何をクリアにしながらコトを起こすか、という課題設定が重要です。そのような課題を描くためには、根幹に「聴く」、すなわち断定したり判断したりすることなくオープンマインドで声を聴く、という姿勢が重要。
そこから「相手の声に共感して聴く」段階に至り、さまざまな経験による実践知に基づく「問いを立てる力」が養われるのだと言います。

いま、「共感経済」とも言われているように、「いいね」「応援したい」という気持ちがはたらくことでモノを買ったり支援をしたりと、共感によって人の行動が促される社会の流れ、というのが強まっています。
これは、SNSが浸透し個の考えが多くの人たちに発信され届きやすくなったことや、成熟した社会において物質的価値よりも成長実感やコミュニティ意識など精神的豊かさによりどころを求める傾向が強まっていることなども影響しているでしょう。
しかし一方で、顧客第一で行動するあまりに疲弊してしまう社員や、感情労働に就き自身の感情コントロールが行き過ぎてバランスを崩してしまう社員、職場内の人間関係がうまくいかずさまざまなことをネガティブに捉えて悪循環に陥ってしまう社員など、心のあり方に「働き方・働くかたち・働く場」の影響が大きく作用して、問題が生じるケースも増えています。

そこで重要になってくるのが、心の置きどころ、つまり内発的動機をいかに強化できるか、ということ。
エドワード・デシ教授が提唱した「外発的報酬は内発的な動機づけを低下させる」という理論のように、一概に報酬や地位など外発的な要因で動機づけをするのではなく、自身のはたらき(仕事)そのものを通じた有能感や成長実感、自己決定感などを得ることでナカからの動機づけを強化し、心の置きどころを定めていくことが重要で、それがESを軸とした組織づくりであると言えます。


最後に、「自己肯定感」という言葉について、参加者も含め皆で考えました。
多くの質問も寄せられたこの「自己肯定感の高め方」について、井上副住職は、自身も研究中という前置きのもと、「極端な自己愛のアンチテーゼとして生まれた概念ではないか」とおっしゃいました。
仏教的な視点からとらえると、自己愛が行き過ぎて自分を極端に守ったり、逆に自分を傷つける”破壊的自己愛”に陥ることもあり、現代社会においては、この破壊的自己愛を変容させ自らを慈しむ心を醸成するという文脈から「自己肯定の大切さ」という文脈に至ったのではないか、と。
これを踏まえて矢萩会長からは、自身の中に慈しみの心=思いやりがあるから他者に対する共感が生まれ、その共感が組織においてはイノベーションの基点になるとすれば、自身の心を整え、互いに思いやりある関係性をつくるES組織開発が、これからの企業にとっての持続的な経営の礎になる、という話でセミナーを締めくくりました。

一社)日本ES開発協会の新年会として開催されたこのセミナー。

日頃活動にお力をいただいている経営者や地域リーダーの方々はもちろん、士業として企業を支える立場の方、管理職として組織を率いる方、そしてこれから社会に出る学生など、さまざまなメンバーの中で、「共感性の高いイノベーティブな組織を目指す上で、まずはお互いにマインドフルに聴くことから」という共通言語を胸に、学びの場を終えました。

Y's tea×人事・労務=「こんな紅茶!」Vol.3

2019-03-11 19:15:11 | ダイバーシティ
有限会社人事・労務の20周年を記念しての弊社オリジナルブレンドの紅茶づくり。
根本社長に弊社スタッフ全員の意見を踏襲した茶葉をブレンドいただき、遂に完成いたしました!



今回の日本ES開発協会の新年会・セミナーの時間を少しいただいて、紅茶の完成のお披露目をさせて頂きました。



根本社長に何度も淹れ方についてアドバイスをいただき、練習を重ねて入れた紅茶。
参加された皆様に飲んでいただきました。



第1回 打ち合わせ▼

第2回 試飲会▼

あとは完成を待つのみ、と思っていたら、難題が。名前を付けるということ。
これまた多種多様なネーミングセンスの持ち主が、自由に名前を考えて出してくれたのですが、それぞれがイメージするこの紅茶と、“私達の会社”というものとを上手に結び付けてくれる名前とはいったいなんなのか。
言葉が持つ力について、この過程までに使っていた五感(味覚・嗅覚)で伝える力や、非言語コミュニケーションについてイメージを膨らませていたものが、今度は端的に一言で表現をする力を求められ、みんなで頭を捻りました。

無記名で紅茶の名前を募集したのですが、集まった名前はメンバーそれぞれの持つ個性と人柄が、面白いくらい出ていて、誰がこの名前を付けたのかすぐ分かりました。
その人、その人が持つ雰囲気や言葉が意図せず、紅茶の名前に表れたんだと思います。

皆で出し合った名前の中から決選投票をして、~IRODORI~に決定しました。




また、お披露目と合わせて紅茶完成までのプロモーションビデオの作成も進めていました。
紅茶の打ち合わせ時から、完成まで動画や写真で撮影したもの、また、名前がIRODORIに決まった際に、この彩り豊かな組織をどのように表現できるだろう?と考え、私達自身をフェイスペインティングでカラフルに彩り、表現してみました。



この紅茶づくりの過程でみんなで意見を交わし、互いに相手の想いに耳を傾け、そしてフェイスペインティングをして皆でたくさん笑いました。この紅茶づくりは、もしかしたら、私たち自身がIRODORIあふれる楽しさや大切さを、1番実感する時間だったのではないかと今、感じます。

今後、様々な人の手に渡り、この紅茶を淹れて生まれる打ち合わせの時間やティータイムが彩り豊かな場として、つながっていってほしいなと思います!