中小企業のES=人間性尊重経営のパイオニア/有限会社人事・労務 ES組織開発・人事制度改革ブログ

社員の幸せ、職場の幸せを基準に経営を、社風を変えたいと本気で思っている社長さん・人事担当者の方へのエールをあなたへ!

大衆のアヘンのSDGsと社会を豊かにするSDGsの違いは何? ~大川印刷さんのイベントを拝聴して~

2021-06-28 13:56:01 | 組織開発・社風改革

いつもお世話になっている大川印刷さんの「SDGsやめるってよ!」のイベントに参加させていただきました。


いまや、大川印刷さんと言えば、中小企業のSDGsの筆頭にあがる会社。その大川印刷さんが「SDGsは大衆のアヘン」と喝破する最近話題の書籍『人新世の「資本論」』の著者の斎藤幸平さんをお招きしてのイベントというから楽しみだ。

私が今回のイベントに参加して思ったことは、斎藤さんに指摘されるような大衆のアヘンと称される会社と、大川印刷さんのSDGsの取り組みの違いは、その試みがコミュニティから生まれた活動であるかどうかだ。

それがコミュニティかどうかの見極めはストーリー性だと私は思っている。今回の大川印刷さんの一つの例として普段会社までバスや車での通勤を、イベントとして1日徒歩デーにし、Co2排出量の低減に貢献すると試みの話は、それ自体は試みとしてはわかりやすいイベントだ。しかし、そこに社員参加型のフォトコンテストにし通勤途中の様々な気付きを写真に収めると言う。弊社も日光街道を143キロただひたすら歩くイベントをやっているがこの場にどのようなストーリー性をもたせるのかが一番の重要な視点なのだ。それはコミュニティとしての場から生まれてくるのだ。

そして、もう一つの事例として働き方改革の取り組みの社員さんからの発表があった。これも見事な事例。残業が多い社員さんへ原因を求めるのでなく、システム全体の縁起として生じている現象として捉えて行くことにより、会社全体の取り組みとしていく。残業時間が多い本人だけの問題でなく誰もがその現象を引き起こしている当事者として課題解決に対して皆が主人公のドラマとして取り組んで行く。

結果、残業が多いとされていた問題の社員以外の仲間の社員が機械を操作する免許を取得したり、社員の多能工化が社内全体の取り組みとして動き出し、そのドラマは社内のみならず関係各社まで展開され働き方改革がバリューチェーン全体の動きとして展開していくのだ。

 

パネルディスカッションでは、こちらもまたまたお世話になっているワーカーズコープ連合会の古村理事をお呼びしてのディスカッション。

ワーカーズコープは、地域から生まれる仕事を資本と経営、そして労働が一体となった働き方を世の中に展開し40年の歴史をもつ。
古村理事長のいう、雇われない働き方。

そもそも日本の就業者は1920年では7割が自営業者、3割が会社員だった。
それが、逆転したのは1959年。
今のような社会長い働き方の歴史の中ではたかだか70年ほどでしかない。
では今までの歴史を無視して自営業かというとそうでもない、雇う、雇われるの関係は社会が発展して行く中でそれなりに意味があるのだ。
ではどうなるのか古村理事長は、そのあいだの働き方を世に投げかける。「くらしごと」の仕事観だ。

まさに、斎藤さんのコモンズへの展開がそこにはある。
お金儲けの手段としてのSDGsでなく、SDGsこそが目的であり
それは地域社会や職場がコモンになることを目的とする。
ストーリーは居場所から生まれる。
つまり大川印刷さんの今日のイベントの仕掛けは見事。大川印刷さんがやってること、やろうとしていることは斎藤さんの著書そのものなのだ。

誰もが主人公の職場、そして地域社会。
大川印刷さんの試みを拝見し、若い司会者の宮崎さん、そして学生インターンの中田さんの両名の素晴らしい進行を拝見した。そして最後に市民議会の試みを披露してくれたが、まさに私も同感である。

来年1月には、労働CSRをテーマに台東区で産学官民金でのフォーラムを開催していこうと社労士会の台東支部として展開する予定である。なかなか同業にも理解されないで苦労しているが、大川印刷さんの若い二人に勇気をいただいた。
改めてこれから展開されていく最適化社会への流れをしかと感じる良いイベントでした。

(東京都社会保険労務士政治連盟 台東支部会長 年始挨拶)参加型社会の実現へ!コロナ禍、私たち社労士は、地域社会にどんな存在を示せるのだろうか!▼

 


「第7回下町しまうまラジオ」理解しようと思う気持ちが始めの一歩。 “障がい”は社会構造から生まれているのでは?

2021-06-25 12:06:14 | ダイバーシティ

こんにちは。(有)人事・労務の山﨑です。

6月22日に第7回目「下町しまうまラジオ」の放送を終えました。

第7回目のゲストは

一般社団法人 東京都障害者就労サポート協会 こすもす浅草橋

代表理事 野口 和男さんと理事 野口 真由美さんでした。

 

こすもす浅草橋さんは、障がいを抱えていたり等、企業等に就職が困難な人に対して雇用契約を結ばずに働く場所を提供する就労継続支援B型という事業所を運営されています。

日々、障がいを抱えている方と向き合ってお仕事をされているお二人から、ただ障がいを抱えている方を可哀そう、と思うのではなく、キャラクターとして受け入れて一緒に生きていく。本当の“共生”とは何なのか。についてお話いただきました。また、障がい者採用に取り組もうと考えている企業さんにとっても、勉強になるお話をお伺いしました。

「なぜB型事業所をされているのか。」

就労を意識しすぎると利用者さんの特性を見出してあげることが難しい。我慢が生まれてしまうことが多い。就労を前提としていない分、まずはその人の課題を見つけたり生活の確立に力を入れることができる。

B型事業所は利用者さんの送迎があるところも多いそうですが、こすもす浅草橋には送迎がありません。様々な障がいを抱えていても、まずは自分の力で電車通勤。

そういった交通機関を使うことがまた他者との接点になる。

 

お二人は今と昔の差についてもお話されていました。

昔は障がいがあったり能力が劣る子が、嫌われっ子になってしまっていた。

それは、今でいういじめだったかもしれない。

でもいじわるする人もいたが“助ける人”もいた。

どんな子も無関心ではなく周りに認められていて、分けることをしない時代だった。

今は、クラスを完全に分けたり、○○障がい、といった名前をつけてはっきりさせ分けてしまう。それは大人になるまで“異なる”人と接さない環境を作り出してしまい、皆が傍観者になってしまう。

私も子供の頃を思い返してみて、確かに小学校、中学校と特別学級がある存在は知っていたのですが、ではそこにいる人たちと関わりを持って育ってきたか、と言われるとほとんど関わりを持っていなかったです。何が出来て、何が苦手なのか、そういったことを知らないまま育ってきたなあと振り返りました。

 

はっきりさせることが必ずしも良いとは限らない。

そういった環境で育ってきた私たちがいざ企業で障がい者雇用を頑張りましょうと謳っても難しいのは当たり前ですね。

 

野口理事長ご夫妻から

・理解しようと思う気持ち(それがないと相手も自分のことを理解してくれない)

・障がいをキャラクターとして捉えて、普通に接することが大事。

・「障がいを持っているから何かをしてあげなきゃ」じゃなくて「困っていたら助ける」

という感覚 が大切だよと教わりました。

 

是非、全編を下町しまうまラジオHPでご覧下さい。

https://esr-j.com/shimauma-radio-202106/

 

田心カフェコーナーも前回に引き続き、山ちゃんファーム 山崎さんをゲストにお迎えし、越谷の田んぼアートを通じた地域との関わり方についてお話していただきました。

 

引き続き、「下町しまうまラジオ」宜しくお願い致します。


「協同労働」からの学び

2021-06-17 20:06:31 | 地域貢献

皆さん、こんにちは。ESコンサルタントの金野です。
このたび、日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会の理事に就任致しました。

ワーカーズコープの皆さんとのご縁は、弊社行政書士の矢尾板が、大学の恩師・辻信一先生による学びの場で、協同労働という新しい働くかたちの実践に触れたことが起点です。

「仕事」のアンラーン、リラーン~ワーカーズ・コープ法の成立を受けて▼

その時は、「日本でもこういう組織運営を実践している人たちがいるんだなあ…」とハタから眺める気持ちが強く、ここ数年のティールなど自律分散型組織の学びや、皆で読み進めた『人新世の「資本論」』の内容と重ねつつも、実は身近なところに多く存在する協同労働というものに気づかぬままに、時間が過ぎていきました。

しかし、2020年12月の「労働者協同組合法」成立を経て、矢萩や弊社メンバーで勉強を重ねるうちに、「労働・経営・出資」という三位一体の働くかたちが、わたしたちが日ごろ取り組む「ES(人間性尊重経営)を軸とした組織づくり」のプロセスと重なる面が多いことを知り、特に、対話の文化を大切に個々が主体的に事業運営に参画している姿にとても心動かされるものがありました。

そして、組織づくりのありかたが再定義された感覚に至る中で、今回の理事就任のお話をいただき、弊社にとっても自分自身においても、意味ある機会としてありがたく受けさせていただきました。

話は広がりますが、
今わたしは、朝ドラ『おかえりモネ』を観て一日をスタートすることを毎日の楽しみにしています。

ドラマの舞台である宮城の緑深い登米の山々で林業を営む方たちや、気仙沼の海と共に生き抜く方たちの姿は、JESの新春セミナーで鑑賞した映画「Workers」に登場する方たちと重なり、
愛着ある地域での生きざま、誇りや気概あふれる仕事ぶりに触れながら、「働く」の本質を考えさせられるひとときともなっています。

そして、ある回では、
主人公・モネの妹が、震災から未だ復興途上の地元の水産業(カキ養殖)の将来を憂い、
「限られた産地の種ガキに頼っていたら、そこがダメになったときどうしようもなくなるから!地場採苗は絶対に必要だし、不可能じゃないって言えるデータだって集めてる!高校生の自由研究だからってバカにしないで、本気で一緒にやってよ!」
と、金銭的な面を軸に”無理””できない”と物事を判断する祖父や父親に対して叫ぶ場面があるのですが、
これには、資本主義経済のお金優先の枠組みの中でなりわいを持続させることを当たり前に捉え、自然との共生や地域の文化・風習などもっと広い枠組みで持続的な”はたらく”を捉える視点を見失ってしまっているわたし自身の認識の存在にも気づかされ、大変印象的な回となりました。

哲学者の内山節さんは、その著書の中で「地域の労働体系をどうつくるかが大事で、経済が先ではない」ということを述べているのですが、
この、モネちゃんの妹がまっさらな思考から描く地域の未来は、「緑豊かな山々から注がれる川の水のおかげで栄養豊かになった海によって命が育ち水産業が活性化する」という、まさに”地域の豊かな資源で育まれた関係性から生まれる労働体系”の中で生きる人々の働く笑顔。
このように、生まれ育った地域で培われた”働くワクワクの根っこ”が、社会に出た途端に失われるようなことがないように、わたしたち大人が、これから社会に出てくる若手世代に向けて、つながり豊かな働く場(コミュニティ)を持続させていかないといけないと強く思うわけです。

そのためのヒントが、ワーカーズコープの皆さんの「地域に必要な仕事を自分たちで興しはたらく」という形にあるのではないかと感じています。

例えば今後、
人生100年時代におけるシニア活躍推進の動きの中で、企業が取り組む”創業支援措置”の一環として、コミュニティ経営を実践する企業が別の組織体として労働者協同組合を立ち上げるケースも出てくるでしょう。
また、将来の起業を志す若者が、地域の課題解決を意図した働き方として労働者協同組合という経営の形を選択するケースも出てくると思います。
わたし自身、社会保険労務士事務所で働くESコンサルタントとしての仕事を通して、
協同労働という経営の形・働き方の選択肢をお伝えしながら、
多様で創造性あふれる働くかたちを地域に広げていければと思いますし、
何より弊社には、小さな協同労働の実践の場として、903シティファーム推進協議会が運営する「田心カフェ」があります。

内的動機に突き動かされた多様なメンバーが集う田心カフェという場を通して、地域の声に耳を傾けながら、おたがいさまの精神で共に創り上げる経験を重ねていければと思っています。

これから、ワーカーズコープの皆さんの働くかたちから大いに学ばせていただき、
”会社(雇う側)と社員(雇われる側)””仕事は会社でするもの”といった無意識の固定概念が昇華された、本来の「働くよろこび」を職場という場でも感じられるような二項動態のコミュニティ型の組織を地域に増やしていきたいと考えています。

どうぞよろしくお願い致します。


取引先から切られる? SDGsが中小企業にとって重要になる理由

2021-06-02 13:02:24 | 地域貢献

持続可能な社会を実現するために作られた、世界共通の開発目標“SDGs”。

SDGsとは、“Sustainable Development Goals”の略で、2015年に国連で採択されてから数年が経った今、社会は確実にSDGsの実現のために動き始めています。その潮流に乗ることは、中小企業にとってはビジネスチャンスにもなるでしょう。

一方で、SDGsを意識しない経営は、就活生や顧客から選ばれない会社になるというリスクをはらんでいます。本記事では、書籍『やるべきことがすぐわかる! SDGs実践入門 ~中小企業経営者&担当者が知っておくべき85の原則』を参考に、SDGsの実践方法について提案します。

 

SDGsとは何か?

改めて、SDGsの定義について確認しましょう。SDGsとは持続可能な社会を実現するために、2015年に国連で採択され、2016年から2030年までの15年間で実現を目指す世界共通の国際目標です。先進国を含めて、より広範な社会問題や環境問題の解決をゴールにしています。

世界は飢餓や人権侵害、経済格差、気候変動にともなう自然災害など、さまざまな問題に直面しています。これらの問題は私たちの社会やビジネスを脅かしています。SDGsは、「誰ひとり取り残さない」という基本理念のもとに、持続可能な社会を実現するために、17の目標と、目標を実現するための169のターゲット、取り組みを評価するための244の指標が設定されています。

SDGsが生まれた背景には、ESG問題があります。ESG問題とは、環境問題(Environment)、社会問題(Social)、組織統治問題(Governance)の頭文字をとったものです。例えば、自然災害や資源の枯渇を始めとする環境問題は、事業拠点の被災や資源価格の高騰といった形での成長を脅かします。

また、社会問題は、購買力の低下や市場の縮小などを表します。組織統治問題は、法的規制の強化といった形で企業の自由を脅かします。これらは、ビジネスの制約になるとともに、私たちが暮らす社会の持続可能性も脅かすリスクを含んでいるのです。このESG問題を具体化して17のテーマとして表現したのがSDGsの目標ということになります。

ESG問題は社会の困ったことを、環境、社会性、組織統治という3つの視点から捉えています。みんなの「困った」の集合体ですから、ビジネスの観点から見ればニーズの固まりです。この課題解決に取り組むことで、企業はソーシャルビジネスを推進できるとともに、新しいビジネスの種になるメリットも秘めています。

CSR調達を意識しないと仕事を切られる?

SDGsは大企業ばかりではなく、中小企業のビジネスにも関係があります。大企業ではすでに全体のサプライチェーンを意識して、CSR(Corporate Social Responsibility)調達を積極的に行っているのが現状です。

 

「CSR調達は、取引先を選ぶ際の基準として価格や機能だけでなく、CSRの状況も評価に含めるという調達方法のことです。環境や社会への影響力がある大企業は、機関投資家やNGO(非政府組織)などからESG問題への取り組みをチェックされる立場にあります」

『やるべきことがすぐわかる! SDGs実践入門 ~中小企業経営者&担当者が知っておくべき85の原則』より

 

世の中には、森林破壊をした企業の製品の不買運動が起こったり、環境を壊している企業をマスコミが追求したりして、企業の信用を失墜させるような事件があります。

だからこそ、大企業が仕事を依頼するときには、下請けである中小企業がコンプライアンスを遵守しているかチェックし、基準に合わないところは、サプライチェーンから外れてもらうということも起こっています。中小企業にとって、CSR調達への適合力を高めることは、SDGs時代の生存戦略と言えるのです。

 

SDGsはビジネスの棚卸を助けてくれるツールにもなる

企業は毎年、決算によって自社の現状を把握しています。しかし、ESG問題がビジネスの成長の制約要因となっている現在では、企業の棚卸はもはや“経済性の棚卸”だけでは不十分です。

今後、企業はESG問題の対応を想定した社会性の棚卸をする必要があります。SDGsは17の目標を通じて、網羅的にESG問題を提示しているので、ツールとして次のような使い方ができます。

 

①   SDGsの各目標を参考に、自社のビジネスに影響を与えるESG問題を知る
②   自社の活動をSDGsの枠組みでチェックし、実践できている目標と実践できていない目標を整理する
③   整理した結果をビジネスの改善に活用する

『やるべきことがすぐわかる! SDGs実践入門 ~中小企業経営者&担当者が知っておくべき85の原則』より

 

自社の商品やサービスを棚卸しすることは、持続可能な会社経営にも役立っていくことでしょう。SDGs経営を始める第一歩として、17の目標をツールとして用い、「どのような改善点や改革の視点があるのか」と考えることから始めてみませんか?

 

もし、SDGsを意識しないと…?

SDGsを意識しないまま突き進んでいったらどうなるでしょうか。仮に数年は売上が好調でも、社会性が乏しいビジネスになってしまうかもしれません。

例えば対面のみの飲食店が、今の時代にそぐわず廃業してしまうケースは増えています。コロナ禍では、社会性がマッチせず事業を持続できない場合があります。

解決策の一つとしては、組織全体を通したオペレーションを考え、デリバリー販売手法を構築したり、工場のラインを変えたりすることが考えられます。SDGsにそって動いていく世の中の流れを見ながら、ビジネスの社会性がしっかり担保されているのかを確認することが、企業の経営とっても大事なポイントになっていくはずです。

 

SDGsは業務・雇用にも影響する

現在では、中高生や大学の授業の中でもSDGsを詳しく学んでいます。そのため、就職時にもSDGsの視点をもって企業を選ぶ人も多くなっています。そのような中で、労基法違反や健康経営を重要視しないような、社会性に乏しい企業は学生たちから就職先として選ばなくなっているのです。

長時間の残業やパワハラがある会社なども、ブラック企業として公表されてしまう可能性があります。もし社員が過労死してしまえば、社会的制裁とともに、多額な損害賠償を背負うリスクもあるのです。

社会的な環境という点では、2021年から中小企業の“同一労働同一賃金”や、70歳雇用への努力義務が始まります。そういった雇用環境の変化も意識しておかないと、持続可能な経営が難しくなってくるのです。

やはり意識をしてSDGsの17の目標をチェックしていくのが大事だと思いますし、そこにビジネスのチャンスがあるのではないでしょうか。

 

執筆:矢萩大輔

【参考】
※ SDGs17の目標 – 日本ユニセフ協会
※ やるべきことがすぐわかる! SDGs実践入門 ~中小企業経営者&担当者が知っておくべき85の原則


「第6回下町しまうまラジオ」“暮らしごと”に学ぶ葛藤と乗り越え方

2021-06-01 11:57:03 | 地域貢献

こんにちは。(有)人事・労務の山﨑です。

先日5月25日に第6回目「下町しまうまラジオ」の放送が終了いたしました。

昨年12月より人事労務皆で手探りで始めたラジオですが、早いもので半年が経過しました。

最初にコンセプトに掲げた“生きること・働くことを深く・楽しく考えていくラジオ”が実現されていき嬉しく思います。

 

第6回は前回に引き続きワーカーズコープ編第二段ということで、

ワーカーズコープ 墨田区立 立花児童館 館長 蔵野 知子 さんと、ワーカーズコープ連合会 センター事業団 東京東部事業本部 事務局長 佐々木 あゆみさんをお招きしました。

<テーマ>

ワーカーズコープから学ぶ!

“暮らし×しごと=暮らしごと”-旧くて新しい仕事のカタチ

 

今回は、ワーカーズの現場で働くお二人に具体的な仕事、そして葛藤。

前回を踏まえてよりリアリティのあるお話を伺っております。

 

 

ワーカーズ在り方を知る中で「一人一票あると言っても、話し合って意見がぶつかった場合どう決めていくのだろうか。」「リアルな協同体験が大切といってもどこからその体験は生まれるのだろう。」そんな疑問がありました。

 

児童館の職員内の一つの取り組みとして毎月「3つの協同」を書いて振り返る時間があるそうです。

・利用者(子供たちや保護者など)とお客様ではなくパートナーとしての協同

・地域との協同

・働く仲間との協同

 

一人ひとりの意見が大切と分かっていても、経験値の差から話し合う前に動いてしまったり、意見がなかなか出てこない人がいたりそのような悩みは尽きないとのこと。

 

ただ、毎月協同の意味を振り返る時間を取り、また団会議という場を設けて“お互いを知る”レクをしていく・・・といった諦めず対話をする歩みを辞めないことで協同が成り立っていくと仰っていました。

長い長い話し合いの中で、「えいや!ま、いっか。」と決まってしまったり、時にはお互い失礼なことを言っちゃう時もある。

それでも、自分の意見に決まらなくても自分の意見も聞いてもらえたという安心感。

そして、失礼なことを言い合ってしまっても「それはもう嫌な思いをするから言うのをやめよう。」と振り返り合う。

 

自分を振り返るとなかなか出来ていないことのように感じます。

皆さんも“予測”を繰り返して「これはきっと受け入れてもらえないから言わないでおこう。やらないでおこう。」と行動する前から決めつけていることはありませんか?

 

このような対話の中から実際に一人のお子さんの悩みから地域の「子供食堂」の事例が生まれたそうです。

 

本編は後日アップロードしますので、是非ゆっくりご覧ください。

 

今回田心カフェコーナーは、田心カフェの代名詞10種のサラダプレートの中の玄米を使ったバンズ、その玄米でお世話になっている“やまちゃんファーム代表の山崎さん”にお話を伺いました!

なぜお米農家の山崎さんが今苺農園をやっているのか?その面白い変容を聞いてきました。

 

引き続き、「下町しまうまラジオ」宜しくお願い致します。

これからもラジオを通じて“下町”の名のもとお互い様・支え合いの感覚を伝播できていければ嬉しいです。