中小企業のES=人間性尊重経営のパイオニア/有限会社人事・労務 ES組織開発・人事制度改革ブログ

社員の幸せ、職場の幸せを基準に経営を、社風を変えたいと本気で思っている社長さん・人事担当者の方へのエールをあなたへ!

米のインターン高校生に日本経営について弊社の学生が質問。社長、株主よりも、日本では、社風が一番偉い!

2014-07-31 13:02:51 | ES
昨日は、横浜でCSRで、定評のある大川印刷さんのアメリカ人のインターン高校生が、
弊社に遊びに来ていただきました。
 大川印刷さん、ニッキさん、そして中野さんどうもありがとうございました。
弊社の若手メンバーや、インターンの学生たちもとても刺激をうけ、このような機会を
いただきありがとうございました。
 さて、大川印刷さんのインターン生のニッキさんとお会いし、普段私たちが、アメリカという国、そして固定観念として
思っていること、また日本の働き方や組織について以下のような質問をさせていただきました。

・日本の風土・習慣について
・日本のはたらく環境について
・TPPについて
・アメリカと日本の経営についての違いについて
・格差社会について
・アメリカの巨大スーパー、ウォルマートの働き方について


弊社のメンバーからの感想は、
アメリカは、自由なはたらきかた、日本は、慣習やみえない決まりというのがあり、
社風・空気を無視しての行動はご法度という印象だということが印象的だったようです。
また、ウォルマートなどの日本企業でよく取り上げられる巨大企業は、格差社会の
象徴であまり学生たちには人気がないことや、みな、高校生からインターンをする風潮、
ボランティア活動がアメリカでは盛んだということです。
また、日本でもそうだが、TPPの問題などは、あまり国民に知らされていなくて、
日本の経団連にあたるところなど一部で議論されている感が強く当事者国の
アメリカでもそうなのかと驚いたとのこと。

さて、私自身は、予想どおりのといえば、その通りだが、ウォルマートなどの会社が、
学生からは、敬遠され始めているのだということですね。
アメリカでも、ウォルマートのような巨大企業とは違う戦略をとり、


地域密着や社風を重んじ、クレドを重視する会社として日本で注目を
浴びているホールフーズなどの存在は、ニッキーさんからは、学生の間でどのように
思われいているのか、確認できなかったが、ニッキーさんの日本の組織へのご指摘の
ようにものすごく日本的だと思う。

また、これも確認が今回のインタビューでは、取れていないが、はたしてどこまで、
学生がその機関の発表を重んじているか疑問だが、アメリカのGREAT PLACE TO WORK
社の発表では、テーチフォーアメリカなどのNPO機関など日本的働き方の会社が人気を占めているという。

日本で一番偉いのは、社長でも株主でもない!それは、社風であり、空気です。
そこが、アメリカのような強いボス、権力者をつくらない構造が文化的にはあり、
それは、どう抗おうが、そのように世界からは見られている。
私は、日本は、それでいいと思う。そして、それは関係性を重視する日本の風土とあっており、
ガラパゴスといわれ揶揄されているが、意外とガラパゴス的なものが世界で受けていたり注目されて
国際的な評価を受けているものも少なくない。日本の社風を重んじる経営は、一つの日本のブランドです。
これから、CSRコミュニティというものが、グローバル化が世界を駆け巡る中、一方で重要視されている。
それは、アジアでもその風潮は出ているし、マスコミで非難されている、グローバル企業の暴挙の内実が、世界中に流れていく中、
日本の人と人の関係、人と地域との関係、人と自然の関係なども、企業のステークホルダーとして重要視する
考え方は、これから益々、ローカリゼーションを重要視する日本のみならず、世界の企業にとっては、
参考になる組織作りだと思います。

地方発グローバルな商品は、いま、日本では、クールジャパンなどと言われ注目を浴びているし、
昔も今もおなじ。いま世田谷美術館で開催されている、ジャポニズム展なども、江戸の鎖国時代、明治の開港
間近の日本の文化が、世界的に評価を受けた好例。


そんなことを、今回は、学びました。大川印刷の皆さん、ありがとうございます。
そして、今回は、学生インターンの小保内さんや、若い社員の瀬戸山君には随分助けていただきました。
ありがとう。


ローカルな視点ではたらくカッコイイ大人と学生達との出会いと気付きの場。ミッションズバー開催!

2014-07-26 12:07:25 | 日記
昨日は、栃木の地域貢献企業、経産省おもてなし企業100選で選ばれたY'sティーネットワークの根本社長をゲストにお招きしてミッションズバーが開催されました。

この企画は、根本社長をはじめ、地域でカッコ良くはたらく大人たちとの出会の場を求めて学生達が企画し、設営まで自分達の手で行っての開催。
会場には、根本社長の他にも、学生の為にと、横浜の地域貢献企業の石井造園、太陽光エンジニアリング、今井かまぼこさんと、地域を代表する、地域貢献企業が、会場に来てくれました。

学生達からは、今まで、ローカルな会社ではたらくという選択肢がなかったというより考えたこともなかった、自分達の地域にもこんなすごい小さな会社があったんだ!という感想をもらいました。


私達、大人たちも、学生のそのような意見を聞いて、大企業や、グローバルな情報しか学生に届いていない今の労働市場の歪んだ構造、そしてそこから来る、若者達の厭勤感にたいし、危機感をより一層感じた次第です。人間性尊重経営=ESこそかつての日本の世界に誇るべき仕事観だったはず。
グローバルも良いが、生き方とはたらきかたが同居する地域に根差したはたらきかたに再度光を当てることこそ、大切じゃないのかと思った次第です。
根本社長はじめみなさんありがとうございました。

真のグローバル企業は、ローカル企業で社員第一主義

2014-07-24 18:39:17 | ES
ここ連日、グローバル企業の不祥事が、マスコミを賑わしていますね。

アメリカで人気のある会社というと、どちらかというと、グローバルな企業を私たちは思い浮かべてしまいます。
しかし、学生に人気のある企業は、「テーチフォーアメリカ」をはじめNPO法人やローカルな会社が上位を占めているという。

グーグルやアップルなどのグローバルな会社よりも人気があるとのこと。



なのに、日本は、グローバルな会社にならないといけない。会社の公用語は、英語にしよう。などと私たち日本人が大切にしてきた企業文化を
捨て去ろうとしています。
地域とのつながりや効率を犠牲にしてでも社員とのつながりを大切にするといった日本人が大切にしてきた、「おかげ様経営」
経済的な発展よりも、同じ地域を社会をよくしていく同志としてはたらくことそのものに幸せを感じる日本人の美しい仕事観。
いま、アメリカをはじめ世界の国々は、日本の持続可能な経営や、社員を大切にするES経営を取り入れようとしているのです。


わたしは、なんでもかんでもすべての、グローバルがいけないということではない。私が、好きでないグローバル経営のスタイルは、
日本でのサービスや商品が売れなくなった。技術革新、イノベーションをする意欲はない。それなら、海外に市場をもとめ売り込んでみよう!
という安易な発想です。

一方で、私は、数多くのグローバル企業にお世話になっています。でもそれらの会社は、今のべたような大量生産、大量消費の低価格、効率重視の
グローバル企業とは、全然経営の哲学が違います。

それらの企業に共通するのは、地域を大切にし、社員を大切にし、商品・サービスにこだわりを持ち続け、お客さんというより、ファンに囲まれて、
たゆまなく技術革新をしつづける会社です。
少量生産で、ユニークな商品であり、相応しい価格のサービス・商品をつくりつづけている会社です。




これらの会社を最近では、グローカルと呼んでいるようですが、グローカルな会社の特徴は、グローバルを目指して経営していたのではなく、
たまたま、地域のため、自社を支持していただくお客さんを裏切らないために努力をし続けていた結果、海外市場の目にとまり、グローバルな
会社となったのです。

さて、話を冒頭に戻そうと思いますが、先の商品はあるきっかけからほとんど口にすることは無くなってしまったのだが、
効率を目指し、いやいやはたらく社員。グローバルの奴隷となって鳥肉をミンチにして、放り投げる社員。そんな、心をなくした社員がつくった商品は、どんなに販売の段階でハッピーな商品を装っても、マイナスのエネルギーは、乗り移ってしまうのではないかと思っています。





また、別の機会で書き綴りたいと思っていますが、私がお世話になっている、地元の伝統産業を支え続けようと思った結果、アジアをはじめヨーロッパでも支持されるている会社。山梨の桃づくり一筋で日本の厳しい消費者の目に晒されて鍛え上げた技術で、丹精込めた桃をアジアで一箱20万円以上も
する値段で海外展開する桃農家さん。地元の伝統的な皮革産業を守り続けて世界から注目をあびる商品をつくりつづける浅草の革製品の会社。
 どの会社も、地域貢献企業であり、社員第一主義の会社であるというのが、大前提なのです。

 グローバル企業は、ローカル企業が大前提!


ES経営とシャドーワークの関係

2014-07-18 16:51:24 | ES
前回の続きです。社員のやる気を尊重する経営は、ESの大切な考え方です。
しかし、そこには、レベルがあるということでした。

やる気のレベル、マネジメントのレベルをしっかり見極めて自由度を考えなくては
いけないと言うことを述べさせていただきました。



さて、マネジメントレベルの話です。ロバーツカッツのマネジメントモデルの図
からも分かるように、社員に対し、しっかりどのレベルになったら、シャドーワーク制度
の適用になるかを伝えなくてはいけません。

かくいう私自身、それを部下にあいまいにしてしまい、苦い経験をした思い出があります。
マネジメントレベルの低い部下に多くを求めすぎたため本人も悩んでしまい会社を
やめさせてしまった経験があるのです。今思うと、もっと冷静になって以下の
ことに注意して経営をしていればなあと思ったものです。

まず、ロバーツカッツの図に従うと、まずは、テクニカルスキルですね。
一般社員は、与えられた仕事をいかに忠実に効率よく
できるようになるかですね。ルーチンの仕事以上の仕事を求めてはいけないのです。

さて、続いてヒューマンスキルのレベルです。この段階は、2つに分けられます。
まずは、主任クラスです。
このクラスは、1人ないし2人くらいの部下と人間関係をつくり、仕事のやり方の
見本を示し、部下に教え、結果をだすことです。たいていは、このレベルの扱いで
失敗します。

部下をもっているのだから、部下のやる気をひきだすことも、新しい仕事を創造することも
そして結果を出させることもすべてを求めてしまうのです。

そのレベルは、次の課長レベルそして、部長(社長)レベルなのです。
ロバーツカッツはそのレベルをコンセプチュアルスキル=組織に影響力を与え
PDCAをまわす能力と言っていますが、
このレベルは、大別して2つに分けられます。

まず、課長レベルは、自分で新たな、プロジェクトを創造するレベルです。
会社の問題点を見つけ課題設定をして結果をだす。

まさに、シャドーワークを動かすのは、このレベルです。
カヤックをはじめプロジェクト単位で動くES経営を実践する未来企業がこれからは
主流になってくると思っていますが、それは、このレベルの社員が中心となって

対話をとおして、イシューをみつけプロジェクトリーダーとしてチームを纏めていくのです。

そひて、部長(社長)こそ、究極のしごとは、あたらしい企業の生存領域を探し、
ビジョンを示し社員のやる気を刺激しプロジェクトのオーナーとして社内外の
経営資源を提供したりつながりをつくる仕事となるわけです。

全部で、4階層です。会社では、社内等級制度など5等級、7等級と設けている
会社が少なくないのですが、大別すると3階層、中くらいの会社で4等級、5等級くらいだと
私は考えています。

まずは、クレドと等級がどうなっているのか、等級基準をしっかり部下に指し示し、
仕事の責任の範囲を毎回確認しあうことが大切ですね。

そして、基本、この創造する能力とつながりをつくる能力は、ますます未来を切り拓く

企業の人材には、欠かせない能力となり、これは、組織のESを柱とした文化を
築いていくことによってのみ実現可能となるのです。

そしてこれらの能力は、身につけるのが難しい。だからこそ、ES経営に実践が大切なのですね。
チャットワークさんや、パタゴニアさんの会社を拝見して思うことは、
未来企業と言われる会社は、ESの社風をつくることに時間と投資を惜しまないのです。

着眼点がちがう。

さあ、弊社社員のシャドーワークは、進んでいるかな?

社員のやる気はどこまで尊重すればいいのか?シャドーワークのすすめ。

2014-07-18 16:03:08 | 組織開発・社風改革
ここのところ社長から質問される事項に、

「社員のやる気を尊重して仕事をやってもらうようにしているのですが、何ヶ月たっても、一考に形になりません。
社員のやる気を尊重する経営を進めているつもりですが間違っているのでしょうか」

という相談を受けることがたびたびあります。

弊社でも、ES経営を推進していますので、社員の「やるべきこと、やれること、やりたいこと、人間関係、社風」の中で、
一番大切なのは、やりたいことですよ!なんて話をします。



最近のマネジメント書籍でもそんな風潮で、そうか!社員のやりたいことを、やらせたら会社は
うまくいくんだと経営スタイルを変える会社も少なくありません。

私は、この考え方は、正しいと思っております。しかし、社員のやる気の度合いと、
マネジメントを学ぶという2点に照らし合わせてその問題は解決していかなくては
なりません。

あなたの、部下のやる気とは、どんなもんなのでしょうか?

もし、社員が社内起業家として力を発揮してほしいくらい社長である
あなたが望んでいるなら、自分自身を振り返って考えてみてほしい
のです。

事業が立ち上がるためには、その事業に命をかけるくらい、1週間でも、1ヶ月でも
睡眠時間を削って時には、何日か徹夜をするくらいの気概が本人にあってそれでも
成功するかどうかです。

私も含め、事業を立ち上げた当初は、そんな経験を大変だけど気概をもってやった社長さんが、少なくないはずです。自分の事業を立ち上げたときに振り返り、本当に、
本人がやりたい事業なのか?少なくとも、私の会社そしてクライアントには、やりたいことの
基準は、そこですよ!とお話をさせていただいています。

そうなると、ほとんど、そのレベルに達する人は出てこないのです。では、
本人のやる気を尊重するためにはどうするかですが、そこで登場するのが、
シャドーワークと日常業務の兼ね合いです。

まず、本人のやる気が、形になるためには、本人のマネジメント能力の問題があってこそ。
いくら、やる気があっても、それを形にするマネジメント能力はしっかりとその基本を身に着けて
貰わないといけません。そこに、正直、本人の自由はないです。そのかわり、社長は、部下のマネジメントに対ししっかり責任を追わなくてはなりません。

もし、その人が、あなたの会社に来た当初から、マネジメント能力があるなら、その人は、あなたと出会う前に独立しているはずです。

社員には、しっかりと、本人がたとえやる気が無くとも、これは、部下であるあなたが、やりたいことを
やるために必要なことだからやってくださいとハッキリ宣言することが必要でしょう。


ロバーツカッツは、マネジメントモデル
としてそのことを纏めています。まずは、有無をいわさず、
テクニカルスキルをみにつける、そしてヒューマンスキルを身につけ、やっと
コンセプチュアルスキルが身についてから本人が社内起業家としての実力を発揮するのです。

しかし、私は、やる気がある程度見える社員は、命がけのやる気レベルじゃなくとも、その本人の
人間性を発揮し、ESマネジメントの視点から、シャドーワークをお勧めいたします。

シャドーワークは、ES経営の会社では、まず間違いなく取り入れている施策です。
パタゴニアの長期の研修期間、3Mの30%は、自分の好きな仕事をやる時間を設ける制度
などシャドーワークは、ヒューマンスキルを身につけある程度の自律性と責任制を持った社員からは、
その程度においてあなたの会社の社内ルールとして採用してくのをお勧めいたします。