
平家物語巻第十二 灌頂巻 十一 六道の沙汰の事5
しかば二位のあませんていをいだき參らせて、うみにしづみ し有さま、めもくれ心もきへはてゝ、わすれんとすれ共わ すられず。忍ばんとすれ共、しのばれず。かくていきのこり たる...

平家物語巻第十二 灌頂巻 十一 六道の沙汰の事4
せめおとされて、後は、おやは子にをくれ、めはおつとにわかる。お きにつりする舟をば、かたきの舟かときもをけし、とをき まつにしらさぎのむれゐるを見ては、源氏のはたかと心 をつくす...

平家物語巻第十二 灌頂巻 十一 六道の沙汰の事3
の人々、すみなれし都をば、雲ゐのよ所°にかへりみて、ふる 里をやけのがはらと打ながめ、いにしへは名をのみ聞し、す まよりあかしのうらづた...

平家物語巻第十二 灌頂巻 十一 六道の沙汰の事2
三じうのくるしみをのがれ三時に六根をきよめて一すぢに 九品のじやうせつをねがひ、もつはら一もんのぼだいをいのり、つ ねにはしやうじゆのらいかうをごす。いつの世にも、わすれが...

静嘉堂文庫美術館 平安文学、いとをかし 平治物語絵巻 信西
静嘉堂文庫美術館 平安文学、いとをかし ―国宝「源氏物語関屋澪標図屏風」と王朝美のあゆみ 2024年11月16日...

平家物語巻第十二 灌頂巻 十一 六道の沙汰の事1
十一 六道のさたの事 世をいとふ御ならひ、何かくるしうさぶらふべき。はや/\御 げんさん有て、くわん御なし參らせさぶらへと、申されけれ ...

平家物語巻第十二 灌頂巻 十 小原御幸4
ややあつて、上の山より、濃き墨染の衣着たりける尼二人、岩の崖路を伝ひつつ下り煩ひたる樣なりけり。 ...

平家物語巻第十二 灌頂巻 十 小原御幸3
め/"\とないてしばしは御返事にもおよばず。やゝ有て涙 をゝさへて、申に付てはゞかりおぼえさぶらへ共、故少納言 入道、しんぜいがむすめ、あはのないしと、申ものにてさぶら ...

平家物語巻第十二 灌頂巻 十 小原御幸2
のきにはつたあさがほはひかゝりしのぶまじりのわすれ 草、ひようたんしば/"\むなし。くさがんゑんがちまたに しげし、れいぜうふかくとざせり。雨げん/"\がとぼそをう るほ...

平家物語巻第十二 灌頂巻 十 小原御幸1
十 小原御幸 かゝりし程に、法皇は文治二年の春の比、けんれい門院の 小原のかんきよの御すま...