
平家物語巻第十二 灌頂巻 八 女院出家の事2
き物のなきうへ、かつうはかの御ぼだいのためにもとてなく/\ とり出させおはします。上人是を給はつて、何とそうすべき むねもなくして、すみぞめの袖をかほにをしあてゝ、なく ...

平家物語巻第十二 灌頂巻 八 女院出家の事1
平家物語灌頂巻 八 女院出家の事 けんれい門院は、東山のふもと、吉田のほとりなる所にぞ 立いらせ給ひける。中納言の法印きやうゑと申すな ら法師の...

平家物語巻第十二 付 六代切られの事3
/\をきの国まで、ながされける。ぎつちやうくはんじやにて、 やすからね。いかさまにも、我ながさるゝ国へ、迎かへとらず るものをとおそりあかり...

平家物語巻第十二 付 六代切られの事2
父の渡り給ひたりし、山なりの嶋見わたひて、渡らまほ しく思はれけれ共、波風むかふてかなはねば、ちかう及び給 はずながめやり給ふに、我ちゝはいづくにか、しづみ給ひけんと、お ...

平家物語巻第十二 付 六代切られの事
付 六代きられの事 去程に六代御前、やう/\おひしち給ふ程に、十四五にも 成給へば、いとゞみめかたちうつくしく、あたりもてりかゞや く...

平家物語巻第十二 七 泊瀬六代の事2
なる所に、もんがくばうのしゆく所の有けるに、まづそれにお ちついて、わか君しばらくやすめ奉り、夜はんばかりに大 かくじへ入奉り、もんをたゝけ共、人なければおともせず、若 ...

平家物語巻第十二 七 泊瀬六代の事1
七 はせ六代の事 去程に、文覚ばうも出きたり。わか君こひうけ奉りたり とて、きしよく誠にゆゝしげなり。此わ...

平家物語巻第十二 六 六代の事9
ぐそくし奉て候へ共山のあなたまでは、かまくら殿の御心 中も、はかりがたう候へば、あふみの国にて、うしなひ參らせ たるよし、ひろう仕り候はん。一ごうしよかんの...

平家物語巻第十二 六 六代の事8
れ共心すこしおとなしやかなる君也。こはしもあらば、北 でうとかやにいとまこふて歸り參らんといはひつれ共けふ すでに廿日にあまるに、あれへもゆかず、是へも見えず。又 いづれ...

平家物語巻第十二 六 六代の事7
はからひなればいかゞ有んずらんと思はれけれ共、廿日の命の のひ給ふにぞ。母うへめのとの女ばう、すこし心をとりのべて、ひとへ にはせのくはんをんの、御たすけなればにやと、たの...