
新古今増抄 巻第一 有家 朝日影桜 蔵書
藤原有家朝臣 一 朝日影匂へる山の桜花つれなく消ぬ雪かとぞみる 古抄云。白妙に花の咲みちたれば、全躰雪 なり。しかれども、雪ならば、此日影にきゆべき に、猶々色...

新古今増抄 巻第一 季能 吉野宮桜 蔵書
一 正三位秀能 大皇后宮権大夫俊盛 男。母ハ中納言雅兼女。 一 花ぞみる道の芝草踏分て吉野の宮の春曙 古抄云。...

新古今増抄 巻第一 通具 布留桜 蔵書
一 千五百番歌合に 右衞門得通具 一 石上ふるの桜誰うへて春はわすれぬ形見成らん 増抄...

新古今増抄 巻第一 春歌上 慈円 故郷花 蔵書
一 前大僧正慈圓 一 散ちちらず人も尋ねぬ故郷の露けき花に春かぜぞふく 増抄云。五文字は、古郷の花なるゆへに、いまは ちりたるかちら...

新古今増抄 巻第一 春歌上 雅経 尋花遇月 蔵書
一 五十首の哥たてまつりし時 一 尋きて、花にくらせる、木のまより、待としもなき...

新古今増抄 巻第一 春歌上 雅経 羇旅花 蔵書
一 和哥所哥合に、羇旅ノ花といへるを 藤原雅經 一 岩ねふみかさなる山を分捨て花もいくへの跡の白くも 増抄云。伊勢物語の哥に、岩ねふみかさ なる山...

新古今増抄 巻第一 藤原家衡 吉野白雲
一 題しらず 藤原家衡朝臣 于時正四位下。前ノ左兵衛ノ佐正三位經 家男。母ハ修理大夫頼...

新古今増抄 巻第一 定家 春白雲重
一 百首哥たてまつりし時。藤原定家朝臣 一 白雲の春はかさねて立田山小...

新古今増抄 巻第一 道命法師 立田山八重桜
一 八重桜をおりて人のつかはして侍ければ 道命法師 阿闍梨傳大納...

新古今増抄 巻第一 源公忠 荒小田返春
一 源ノ公忠ノ朝臣 從四下右大弁。号滋野井弁。 大蔵卿國紀一男。光孝天皇孫。二首入 一 春にのみ年はあらなむ荒小田をかへす...