Kamisuwa Hot Spa, Suwa City, Nagano Pref.
さてさて、行者小屋を出発すると登山口の美濃戸までは2時間ほどの下りになります。
ワタクシの頭の中には下山後のお風呂、そしてビールがチラついておりました


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行者小屋から下っていくと、標高も2000mを切ります。樹林帯の中を黙々と歩くことになるのですが、
清冽な川の流れが下界に下りてきたことを教えてくれます


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見事な苔を目にしました。八ヶ岳は大きく北八ヶ岳、南八ヶ岳と南北に区別されるんです。
森林と池が多く穏やかな北八ヶ岳、3000m近い峰々が聳えるアルペンムードの南八ヶ岳という特徴があり、
北八ヶ岳には見事に苔むす森を見ることが出来ますが、ここの苔も素晴らしいものでした。
今まで北は八ヶ岳を「女性的」、南八ヶ岳を「男性的」という表現をしてきたのですが、
ジェンダーフリーの今の時代ではこんな表現も消えていくのでしょうな


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12時20分、予定より少し遅れて登山口の
美濃戸に到着。無事に下山することが出来ました。
ここでは湧水がふんだんにあるので、まずは冷たい水をがぶ飲み。その後は頭から冷水を浴びました。
六十路の爺さんとは思えない行動をワタクシはやってしまうのです


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PS.この日のワタクシ達が歩いたルートはここで見ることが出来るので、参考にしてください。
https://yamap.com/activities/41678334

美濃戸を出発した後は諏訪市内で昼食を食べたり、虫刺されの薬を買いにドラッグストアに寄ったりしながら、
午後3時前に
「上諏訪温泉」に到着。本当は下諏訪温泉の馴染みのお宿に泊まりたかったのですが、残念ながら満室だったんです。
ですので、この日は上諏訪温泉のビジネスホテルに泊まることにしたんです。
ありがたいことに、上諏訪に着く頃から激しい雨が降ってきたんですよ。山の中で雨に遭わずによかったです

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このビジネスホテルには上諏訪温泉の源泉を引いた大浴場があるのですが、ワタクシ達には行きたいお風呂があったんです。
なお、この部屋はダブルベッドですが相棒さんとワタクシはそれぞれ別の部屋で泊まります


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ワタクシ達の宿のすぐ前に
「片倉館」という立派な施設がありました。
片倉館は、大正から昭和の初期に日本における輸出総額の約4割が絹製品であった当時、
シルクエンペラーと称された片倉財閥により地域住民に厚生と社交の場を供するため1928年(昭和3年)に竣工されたものなんです。
今の若い人には「蚕」「桑畑」「生糸」なんていうのも「何のことですか?」でしょうね


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ここが片倉館の
「千人風呂」。内部の撮影はできないのですが浴槽は大理石造りです。
縦7.5m、横4m、深さ1.1mの大きな浴槽はゆうに百人以上入れるほどなんです。
これほどの立派な風呂を作ったのは生糸工場で働く大勢の女工を一度に入浴させるためだったそうなんですよ。
女工哀史…そんな言葉を思い浮かべますが、お風呂は最高の心地よさでありました


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その後は互いの部屋でしばしの休憩。そして夕食を食べるために上諏訪駅の方に向かうのでした。
そして、美味しい信州料理をいただけるお店に入るのでありました


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使用したカメラ:FUJIFILM X-T30
信州の諏訪湖沿岸は、かつては日本有数の製糸業が盛んな地域でした。周辺部の農村では生糸の原料になる蚕の飼育が盛んでした。
そして、製糸工場を支えていたのは安価な賃金でありながら、過酷な条件で働く農村出身の若い女性達でした。
彼女達には今の時代の「働き方改革」なんて夢のような話でしょうね。
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