メインストリートのうつけもの

ロックンロールにゃ歳だけど、死ぬにはチョイト若過ぎる?

アモンデュール2「地獄」 感想

2014年03月08日 10時06分52秒 | ロック

このテの音は、プログレが最も輝いていた時代<70年代>のノスタルジーに浸れて良い。
数年前にSHMCDというフォーマットで販売していたので、珍しく新品でシリーズの数枚を購入した。

アモンデュール2との出会いは「ライブ イン ロンドン」だった。
その音たるや、ハードロック野郎の自分にも十分なインパクトがあった!
プログレ野郎の友人に聴かせてもらうやいなや、中古レコード屋で探し廻ったな。
リズムキープは若干怪しいが、轟音で叩き出されるグルーブはまるでツェッペリンのようだ。
曲も良い!ハードあり、幽玄系ありで、女性ボーカルのエキセントリックなところもカッコイイ!
で、そのスタジオ版が「地獄」だ。

実は既に輸入盤で持っていたのだが、日本盤のは高音質CDということで迷い無くゲット。
日本盤の方はLPオリジナル時代のように2枚組という事だが、なんと輸入盤には入っていた、
ボーナストラック2曲が外されていた。せっかくの2枚組なのに情けないぞ!つか、オリジナル遵守思考か?
このボートラは4分弱のアルバム未収録(!)のシングル歌モノのA面、B面で
スゲェいい曲ってワケでもないが、いざ入ってないとなるとなんか損した気分だ。

と、いうのも自分の好きな“音質比較”だが、この輸入盤の音質も捨てがたい結果であったから尚更だ。
1枚もので77分25秒というのも限界値だと思うし、音質に良い影響があるハズもない。
但し、ちゃんとデジタルリマスターがされているのは重要なポイントだ。
だがSHMCDよりもナローな感じがして、低域が膨張し、ボーカルが埋もれ気味のこの音質は
アモンデュール2の楽曲に見事にはまっており、SHMCDと比較しても“悪い音、劣った音質”とは思えない。
むむう。これはYESのライノ・リマスターと同じケースだな。

しかも輸入盤はデジパック仕様で、中には貴重なフォト満載のブックレットが付いている。
もちろん日本盤には無いものだ。2枚組で4千円オーバーの商品なのにつくづく情けない!
もともと雑誌露出の少ないバンドだっただけに(まあ、マイナーとも言うが)この貴重さはご理解いただけると思う。

さらに自分はこのレナンテなる女性ボーカルがえらく気に入っており
彼女にフォーカスを当てた輸入盤のブックレット写真やデジパックの仕様などをみるにつけ
この輸入盤担当者の見識にシンパシーを感じずにはいられない。グッジョブ!

「アニマルズ」あたりまでのピンク・フロイド(もっと初期の「おせっかい」ぐらいまでかな?)が
気に入ってるヒトならいけると思う。
自分はバンドに入ったり抜けたりしているレナンテが“いる”時の4枚を購入したが
後半になるほどプログレ臭が抜けてPOPになっていくというのも時代の流れか。
ハードさもなくなってるし。
やはりこの「地獄」とライブバージョンの「LIVE IN LONDON」が好きだな。
“イエッティー”のインプロヴィゼーションはやや退屈なるも
当時の薬によるトリップ・ミュージックの追体験として聴くと感慨深い。