メインストリートのうつけもの

ロックンロールにゃ歳だけど、死ぬにはチョイト若過ぎる?

フライングモール CA-S10 真面目過ぎる佇まい

2014年06月22日 11時49分30秒 | オーディオ


「高音質」追求と言っておきながら
実は “~らしく鳴る”または“~的な雰囲気で鳴る”といった「着地点」を理想に掲げ、
オーディオと向き合って来たのではないかと、最近想うことがある。

自分の考える「高音質」とは、簡単に表現すれば“メッチャ高解像度”だ。
そこにはマスキングされて聴こえない音というのは存在せず、
どんな些細な音もリスナーに向けて発信される事が要求される。
…ムチャな話である。
なぜならば物理的に、現状の住環境で再生される音というものは必ず何某かの影響を受けて
反射された音として耳に入るからだ。
それに“どう再生されたら、解像度が高い音”になるかの基準なんて全くないのだ。
その時点で本能的に「高音質」の妥協点を「超・自分好みの音」に置き換えているのではないか?
“聴きたい音が自分好みのさじ加減でちゃんと出ている”事が重要なのではなかったか?

例えば、音の比較をする時、サンプルとして選ぶ曲や楽器に
“こう鳴って欲しい”というあるべき姿を勝手につくりあげて、違う聴こえ方をしたらダメみたいな。
○P.I.L「メタルボックス」;低域(重低音)の気分が悪くなるほどの音圧が出ているか
○ホルスト「惑星」;火星や木星のフォルテ部分で、個々の音が埋れず奥行き感が出ているか
○ギャング・オブ・フォー「エンターテイメント」;ギターのキレ方、高域の響き、左右に振られる浮遊感があるか
○リー・モーガン「サイドワインダー」;オフ気味の音場ながら、ちゃんと臨場感が感じられるか
…など、ソース自体、偏ったモノばかりで、いわゆる高音質とは言えないものだったりする。

結局、言うほど「高音質」なんかにこだわってなくて、好き嫌いの範疇ではないかと。
特にBOSEのスピーカーに出会ったあたりからそんな感覚かなあ。

それでも明快に“A社の○○アンプよりもB社の○○アンプのほうが音が良い”というジャッジは出来る。
自分的には、先にあげた音楽ソースの再生がどっちが良いか(まあ、“好きか”でも)という指標での判断に加え
まずは「透明感(解像度)」「高低の伸び」あたりできっちりと差は出るものだ。
しかし、現時点では純粋に“音”だけではなく“製品としての魅力”という
またワケのわかんない要素も付いてくる。
要はどっちのアンプが欲しいか?所有欲が沸くか?…だな。

これでいくとC.E.C AMP5300は非常に満足のいく雰囲気を持っていて
解像度は高く、音の厚みがあり、躍動感も素晴らしい…と言ってみても伝わらないだろうなあ。
ウチでフライングモールのデジタルアンプCA-S10がNo.2に甘んじているのは、
ズバリ、そのヴィジュアルではないだろうか?
シンプルなのは大好きだが、なにやらLINEのスイッチBOXみたいで
面白み(センスかな)に欠ける。デジタルアンプなだけに軽いし。

AMP5300は同じシンプルでもしっとりとした気品というか、センスのあるデザインになっている。
ひょっとして、ブラインド・テストをしたらCA-S10が勝つかもしれない。
と、思われるほど両者の音は拮抗している。
「高解像度」でいえばCA-S10だが、音の躍動感とか温かさというのかな
「解像度」だけでは判断できない魅力がAMP5300にはあるのだ。

ここで冒頭にあげた自分の「高音質」の基準が既に崩れているのに気づく。
ぶっちゃけAMP5300は高級オーディオっぽいから好き!とか(当時は)珍しいデジタルアンプだから
CA-S10の音を聴いてみたい!とか、裏を返せばそんなミーハーな動機で買ったのかも。
いずれにしても
“自分の望むような音で再生してくれる”オーディオ製品との出会いが感動を呼ぶことは間違いない。
ハイファイ的なモノでなくても、70年代のロックを再生したら一番“映える”スピーカーだとか
室内楽を再生したら、スタジオの奥行き感まで判るアンプとか
そうだな、一芸に秀でた製品には“魂”が感じられるってカンジかな。

この両者の音質比較をしたのもかなり前になる。
現時点でまたじっくりと比較をしてみたいものだが、残念ながら違う場所に設置してあるので
かなりの手間が必要になるし、どちらも満足してる音質なので
ムキになって比較に持ちこむモチベーションもないしな。

そうそう、ヴィンテージの域になるが
BOSEのアンプなんかも聴いてみたいなあ。

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3 コメント

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CA-S10とA級アンプ (オーディオ再熱)
2018-01-24 00:45:59
よく出来たデジタルアンプだと思います。
元々A級アンプでないと駄目だと考えていましたが、
いいえ同社のAB級のアンプが素晴らしい鳴りっぷり
だという事に気づきました。そしてよく出来たD級のデジタルアンプこそさらなる最高の鳴りだと感じることが出来ましたが、D級は高音部の鳴り方に驚きます。ここまで来るとA級アンプは何だったのだろう
と思われますが、こちらの趣向はまた、しっとりとした感じで違い、あとは接続される音楽ソースと出力側のスピーカーの選択だとわかるように鳴りました、完。
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コメントありがとうございます。 (うつけもの)
2018-01-24 19:04:43
当時のプライベート情報を忘れてしまい、更新できなくなったブログへのコメント、大変恐縮です。
現在、いろんなメーカーからD級アンプがでておりますが、どうもまだまだ物量(具体的には重さや大きさなど)に頼った傾向があるのは少々疑問です。まあ、造りがしっかりしている事はよいですけど。中華アンプにも手を出しましたが、チープな作りながら中々の音を出しています。よろしかったらそちらもご覧頂けたら幸いです。http://livedoor.blogcms.jp/blog/ota_zombie/article/edit?id=1972866
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上記のアドレス間違い訂正 (うつけもの)
2018-01-24 19:10:15
すみません。管理画面のアドレス↑を貼り付けてしまいました。
正しくはコチラです!
http://blog.livedoor.jp/ota_zombie/archives/1972866.html
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