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さまよう刃

2009年10月14日 | 映画

3連休の映画のラストは寺尾聡主演の「さまよう刃」
少年法に守られた少年犯罪と被害者の父親、彼らを追う刑事たちのお話です


         
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2年前に病気で妻を亡くした長峰は中学生の娘、絵摩と二人暮らし。
一人娘の絵摩の成長だけが生きていく目的だった長峰の元に
ある日、警察から身元確認の電話がかかる。
娘の絵摩は荒川べりで遺体で発見されていた。
絶望の淵に落とされ生きる気力を失った長峰の元に
犯人2人の名前と居場所を告げる謎の電話がかかってきた。
犯人の1人を殺した長峰は残る1人を殺すため長野に向かう。
一方、警察は指名手配された長峰を追い、かつ、絵摩を殺した少年の保護を急ぐ。
そんな警察官のひとり、織部は、長峰を追うことに疑問を感じていた。
どんなに残虐な犯罪を犯しても、未成年は更生の名の元に保護され
罪とは言えないような軽い罪にしか問われない。

「警察が守っているのは被害者ではなく、法の方ですか。」

そう問いかける織部に上司の真野は迷っているなら捜査を抜けろと告げる。
迷いとジレンマに苦しみながら捜査を続ける織部。

「長峰さんたち被害者の未来ではなく、犯人の未来を守るんですか。」
「間違えるな。長峰は容疑者だ。」
「それにな。長峰にはもう未来なんてないんだよ。」

残った少年が現れた川崎で、事件はクライマックスを迎える。
長峰の本当の思いとは?
そして、織部の決断は?

お話はそんな感じでした

今も実際にジレンマが沢山残る少年犯罪。
前から気にはなっていて。
同じ題材で イズ・エー [is A.](2003) を観たことがあります。
こちらは無差別爆破事件を起こした少年Aとその父親、被害者の父親の話でした。
小栗旬が主演の少年Aを演じた映画です。
少年Aの父親役、内藤剛志がめっちゃ好演してて・・・
映画館を出た後も涙が止まらなくて困った映画でした

今回は刑事と被害者(そして容疑者)の父親の関わりがメイン。
それも主に若い刑事の迷いとジレンマがメインストーリーでした。
その若い刑事役は竹野内豊。
立派な中堅の重い役をこなすようになったんですねぇ
元々声と瞳が大好きな俳優さんだったけど・・・いい味出してました。
声はもう、聞くたびに、「合うなぁ」「合うわぁ」なんて思って

重い映画だったけど、被害者より、刑事の心情がメインだったので
立ち直れないというよりか・・・とてもやるせなかった
ラストの竹野内の長いアップのシーン、胸が痛くなります
なんていい俳優さんになったんだ