こんにちは! 中村です。
先日、長野県にあるアファンの森を訪れてきました。
アファンの森は、C.W.ニコル氏が20年という年月をかけて、森の本来の活力を取り戻すために、手を入れている森です。
ニコル氏と共にアファンの森を生き返らせている松木さんが案内してくださり、今までやってきたこと、現在取り組んでいること、現在森で起きている現象などいろいろなことを話して頂きました。
とても美しい森でした。
この美しいというのは、公園のように、単に人間にとって安全で、歩きやすく、訪れやすい森として整備されて美しいという意味ではなく、動物・鳥・植物・昆虫・魚など、自然界の様々な生き物が共に生きていけるよう考えられ、手をかけられているということです。
人間が極端な伐採や摂取をしたり、あるいは放置したために、森が荒れてしまい、本来いたはずの動植物が生きてゆけなくなってしまっていましたが、徐々に、花が咲き、樹木が育ち、昆虫が増え、鳥や魚や動物が戻り、様々な生き物たちを見ることができるようになったとのことでした。
テリーがよく言っている、「too much , too fast」(多すぎても早すぎてもダメ)
先人たちがかつてそうであったように、自然の恵みは必要最小限を頂き、それらを無駄にすることなく、最大限活かして使っていくことにより、人間も含めた全ての生き物がバランス良く、共生していけるということ。
改めて考えさせられる機会となりました。
「世の中にはハンドカットログハウスは自然資源の無駄遣いだと言う人もいるだろう。
しかし彼らは本当のことを知らないのだ。ハンドカットログハウスをつくるためには、1人1年間で約200立方メートルの資源(ログ材)を必要とする。
しかし一方で製材工場ではその10倍、2000立方メートルもの資源が必要になる。
それを考えれば、我々ハンドカットログハウスを好む人間は、少ない資源で、生活をしていくための糧を得ることが出来る。私は自分の仕事をとても誇りに思う。」
これもテリーがよく訴えている事です。
ハンドカットログハウスは、貴重な森の資源から作られます。
木の持つ力を最大限発揮させ、ログ材の樹齢以上に長持ちするようにつくることが大切であり、そうして初めて、木の育つサイクルにあう、自然に適った建物になりえる。
つくり手である私たちに課せられた義務だと思います。