新渡戸稲造記念 さっぽろがん哲学外来

さっぽろがん哲学外来の活動予定や活動の様子などを
皆さんにお伝えします。皆さんの参加をお待ちしています。

樋野先生からのおたよりです・76(2015.11.29配信)

2015年11月29日 | 樋野先生からのメッセージ
第139回「がん哲学学校」
『独立心と共存観念:日本肝臓論』~ 新渡戸の名に恥じない ~

1932年 新渡戸稲造・賀川豊彦によって設立された東京医療生活協同組合「中野総合病院」が、2015年10月1日より、「新渡戸記念 中野総合病院」に、病院名が変更になった。記念して、祝日(11月23日)『新渡戸稲造シンポジウム』(中野サンプラザに於いて)が、開催された。講演I『新渡戸稲造~世界に示した紳士道』(藤井茂:一般財団法人 新渡戸基金事務局長兼常務理事)、講演Ⅱ「現代を生かす新渡戸稲造の精神~いと小さき者と共に生きた国際人~」(湊晶子:広島女学院院長・広島女学院大学学長)、筆者は、講演 III「新渡戸稲造の先見性~馬を下りて花を見る医療~」の機会を与えられた。翌日の新聞記事には、『新渡戸の名に恥じない』と誓う、入江徹也 理事長のコメントが、掲載されていた。

新渡戸基金維持会 定例委員会(国際文化会館)に出席した。夜は、第139回 南原繁研究会(霞ヶ関ビルに於いて)の読書会に参加した。南原繁著作集 第1巻補論「カトリシズムとプロテスタンティズ ム」で、『普遍性と個別性』について学んだ。『教養ある人間とは、「自分のあらゆる行動に普遍性の烙印を押すこと」であり、「自分の特殊性を放棄して普遍 的な原則に従って行為する人間」のことである。それは人間の直接的な衝動や熱情によって行動する代りに、つねに理論的な態度をとるように訓練されることで ある』(南原繁)は時代の要請である。

その南原繁が、『明治、大正、昭和を通じて、これほど深い教養を持った先生は なかったと言ってよい』と新渡戸稲造の事を語っている。新渡戸稲造の現代的意義は、『21世紀の知的協力員会』の再興と、生命現象から具象的に語る、『日本国のあるべき姿~日本肝臓論~』で、『独立心と共存観念』の展開であろう。

第1回 新潟がん哲学外来カフェ(スヴェンソン新潟サロン)で「がん哲学外来~ 明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい ~」、第5回 がん哲学外来 メディカルカフェ in 中野坂上(Livedo corporation 東京支店)で、「がん哲学外来 言葉の処方箋~品性の完成を計る~」の講演の機会が与えられた。有意義なひと時であった。新刊『見上げれば、必ずどこかに青空が~今日を生きるいのちの言葉~』(ビジネス社 発行)が、12月発売予定とのことである。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。