新渡戸稲造記念 さっぽろがん哲学外来

さっぽろがん哲学外来の活動予定や活動の様子などを
皆さんにお伝えします。皆さんの参加をお待ちしています。

がん哲学校たより・39(0073)

2014年11月03日 | 樋野先生からのメッセージ
樋野先生からのおたよりです。(2014.10.27配信)
第82回「がん哲学学校」
「がん哲学外来のチーム医療」を支える偉人たち~歯をくいしばって~

先週、福井県済生会病院に於いて、「浅井三姉妹記念 がん哲学外来」が開催された。筆者は、それに先だって、講演『がん哲学外来~謙遜と奥ゆかしさ~』する機会も与えられた。入院患者を含め、多数の参加者があり、会場は一杯の盛況であった。病院総長を始め、スッタッフの皆様の熱意と愛情を肌で感じた。早速、「レクチャー、癌哲学外来と、お忙しい中、昨日はありがとうございました。患者さん、スタッフも大喜びでした。さらなる目標もご提示していただき、やる気が倍増しました。」との、温かい励ましのメールを頂いた。まさに、「真の医療維新=患者の必要のすべてに答える」の歴史的スタートでもある。

日本テレビ『NNNドキュメント:がん哲学外来~それは言葉の処方箋~』(2014年10月5日)に続いて、先週は、NHK TV「おはよう日本首都圏」の放送『患者が生きる意味考える ”がん哲学”』で、「埼玉のがん哲学外来・カフェ」が紹介が放映されたようである(2014年10月21日)。多数の反響が届いているとのことである。筆者にも、再放送と全国版の続編の要望が寄せられている。驚きである。週末の午後「がん哲学外来 大宮メディカルカフェ」で、講演『がん哲学外来の秘訣~誠実本位~』する機会が与えられた。NHK記者も参加されていた。

週末、早稲田大学オープンカレッジ(中野校)で、患者・一般市民の方を対象に、公開講座『がんと生きる哲学~医師との対話を通して「がん」生きる方法を考える~』の機会が与えられた。大坂からの聴講もあり充実した時であった。
「自分の置かれた如何なる境遇」にかかわらず、「歯をくいしばって、人を褒める」ことの大切さと、「人生のversion upの邂逅」の深い学びの時でもある。

この度、新刊『いい覚悟で生きる~がん哲学外来から広がる言葉の処方箋~』(小学館)が、発売される。Amazonでも購入可能とのことである。本の末尾には、『「が ん哲学外来のチーム医療」を支える偉人たち』として、「新渡戸稲造・内村鑑三・南原繁・矢内原忠雄・吉田富三」が紹介されている。若き日の筆者の先人との 出会い、また、我が故郷「鵜鷺」(島根県出雲市大社町)、「最後の章」には、今は亡き父の思い出についても触れた。涙なくして語れない!  



























がん哲学外来について

患者さんが抱える悩みは病人としての悩みではない。人間としての悩みです。 がんという大病を得たとき、それを背負って人間としてどう生きるかという深い悩みです。それは「心のケア」というレベルではなく、自分という存在そのものを問う領域なのだと思います。ですから、「がん哲学外来」では、来られた方を「病人」の側面だけではなく、ひとりの人間としての悩みに焦点を合わせます。同じ人間として、対等の目線に立って、人間を学ぶ「人間学の場」でありたいと考えるのです …(提唱者であり当会の顧問である順天堂大教授・樋野興夫先生の著書より)

札幌の「がん哲学外来」(開設趣旨)

私達は樋野興夫先生の志に賛同し、車座になって意見交換をする運営をめざします。講演会スタイルではありません。参加者全員が同じ立場、同じ目線で耳を傾け、縁のあった方々に寄り添うことを願っています。