新渡戸稲造記念 さっぽろがん哲学外来

さっぽろがん哲学外来の活動予定や活動の様子などを
皆さんにお伝えします。皆さんの参加をお待ちしています。

がん哲学校たより・21(0048)

2014年04月09日 | 樋野先生からのメッセージ
樋野先生からのおたよりです。(2014.4.6配信)

第53回「がん哲学学校」
「充実したcommunity」~人格は筋金入りにされ~

週末の土曜日の午後、第23回「<がん哲学外来>お茶の水メディカル・カフェ in OCC」が開催された。福島県、栃木県、島根県からも参加があり、大変盛況であった。早速、「会場入りきれないほど参加者がいっぱいで、がん哲学外来の必要性を改めて実感しました。」、「樋野先生のロンドン視察ツアーのお話を、興味深く聞いていらしたので、第2回 視察ツアーも期待されていますね。」、「ずっと行ってみたかったお茶の水メディカルカフェに参加させていただき本当にありがとうございました。多くの人 の、さまざまな体験や、思いが、他人のために進化した形であちらこちらに浮かんでいるので、結果的に非常に内容が濃く、充実したcommunityが形成されていると感じました。素晴らしいです。」などのコメントを頂いた。某テレビ局の報道ニュース番組の為の取材もあった。

筆者は、順天堂をはじめ、多くの医療機関があり、多数の患者が集まるお茶の水で「お茶の水 メディカルタウン」の実現を夢見る。「メディカルタウン」の喫茶店で、「がん哲学外来」を行い、患者さんと対話している姿が眼に浮かぶ。

日曜日の午後は、「東久留米 がん哲学外来 in メディカル・カフェ」であった。
多数の参加者であり「今日も大勢いらっしゃいましたね。久しぶりに来られた、― 御夫婦も雰囲気が変わったと言っておられました。」また、wifeに対して「ロンドン報告も編集が上手でビックリしました。ありがとうございました。カップケーキ美味しかったです。」との温かい感想が寄せられた。「がん哲学カフェ in UK & 緩和ケアの祖を訪ねる旅」は、「自分の身長が伸びた」思いである。

兎も角、2008年から始めた活動が地道に,細々と継続され、ここまで、発展するとは、人知を超えた、本当に不思議な思いである。
「私たちに対する計画がすべて実現する―――、様々の問題や困難に直面した時も喜ぶことができます。それは忍耐を学ぶのに役立つからです。忍耐によって、私たちの人格は筋金入りにされ、―――、強く、何ものにも動じなくなるのです。そうなった時、どんなことが起ころうと失望落胆せず、また、万事が益であるとわかります。」〈ローマ人への手紙 5章2~5節〉を、最近、さりげなく、しかし、強く、心に感ずる。

がん哲学外来について

患者さんが抱える悩みは病人としての悩みではない。人間としての悩みです。 がんという大病を得たとき、それを背負って人間としてどう生きるかという深い悩みです。それは「心のケア」というレベルではなく、自分という存在そのものを問う領域なのだと思います。ですから、「がん哲学外来」では、来られた方を「病人」の側面だけではなく、ひとりの人間としての悩みに焦点を合わせます。同じ人間として、対等の目線に立って、人間を学ぶ「人間学の場」でありたいと考えるのです …(提唱者であり当会の顧問である順天堂大教授・樋野興夫先生の著書より)

札幌の「がん哲学外来」(開設趣旨)

私達は樋野興夫先生の志に賛同し、車座になって意見交換をする運営をめざします。講演会スタイルではありません。参加者全員が同じ立場、同じ目線で耳を傾け、縁のあった方々に寄り添うことを願っています。