雨が多い年です。寒暖の差も大きく、外での作業は中々進みません。この時期アイビーログの工房は、水の上に浮きあがったような感じになり、とても不思議な感じがします。風のない日は鏡のようになり逆さに工房が見えたりして楽しい。雨が降ったので、観音寺のT邸に、デッキ工事と、かたずけに行って来ました。もう少しで、内部の左官工事も終わりそうで、だんだん完成が見えて来ました。24~25日の見学会には、何とか間に合いそうです。来週も雨が多そうで、外では仕事が出来そいうにないのが、気がかりです。もう五月、そろそろ五月晴れのような日が続いて欲しい。でも見学会は楽しみにしています。一度アイビーログ工房の、ポスト&ビームを体感して頂きたいと思っています。
あこがれの版築を、アイビーログ工房の看板の下に作りました。左官工事というより、土木工事に近い作業ですが、色とか、土の種類、水の入れよう等、左官さんの知識が必要です。風雨が激しいので一番下の層は、セメントを入れ強度を出しました。二段目以降も土に少しセメントを混ぜています。これは左官さんのプロ意識が出た所ですが、私は土だけでも良いと思います。風雨で崩れて行く風合いを、楽しみたいとも考えていて、そういう人に勧めて行きたい壁です。この版築の古びた経過を観察することが、今から楽しみです。今後の経過を、みなさんも楽しみにしていて下さい。
桜が終わったと思ったら、紫色の藤が咲きだしました。これからの時期、山も野も鮮やかな色が覆い尽くします。昨日TVを見ていて、若い人から、やりたい事が見つからない、どうしたら良いか、何をすれば良いのか?と聞かれた時、あるシンガーが言った言葉になるほどと思いました。「分からないなら、お金を貯めなさい。」と言ってあげるそうです。やりたい事が見つかった時、お金があれば、そのきっかけにできるから。若い時は何をすべきか、やりたいのか、悩むのは普通だと思います。大学生なら、勉強をするのも同じ事。選択肢を増やす為に、お金を貯めたり、知識を貯めたりするのです。何をすべきか悩む若い人にピッタリのアドバイスだと思いました。知識やお金を貯める事は、やりたい事をする時の力になります。写真は香美市の杉田ダム。水が美しく感じられる季節です。旅に出たいなー。そんな時お金は少しは必要だよね。
香川県観音寺市の、T邸の見学会の予定が決まりました。4月24日~25日の土曜、日曜日に行う事が決まりました。足場の取れた写真をアップしてみました。明るい屋根瓦と、白い漆喰のコントラストが良い感じです。黒い煙突が出ていますが、薪ストーブはありません。2~3年後に設置する予定だそうです。外から見ると普通のシンプルな家ですが、中に入ると、桧の曲がり梁あり、2Fのフリースペースには、枝付きの柱やベンチや、無垢の木で作られた棚やテーブルもあり見どころ一杯です。今回から杉の厚板「3センチ」を屋根も床も張り、2重張り3重張りにしています。通気層を取っているので、夏も2Fは涼しいと思います。地震にも強く、火打ち梁を取らなくて良いので、ボルト等が見えず、すっきりして良い家になったと思っています。これからのアイビーログ工房の標準仕様とするので、是非体感してもらいたいと思います。まだ左官仕事と設備工事、電気工事、デッキの工事が残っていますが、頑張って完成させたいと思います。四国の水源の森の木を多く使った、環境性能の高い、四国の現代民家を、是非見て頂きたい。四国で良いという事は寒冷地を除けば日本でも最高クラスの家だと思います。この家の作りを、全国にも、広げて行きたいと考えています。
皇居の桜を見て来た。正式には江戸城の堀端で。歩いて実感した。やはり大きな資本がある所に巨大建築は出来る。その石垣の大きさに圧倒される。その精緻さにも。全国から、腕の立つ、えりすぐりの職人集団が、腕を競い合ったのだろうと、当時を思った。天守閣はないが、無い方が、その天主閣を想像することが出来、わくわくする。我々の建てる現代民家と、共通性は見つけ難いが、職人の、次の家はこうしよう、ここはこうしたほうが良いと考える思考は、同じだと思う。これは確信出来る。今の大工さんは、少し違う。設計どうり早く作る事が最大の仕事。私はそれも職人の道の一つだとは思うが、次の世代を担う職人は出て来ないのではないかと考える。私は仕事を頼む時、細かい事をあまり言わない。大きさと素材を指定し、仕口や、デザインもある程度言うが、任せる事がほとんどだ。それは全て言うと、私の思いしか入らないから、その人の考えで作って、新しい物を作り出したいからだ。出来ない事をやれとは言わない。全力で、新しいアイビーログ工房の顔になる物を、作って貰いたいから。職人として、同じ仕事をして精度を上げる事も大事だが、自分の考え、思考を持つ事は、もっと大切なのかも知れない。