自分から愛情を出すことが大切

父親に育児放棄された５歳の幼児の白骨遺体が発見された事件では、幼児が亡くなる一週間前にか細い声で
『パパ、パパ』
と父親を見て呼んでいたそうです。すでに衰弱して歩くことも不可能だったのです。
すると父親はその場にいるのが怖くなり、幼児と１時間も一緒にいられずにそのまま放置して家を出たとのことです。
その時の幼児は、父親が久しぶりに与えたパンの袋も開けることが出来ずにいたようです。
父親は、そのパンの袋を開けてあげたのでしょうか？
水分も与えたのでしょうか？

父親の年齢は三十代半ば過ぎです。この世代の日本人にはいったい何があったのでしょうか？
人間には、「自分がアルことで辛い思いをしたことは、他人もそのアルことで同じ思いを体験するのは当たり前だ」
という面があります。そのアル件については、なぜか温情が持てない場合があるものです。
自分が幼児の時に虐待を受けた大人は、自分の子どもに対しても同様なリピート再生をするケースがあります。

しかし逆に、自分が体験したその嫌な事は、子どもや他人には絶対に同じ体験をして欲しくないと思える人も多いです。特に戦争体験などがそうです。
ただ社会生活におきましては、自分が受けた同様の試練を他人が受けるのを静観するという態度は、会社内でも、職人の世界でも、学校の運動クラブでも、あるのは事実です。
外国の貧しい人々が住む町で犯罪が多いことも、自分が苦しい環境で育ったために、犯罪への罪の意識が低下するという側面は否めません。

でも、同じ貧しい中で育っても善人も多いです。
この人の違いを分けるものは何か？
私は、それが「愛情」だと思うのです。
どんなに貧しくて劣悪な環境でも、自分が愛情を受けて育ちますと、やはり悪いことが出来ない人間に成ると感じます。

逆にすごく裕福な家に生まれましても、まったく愛情の無い家庭で育った人は、時には冷淡で猟奇的な犯罪を犯す場合が統計的にあると思います。
つまり人間は、国や生まれた環境よりも「愛情を受ける」ことが運命に影響するのです。
では、愛情を受けられなかった人はダメなのでしょうか？いいえ、それは違います。愛情を受けられない人は、「自分から愛情を出す」ことで、更に立派な人間に成れる可能性が有ると感じます。
自分が愛情を出す対象は、植物でも動物でも良いのです。でも、相手が人間であれば最高です。
愛情は無料で無限に出すことが誰でも可能です。

相手の心の内在神の鏡に反射して、必ず自分が出した愛情以上のものを自分自身が「後から」受け取る法則を私は実感しています。
自分から愛情を「出す」人間は、心が富み出し、環境も変わり出し、更には神様の愛情へと近付く人に成れます。
今日は、自分から「愛情を出す」ことを意識してみましょう。

生かして頂いて　ありがとう御座位ます

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