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「死後にデジタルで再現していい?」約6割が反対 理由は…  202107 追補

2021-07-05 11:04:00 | ¿ はて?さて?びっくり!

「死後にデジタルで再現していい?」約6割が反対 理由は「意思確認できない」「死後も働きたくない」
  ITmedia  より  210705  荒岡瑛一郎

⚫︎お久しぶりか、初めましてか――“AI美空ひばり”に見る「デジタル故人」との付き合い方

 自分の死後、行動履歴やSNSへの投稿を基にAIやCGを使ってデジタル上に復活(または再現)させられることに約63%が反対――こんな調査結果を、デザインスタジオのWhatever(東京都港区)が公開している。

 調査は2020年1月30日~2月7日まで、日本と米国の15歳以上の男女を対象に実施。Webアンケートを行い、1030人が回答した。

 アンケートは、自分の死後のデータ利用や、故人の“復活”の是非などについて問う内容。

⚫︎死後の肖像の扱いについての調査結果
 自分以外の故人を復活させる場合も含めて「許可しない」と答えた理由を聞いたところ、「本人の意思が確認できない」と答えた人が約60%、「倫理的にタブーと感じる」が約50%だった。再現したコンテンツを有償で提供することも可能なことから「死んだ後にまで働きたくない」という答えも約15%あった。日米で比べると「死んだ後にまで働きたくない」と答えた人は日本が約18%で、米国を5ポイント上回った。

⚫︎復活の反対理由
 死後の個人データの利用については「許可しない」「目的によっては許可する」と答えた人はともに約45%。許可する使い方は「家族や信頼できる相手が閲覧する」が約64%で最多、次は「家族や信頼できる相手が新たなコンテンツを作る」が約21%という結果になった。「他人が勝手に閲覧・利用する」ことを許可する割合は約5~6%で、他人でも遺族と契約した場合には約10~13%が許可するという。

⚫︎個人データを使う相手と許可する使い方
 個人データから新しく作ったコンテンツを他人が無償で使う場合は約3~13%が許可すると回答したのに対し、有償の場合は約2~6%にとどまる結果となった。具体的には「無償でbotが生前に発言した内容を書く」が約13%で最多、次いで「無償で声を自動生成して生前に発言した内容を話す」が約10%だった。

⚫︎他人が個人データから新コンテンツを作ることを許可できる目的
 同社は「死後の個人データ保護や肖像権に関する法制度や社会環境はまだ整っていない」と指摘。生前に死後の個人データ活用について意思表明をするサービス「D.E.A.D.」を提供し、7月2日から11月28日まで「21_21 DESIGN SIGHT」(東京都港区)で展示を行うという。

 故人をデジタル上で復活・再生させる動きを巡っては、2016年にX JAPANのギタリストhideさんの歌声をAIで再現した合成音声が公開され、2019年には「AI美空ひばり」がNHK「紅白歌合戦」に登場したたことが話題になった。



※※※※※※※※※※※{追補}  210721  ※※※※※※※※※※※

手塚治虫、美空ひばり……過去の偉人を「AI」で再現するのはアリ? 倫理とテクノロジーのはざまで考える
  UrabanLifeMetro  より 村上麗奈(音楽ライター)
 人工知能(AI)技術の活用は今、音楽や漫画作品といった芸術の分野でも進められています。このことがもたらすメリットと、議論すべき課題とは? 音楽ライターの村上麗奈さんが解説します。

⚫︎豊島区・トキワ荘と『東京ブギウギ』の記憶
 かつて豊島区にあったトキワ荘で、数々の名作を生み出した手塚治虫。2020年に、手塚プロダクションとキオクシア(港区芝浦)がコラボし、手塚治虫の新作を人工知能(AI)が描くプロジェクトが行われました。

 2020年に発売された『ぱいどん AIで挑む手塚治虫の世界』((C)「TEZUKA2020」プロジェクト/手塚プロダクション/講談社、キオクシア)
 このプロジェクトのCMに使用される楽曲を作曲したのもAI。AIの活躍とその可能性の大きさに広く話題を集めました。

⚫︎AIの利用について、多くの人にインパクトを与えたプロジェクトは他にもあります。

『東京ブギウギ』『新宿の女』など、東京にまつわる数々のヒット曲を歌った美空ひばり。昭和の東京歌謡といえば、美空ひばりを思い出す人も多いのではないでしょうか。そんな美空ひばりが、令和に新曲を歌いました。

 2019年、歌声合成技術「VOCALOID:AI」を用いることにより、故人である美空ひばりの歌声再現をする取り組みが行われたのです。この年の第70回NHK紅白歌合戦で、AI美空ひばりがホログラムで映し出され、新曲を歌唱した姿を覚えている人も少なくないでしょう。

 ここ数年耳にすることが増えたAIに関するニュース。今やAIは特別なものではなく、私たちの身近なところでも活躍し、生活を支える存在になっています。

 新型コロナウイルスの感染拡大も相まって近年多くの業界でデジタル化が推し進められていますが、その一端をAIが担っていることはいうまでもありません。

⚫︎作詞、作曲、歌唱までもAIが行える時代
 音楽制作のプロセスにもAIは関わることが可能な時代です。誰でも気軽に使うことができるAI作曲ツールは、作成したい楽曲の雰囲気や曲の長さを指定するだけで、短時間でAIがフレーズを生み出してくれます。

 ツールによっては作詞作曲から歌唱まですべてのプロセスをAIで行うことができるものもあります。

 膨大な楽曲データを読み込んだAIによって作成される楽曲は、構成がはっきりしている長尺なものにしようとすればするほど破綻(はたん)は生じやすいものの、BGMなどに使えるようなクオリティーの楽曲を生み出すことも可能です。

 短時間で生成できるので、何度も試すことができるのも強みでしょう。

 AIによって作曲された楽曲は、ゲームの挿入歌に利用されたり、Youtubeの動画BGMに利用されたりすることもあります。何気なく耳にしている楽曲を作ったのはAIだった、なんてこともあるかもしれません。

 2017年にリリースされた女性アイドルグループ仮面女子の「電☆アドベンチャー」は、AIによって作詞されました。楽曲をイメージして描かれたイラストをコンピューターが読み込み、その色から単語を生成する、という手法です。

 また美空ひばりの例のように、偉大なアーティストであった故人を思い起こさせるプロジェクトは他にもあります。

⚫︎AIの進化と人々の熱意が生み出した幻の作品
 2019年、フランスのAIスタートアップ企業であるAIVA社が生んだAIは、アントニン・ドヴォルザークの未完であった遺作の残りを作曲したことで話題になりました。100年以上前に逝去した人物と、現在の最新技術のコラボレーションともいうことができます。

 また最近では、27歳で逝去したジミ・ヘンドリックスやカート・コバーンなどのアーティストの楽曲を30曲程度ずつAIが分析、それを基に新曲をつくりあげ1枚のアルバムにおさめる<Lost Tapes of the 27 Club>がトロントのNPO団体・オーヴァー・ザ・ブリッジによって発表され、注目を集めました。

 ディープラーニングで読み込んだ大量の情報を基にし、それらに似た楽曲を作ることができるAIと、故人のプロジェクトを完成させようとする人間の熱意。ふたつがコラボレーションしたこれらのプロジェクトは、多くの人を感激させました。
 2019年12月に発売された美空ひばり(AI歌唱)『あれから』(:日本コロムビア)

 AIが大量のデータを読み込んで学習する深層学習やコンピューターならではの計算能力は、人間のみでは手が届かなかった分野、実現しにくかったことを時に素早く正確に実現する手助けになります。

 一方、AIの利用に際しては、整理しなくてはならない課題点がいくつかあります。例えば、AIが制作した音楽の著作権についてです。

 著作権は、基本的に人間の作る創作物に対してのみ適用されます。動物の描いた絵に著作権がないように、AIの作る楽曲にも通常の見方からすると著作権は適用されません。

⚫︎AIによる作品制作、議論となっている課題点
 しかし、AIによる作曲が可能になるまでに人の手がかかっているという観点から、AIの作曲した楽曲を著作権管理協会に登録しているツールや、有料版のユーザーになることでAIが作曲した楽曲を使えるようになる仕組みにしているツールもあります。

 一方で、人間が弾いたメロディーに伴奏をつける形でAIが関与するツールは、AIへの著作権は発生しません。

 このように、AI作曲ツールによってその対応は分かれていますが、さらにいくつものパターンに対応できるよう、AIの作る楽曲の権利関係について整備する必要があると考えられます。
 AIを活用した楽曲制作には検討すべき課題もあるという(写真AC)

 また別の課題点としては、故人を再現し、新たな作品を与えることの倫理的な問題も議論のテーマになることがあります。
 倫理的な問題は、故人を「再現する」こと、また本人の確認がないままその人物の新作を作ることなどについて取り上げられることがあります。
 もちろんプロジェクトを行うにあたってしかるべき対応はしていると公表される場合もありますが、ケースによっては違和感がぬぐえないことも起こり得ます。

 再現したものとして、大量のデータを集積した結果構築されるAIによる産物は貴重な財産にもなり得ますが、本人が存在しない中それらを行うことの意義などについては議論の余地もあるといえるでしょう。

 特定の人物が話している動画を捏造(ねつぞう)できてしまうディープフェイクの悪用例も懸念されています。特定の人物を取り上げる形でAIを利用する場合、コンテンツを受け取る側も慎重になる必要があるかもしれません。

⚫︎AIによる作品は果たして芸術と呼べるのか?
 また、AIが芸術の範囲にまで足を踏み入れることについての懸念もあります。心を持たないAIが作る音楽は芸術と呼べるのか? 人間が作る音楽と何が違うのか? といったことです。

 現時点では、AIは長い楽曲をうまく生成できるわけではありません。得意とするのはコード進行の提示や短いフレーズの作成です。私たちになじみのある、Aメロ・Bメロ・サビといった展開のある楽曲を作ろうとすると、破綻が生じやすくなるのが現状です。

 AIが作成したと歌われている楽曲の多くは、調べてみると人間の手によって調整が加えられていることがわかります。どちらかというとコラボレーションに近いのです。

 そもそも、AIは音楽理論を確立理論に組み込むことであったり、多くの楽曲やフレーズを学習したりすることにより、新たな組み合わせを導き出しています。

 感情や音以外の視覚的、触覚的なものからインスピレーションを受けることもある人間の音楽の作り方とは、当然ながら異なっているのです。

 これからも成長が見込まれるAI。身近なものになるにつれ、AIの作り出すものの精度が高くなることが見込まれるとともに、AIで作ったという事実がそれだけで話題性を持たなくなってくることでしょう。

 AIが利用されたコンテンツはこれからどのように進歩していき、エンドユーザーの手元に届くのか。進化するテクノロジーを受け入れつつも、その受け取り方は一考する余地がありそうです。

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