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サルから人類への進化のカギは「ハゲ」と「変態」にあった!?ホモ・サピエンス誕生の謎と人類の多様化を巡る奇説珍説 202310

2023-10-31 21:49:00 | なるほど  ふぅ〜ん

サルから人類への進化のカギは「ハゲ」と「変態」にあった!?ホモ・サピエンス誕生の謎と人類の多様化を巡る奇説珍説
 FutabaNet Portal より 231031  久野友萬


 歩き始めた人類はアフリカ大陸からユーラシア大陸へと広がっていった 
■裸と二足歩行の謎
 人間の体に毛が生えていないのは、性器を見せるためだった?(写真はあくまでイメージですが……) 画像:Michelangelo, CC BY-SA 4.0 , via Wikimedia Commons
 なぜ人間は二足歩行をするようになったのか? 実はまだわかっていない。

「ジャングルから平原に出て、遠くを見回す必要があって立ち上がった」

「殴り合うために手を使う必要があってニ足歩行になった」

「立ち上がった猿を見て他の猿が真似をした」

「発情期を失うことが先にあり、いつでも性器を見せられるように立ち上がった」

 ……性器をオールウェイズ見せびらかすためにわざわざ立ち上がったのか? 遺伝子を書き換え、頭蓋骨と背骨のつながる場所を組みかえ、骨盤を変え、手足のバランスを変え……どれだけ見せたいんだ、わがムスコを。
 結局、なぜ立ち上がったのか、まったくわかっていないということだけがわかる珍説ばかりである。

 サルと人間のもうひとつの大きな違いは体毛だ。体毛は立ち上がってからどんどん薄くなっていったらしい。なぜ人間が無毛になったのか、これもわかっていない。

 人間の目は色覚がある(色覚のない猿は多い)ので肌の色の変化で感情を読みとれるという説や、脳が発達するために毛を生えさせるエネルギーを使ったという説があって、こちらも微妙というか意味不明だ。脳が発達にいたっては、じゃあハゲは頭がいいのか? という話になる。そりゃ悪くはないかもしれないが、そういうことではないだろう。

■人類の祖先は河童だった!?
 人類は水辺で進化した? もしかしたら河童とはその進化で分岐した亜人類か?

 二足歩行と無毛問題を一気に解決するかと思われたのが、水生類人猿説だ。

 サルが水辺で暮らすようになり、その結果、水の抵抗を減らすためにカバやイルカのように毛を失い、水中でおぼれないように2足歩行をするようになったという説だ。髪の毛が残ったのは、頭だけ水面から出していたからという。

 さらに人間の鼻の穴は地面を向いている。これは動物では極めて珍しい。どの動物も顔の正面に鼻の穴があるはずだ。水中で暮らすために、水が入りにくいように適応進化したのではないか?

 実にもっともらしい水生類人猿説は、全否定はされていないが証拠もない。それに人間はけして泳ぎが得意ではない。カバやワニと泳ぎ比べで勝てる見込みはゼロだ。あくまで仮説のひとつであり、電脳奇談的には河童の正体である。

■汗をかくことで人類は長距離移動が可能に

体毛を失うことで、私たちは長距離を走れるようになった

 学術的にもっとも信ぴょう性が高いとされているのが、長距離を移動できるように、汗をかくようになったという説だ。
 ホモ・エレクトスは狩猟に最適化するために進化し、毛を失い、ホモ・エルガステルとなった(諸説あり)。

 人間と哺乳動物の違いに、二足歩行と無毛以外にもう一つ、汗がある。

 動物はほとんど汗をかかない。汗をかくのは人間以外では馬ぐらいだ。カバは赤い汗(!)をかき、カモシカは青い汗(!)をかくが、どちらも体温調節が目的ではなく、寄生虫や日光から皮膚を守るためらしい。犬猫は肉球から汗をかくが、これも体温調節ではなく、マーキングの一種だとされる。

 体温調節のために汗をかくのは人間と馬ぐらいと言ったが、この2種類の生物にはもうひとつ共通点がある。それが、どちらも長距離を移動できる、ということだ。

 毛が体温調整のためにあるというのは、わかると思う。砂漠に暮らす人たちが、くそ熱いのにブカブカの暑そうな服を着ているのは、あの恰好が一番涼しいからだ。毛があるのに汗をかいたら、びしょ濡れの服を着ているようなもので、気温が下がったら寒くて死ぬかもしれない。

 汗と毛は両立しないのだ。馬は極端に毛を短くすることで対応し、人間は思い切って毛を捨てた。そして汗の冷却機能を最大化し、長距離を動いてもオーバーヒートしないようになった。人間は足は遅いが、代わりに延々と動物を追い回し、相手がへばったところで捕獲する戦術を選んだのだ。

■イケメンの白人に巨人族にホビット族、古代の人間はさまざま
  もはや「ネアンデルタール人」のイメージはこんな感じに変更?

 毛をなくした直立するサル、ホモ・エルガステルはアフリカを出て世界へ広がり、ヨーロッパでハイデルベルク原人と呼ばれ、中国で北京原人と呼ばれた。インドネシアのジャワ島まで行き、ジャワ原人やフローレス原人にもなった。

 その間、アフリカではホモ・エレクトスはゆっくりと絶滅し、残ったホモ・エルガステルは次なる進化を始めていた。旧人、ネアンデルタール人の誕生である。

 猿人から原人、旧人、ホモ・サピエンスまで、人類の進化は、アフリカでのみ起きている。これをアフリカ起源説といい、遺伝子を調べて判明した。

 一方、世界中に散った原人が、その地域地域で進化し、すべてが交じり合って最終形態のホモ・サピエンスへと進化した……これを多地域進化説といい、長らく信じられてきたが、間違っていた。ネアンデルタール人もホモ・サピエンスも誕生したのはアフリカなのだ。

 なぜアフリカなのか、他の地域でなぜ新種が誕生しなかったのかはわからない。ただし新種が生まれるのはアフリカだが、地域ごとでの最適化は起きている。

 例えば、アフリカを出たネアンデルタール人は北へ移動し、色素を失った。スペインで見つかったネアンデルタール人の骨の化石から遺伝子を抽出したところ、突然変異でメラニン色素がほとんど作れなかったことがわかった。

 ネアンデルタール人は色素がないから白い肌、恐らくは赤毛~金髪、青い目をしていたはずだ。ガッツ石松的な原始人とは、ずいぶんとイメージが違う。

 ジャワ島の先にあるフローレス群島という小さな島で見つかったフローレス原人は身長がわずか1メートルほどしかなかった。まんまホビット族だ。

■10万年前の地球のほうがダイバーシティだった!?
 フローレス原人の頭部はわれわれ現代人の手のひらサイズの小ささ

 このフローレス原人は脳の大きさが猿人ほどしかないため、発見当初は最初にアフリカから出たのは猿人ではないか? と話題になった。
 それまでアフリカを出たのは原人以降と思われていたが、実は猿人が最初にアフリカを抜け出し、フローレス諸島まで歩いてたどり着いたと考えられた。
 しかし、これも遺伝子を調べることで、ホモ・エレクトスの親戚だとわかった。原人である。だから名前もフローレス原人だ。

 島嶼効果(とうしょうこうか)といい、食料が少ない島では、小型動物は天敵がいないために大きくなり、逆に大型動物は体が小さい方向へと進化する。
フローレス原人は体が小さくなるほうへと最適化したのだ。

 ネアンデルタール人と同じ旧人であるデニソワ人は、名前の由来であるシベリアのデニソワ洞窟で、臼歯と下あご、指の一部の化石が見つかっている。この臼歯が大きく、推定される身長はおよそ2メートル。
 2010年に中国で見つかった旧人の頭蓋骨の化石も非常に大きく、仮にデニソワ人のものだとすると身長は2メートル以上あったらしい。デニソワ人は巨人なのか?

 人類進化の行進図に「新人(ホモ・サピエンス)」として出てくるクロマニヨン人は、遺伝子は現在の人間と同じだ。
 クロマニヨン人は初期のホモ・サピエンスであり、遺伝子は私たちと変わらない。とすると、今の人類がアフリカで生まれたのはおよそ20万年前ということになる(諸説あり)。
 18万年前の化石がイスラエルで見つかったことから、その頃にはすでにアフリカから旅立っていたことがわかる。

 ネアンデルタール人やデニソワ人が滅んだのは3~4万年前で、つまり20万年~3万年前までの間、地球には、われわれ現生人類のご先祖様とともに、フローレス諸島のホビット族やデニソワの巨人族が一緒に暮らしていたわけだ。

 バラエティ豊かな古代の地球である。

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