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量子コンピューターの実用化は? 現状では米国と中国が先行 安全保障や経済に影響大、国を挙げた開発支援が必要 202304

2023-04-06 01:09:00 | 気になる モノ・コト

日本の解き方 量子コンピューターの実用化は? 現状では米国と中国が先行 安全保障や経済に大きな影響、国を挙げた開発支援が必要だ
 ZakZak より 230406


 国産初の量子コンピューター
理化学研究所などが開発した国産初の量子コンピューターの試作機が稼働した。

 現行方式のコンピューターは、1か0かのはっきりしたビットを使う。量子コンピューターは、1の可能性もあれば0の可能性もある量子ビットを使う。
 はっきりしない(といっても確率的にはわかる)のにきちんと計算できるのは、特殊な量子アルゴリズムがあるものに限られる。この意味で量子コンピューターがなんでも計算できるわけではない。

 現在の量子コンピューターはまだ実用的な性能を備えていない。どこのものでも、まだ数十~数百量子ビットしかなく、量子アルゴリズムがあっても実用的な問題を現行方式のコンピューターより速く解くことはできないからだ。

 また、現行方式のコンピューターと同様に、量子ビットにはエラーがつきものであるが、発生したエラーを訂正する量子誤り訂正の技術も必要だ。

 さらに、今の量子コンピューターは超伝導方式である。国産初のものは、直径は50センチ程度、高さは2メートル程度で、そのほとんどは高温になるチップを冷やすための冷却装置だ。

 グーグルは2021年5月に発表したロードマップで、29年までに100万量子ビット・量子誤り訂正ができる量子コンピューターを開発するとしている。その規模で、冷却装置を作るのはかなりハードルが高い。

 ただし、逆にそこまでいくと、ある程度実用性のある量子コンピューターができることになる。これは特定の問題に対し現在方式のコンピューターとは比較にならないほど速く計算できることを意味している。

 なお、今の方式の主力は超伝導方式であるが、このほかにもシリコン方式、光方式など別の方式もある。こうした基礎研究では、先行した方式が最後に笑うとはかぎらない。先行方式が行き詰まり、後発方式が成就することも珍しくない。

 現状では米国と中国が先行しているが、最後がどうなるのかは誰も予測できない。量子コンピューターをいち早く実用化に成功した国は、新薬開発、新システム開発、新素材開発などで経済的な利権を手にすることができるかもしれない。

 安全保障にも大きな影響がある。現在の暗号技術は、現在方式のコンピューターで計算に時間がかかることを前提としている。暗号解析では量子コンピューターが有効なことが知られており、これを使えば量子コンピューターを持っていない国の情報はみんな解読されてしまう。特に金融取引には必ず暗号が使用されているので、国のインフラともいえる金融市場に大混乱を起こすことさえできる。

 量子コンピューター開発の遅れは経済的・安全保障で日本を危機的状況に追い込む可能性もある。
 いずれにしても、次世代の国の命運を握るので基礎研究費など国を挙げての開発支援が必要だ。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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