チョウとガはどこが違う? 見分けるポイントとは
ナゾロジー より 201123 大石航樹
「皆さんは、チョウとガを完璧に見分けられるでしょうか?」
何となく色鮮やかな方がチョウで、地味な方がガというイメージですが、中には地味なチョウや派手なガもたくさん存在します。
しかし,生物学的に分類されている以上,チョウとガには大きな違いがいくつかあります。
ここでは、チョウとガを上手く見分けるポイントをご紹介しましょう。
◉目次
チョウは昼行性、ガは夜行性
チョウはマッチ棒、ガはクシ状の触覚
チョウの蛹は固く、ガの蛹はマユに包まれている
チョウは翅を立て、ガは翅を広げている
ナゾロジー より 201123 大石航樹
「皆さんは、チョウとガを完璧に見分けられるでしょうか?」
何となく色鮮やかな方がチョウで、地味な方がガというイメージですが、中には地味なチョウや派手なガもたくさん存在します。
しかし,生物学的に分類されている以上,チョウとガには大きな違いがいくつかあります。
ここでは、チョウとガを上手く見分けるポイントをご紹介しましょう。
◉目次
チョウは昼行性、ガは夜行性
チョウはマッチ棒、ガはクシ状の触覚
チョウの蛹は固く、ガの蛹はマユに包まれている
チョウは翅を立て、ガは翅を広げている
◉チョウは昼行性、ガは夜行性
チョウとガはともに「鱗翅目(りんしもく)」というグループに属しますが、最初に誕生したのは「ガ」でした。
ガは夜行性の昆虫として繁栄しましたが、その中で昼間に活動する一派が現れます。それが「チョウ」です。
ガは夜行性の昆虫として繁栄しましたが、その中で昼間に活動する一派が現れます。それが「チョウ」です。
昼間に活動の場を移すと、パートナーとの交配に視覚的な特徴が有利に働くようになりました。そのため、チョウは色鮮やかで派手な見た目に変化していったのです。
夜にド派手は服を着ていても、光が当たらないので見えません。
そこでガはパートナーを見つけるために、視覚より嗅覚に頼るのです。
◉チョウはマッチ棒、ガはクシ状の触覚
ガ(主にオス)が、メスの匂いを離れた場所からでも嗅ぎ分けるため、特殊な触覚を発達させました。
そのため、ガの触覚は特徴的で、クシ状になっていたり、細かい毛で覆われていたりします。あるいは、先端に行くにしたがって細くなるタイプの触覚もあります。
一方のチョウは視覚が重要なため、触覚はそこまで重要ではありません。
チョウの触覚は,おおよそマッチ棒のように先端が丸く膨らんでおり,これを見るとチョウかガが見分けやすいです。
◉チョウの蛹は固く、ガの蛹はマユに包まれている
成長の過程でも違いが出ます。
チョウとガはともに「完全変態昆虫」といって、幼虫〜蛹〜成虫というプロセスを経ます。
幼虫期は、からだも脆弱で天敵に狙われやすいため、早く成長するために死にものぐるいでご飯を食べます。
次に、成虫の前準備である蛹期に入ります。
ここで違いが現れるのですが、チョウの蛹は固いタンパク質の皮で覆われるのですが、ガの蛹は柔らかいマユに包まれています。
ここから成虫に進化できれば、あとは子孫を残すのみです。
羽を使って長距離を移動し、懸命にパートナーを探します。
◉チョウは翅を立て、ガは翅を広げている
成虫期の大きな違いは、木や花への「止まり方」に表れます。
チョウは、日光浴のために翅を広げることもありますが、基本的には垂直方向に立てています。アゲハチョウとかタテハチョウと呼ばれるのはそのためです。
対して、ガは翅を水平方向に広げています。チョウは、直射日光に当たる面積をできるだけ少なくするために翅を立てますが、夜間に活動するガがその必要がないのです。
世界にはこうしたポイントでは見分けられないチョウやガが無数にいますが、日本に生息するものであれば大方は識別できるでしょう。
ただ、日本にはチョウが約250種いるのに対し、ガはその20倍以上の種が見つかっています。
専門家によれば、まだまだ見つかっていない種がいるようで、中にはチョウのようなガも存在するかもしれません。
そこでガはパートナーを見つけるために、視覚より嗅覚に頼るのです。
◉チョウはマッチ棒、ガはクシ状の触覚
ガ(主にオス)が、メスの匂いを離れた場所からでも嗅ぎ分けるため、特殊な触覚を発達させました。
そのため、ガの触覚は特徴的で、クシ状になっていたり、細かい毛で覆われていたりします。あるいは、先端に行くにしたがって細くなるタイプの触覚もあります。
一方のチョウは視覚が重要なため、触覚はそこまで重要ではありません。
チョウの触覚は,おおよそマッチ棒のように先端が丸く膨らんでおり,これを見るとチョウかガが見分けやすいです。
◉チョウの蛹は固く、ガの蛹はマユに包まれている
成長の過程でも違いが出ます。
チョウとガはともに「完全変態昆虫」といって、幼虫〜蛹〜成虫というプロセスを経ます。
幼虫期は、からだも脆弱で天敵に狙われやすいため、早く成長するために死にものぐるいでご飯を食べます。
次に、成虫の前準備である蛹期に入ります。
ここで違いが現れるのですが、チョウの蛹は固いタンパク質の皮で覆われるのですが、ガの蛹は柔らかいマユに包まれています。
ここから成虫に進化できれば、あとは子孫を残すのみです。
羽を使って長距離を移動し、懸命にパートナーを探します。
◉チョウは翅を立て、ガは翅を広げている
成虫期の大きな違いは、木や花への「止まり方」に表れます。
チョウは、日光浴のために翅を広げることもありますが、基本的には垂直方向に立てています。アゲハチョウとかタテハチョウと呼ばれるのはそのためです。
対して、ガは翅を水平方向に広げています。チョウは、直射日光に当たる面積をできるだけ少なくするために翅を立てますが、夜間に活動するガがその必要がないのです。
世界にはこうしたポイントでは見分けられないチョウやガが無数にいますが、日本に生息するものであれば大方は識別できるでしょう。
ただ、日本にはチョウが約250種いるのに対し、ガはその20倍以上の種が見つかっています。
専門家によれば、まだまだ見つかっていない種がいるようで、中にはチョウのようなガも存在するかもしれません。