滋賀県 建築家 / 建築設計事務所イデアルの小さな独り言

建築家・清水精二のブログ、何でもあり独り言集・・・。

第五十九回 正倉院展

2007年11月08日 | アート・文化
Photo


昨日は、奈良国立博物館で開催中の「正倉院展」と奈良県立美術館で開催中の「シャガール展」に行ってきました。2つの会場の距離は、徒歩で5~6分の場所にあります・・・。(シャガール展については、別の記事で紹介します。)

正倉院(宝庫)は、もとは東大寺に属した正倉で、すなわち東大寺が蔵した種々の財物や什宝類を納めた蔵です。正倉は奈良時代から平安時代にかけて、諸国・郡・郷また大寺などに置かれたもので、その一角を囲んで一院となしました。東大寺正倉院は、その現存する唯一の例なのです。
正倉院は、南北に並んで一棟をなし東向きに建っています。北倉・中倉・南倉の三つの倉からなり、檜材、寄棟、本瓦葺、高床式の倉庫建築となっています。北倉と南倉は、太い三角材の校木を井桁状に重ねて壁を作る、いわゆる校倉造で有名です。(というように、学校でも習いましたよね・・)

今回は、北倉11件、中倉36件、南倉20件、聖語蔵3件の合計70件の宝物が出棟されていて、そのうち17件が初出棟だそうです。
私が一番印象に残っているのは、「金銀平脱皮箱」(画像に写っている箱です)という被蓋造の漆皮箱で、文様の形に切り抜いた金銀の薄板を下地に貼り、全体を漆で塗り込めた後、文様部分の漆幕を小刀などで剥ぎ取って文様を表す、平脱という技法でつくられた箱です。画像では分かりませんが、鳳凰の羽毛や木の葉の葉脈までの細部が毛彫であらわしてあります。(すごい技です・・、本当にびっくりしますよ・・・!)

で会場はというと、平日なのにすごい人、人、人で入場するのに30分以上は並んでいました。会場に入ってからも、当然すごい人で各ショーケースごとに人だかりが出来ていて、各宝物を見るのに大変でした・・・。(4時ぐらいになると、混雑しなくなるようです・・)

「正倉院展」は、奈良国立博物館で11月12日(月)まで開催されていますので、お見逃しないように・・・!
(それから、画像に写っている図鑑は会場で1200円で販売されています・・。)






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする