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英会話のジオス破産騒動 ニュース7本

2010-04-25 09:38:24 | Weblog
ジオス破産申請、受講生ぼう然・講師も戸惑い 2010年4月21日 読売夕刊
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100421-OYT1T00814.htm
 英会話大手「ジオス」の破産申請が明らかになった21日、各校は一斉に臨時休校となり、近畿各地の教室では、何も知らずに訪れた受講生が「受講料はどうなるのか」とぼう然とする姿が見られた。
 JR大阪駅北の梅田校(大阪市北区)は無人で、照明が消された状態。正午前からの授業を受けようと訪れた大阪市都島区の主婦(54)は「ジオス側からは何の連絡もなく、寝耳に水。10年間通ってきて、社員も『うちの経営は大丈夫』と言っていたから信用していた。年末までの受講料13万円を払ってしまったのに」と途方に暮れていた。
 閉校予定とされる、なんば校(同市中央区)は、ドアが閉まったまま。ジオスで約1年半勤務しているという米国人の男性講師(24)は同校を訪れ、「今、初めて知った。ただ驚いている」と戸惑った表情で立ち去った。
 同校に5年前から通う大阪市浪速区の飲食店アルバイト浜咲宏美さん(25)は先月末、年間授業料25万円を支払ったばかり。「返金されるのか、別の学校で授業が再開されるのか、早く連絡が欲しい」と訴えていた。
 JR三ノ宮駅前の三宮東口校(神戸市中央区)では正午前、職員が入り口のガラス扉を白い紙で覆い、室内が見えないようにした。その後、外国人男性が、「4月21日から22日は臨時休校とさせていただきます」と書いた紙を扉に張り出した。女性スタッフは取材に「何もわかりません。泣きたい気持ちです」と話した。

ジオス破綻:「お金、戻るのか」 受講生ら不安大きく 2010年4月22日 毎日
http://mainichi.jp/select/biz/news/20100421dde041020065000c.html
 3年前のNOVAに続く英会話学校の破綻に、受講生や職員には困惑が広がった。21日明らかになった英会話学校大手ジオスの破産申請。校舎の出入り口には生徒に臨時休校を知らせる紙が張られ、職員は「お話しできることはございません」。ホームページ上では「事業継続に最大限協力していく」との意向を示しているが、先行きは見えず、不安の声が上がっている。
 「生徒や関係者の皆様に大変ご迷惑をおかけし、申し訳ない」。東京都内で記者会見したジオスの田渕雅之執行役員は謝罪した。
 保全管理人の小林信明弁護士は「生徒への影響を最小限にとどめることが最重要。授業はいったん中断するが、23日ごろには再開したい」と説明した。
 しかし、現場には混乱が広がっている。大阪市中央区のジオスなんば校を訪れた受講生で、大阪市浪速区の飲食店アルバイト、浜咲宏美さん(25)は「前週の授業では何も言われなかったので、びっくりした」と驚いた様子。今後1年間の受講料約25万円を支払ったばかりといい「お金が戻ってくるのか不安」と心配そうに話した。
 閉鎖予定とされた東京都内の教室で講師を務める30代女性は「まだ状況が把握できていない。パニック状態です」。
 破産手続き開始については、午前10時ごろから行われたネット上での社内の会議で知ったという。
 女性は「生徒にどう伝えればいいのか。(本社に)早くきちんとした対応法を知らせてほしい」と不安をあらわにした。
 他の業者に事業譲渡予定の高田馬場校(新宿区)では、入り口に「生徒様各位 臨時休校のご案内」と題したA4判の張り紙が出された。22日までの臨時休校を知らせるとともに、レッスン再開予定については「追ってご連絡させていただきます」と記されていた。教室の入り口は施錠された状態で、人の出入りは見られなかった。
 閉校予定のジオス田町駅前校(東京都港区)の入り口ドアにも同様の張り紙が掲示された。
 ジオスは過去、倒産した同業者の受講生を積極的に受け入れてきた経緯がある。94年、80億円の負債を抱えて倒産した「バイリンガル」(東京都港区)の生徒約1000人の受け入れを決定。07年に「NOVA」(大阪市)が経営破綻した際も、約3000人を引き受けた。

「まさかジオスまで」再び繰り返された混乱 2010年04月22日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100422-OYT1T00102.htm
 英会話熱に乗って急成長してきた英会話学校大手のジオス(本社・東京)の一部経営陣が東京地裁に破産手続きの開始を申請し、保全管理命令を受けたことで、7000人以上が通う99校が21日、突然閉鎖された。
 最大手NOVAが2007年に破綻してわずか3年。再び繰り返された混乱に、受講生らからは「まさかジオスまで」と困惑の声が上がった。
 「こういう経済状況で受講者が減った」21日正午過ぎ、弁護士とともに東京地裁への破産手続きの開始申請などを発表した須原一美取締役は、経営悪化の原因を説明した。「リストラで広告宣伝費を削減し、新入生が非常に減少した」とも。
 記者会見に、創業者の楠恒男社長の姿はなく、全国329校のうち230校はジー・コミュニケーション(名古屋市)に引き継がれ、閉鎖する99校の受講生は近隣のジオスに転校してもらうとしたが、受講料の払い戻しを希望した場合については、「あまり財産状態が良くないので、なかなか難しい」との見通しを示した。
 ジオス仙川校(東京都調布市)に21日午後、家族からの連絡で駆けつけた調布市の主婦(43)は「(NOVAに続いて)これで2回目。不運と笑うしかないですね」と肩を落とした。小学5年の長男を昨年から通わせ、1年分の受講料二十数万円を払い込んだが、半年分も消化していない。NOVAが破綻する直前に六十数万円を払ってしまった経験から、ジオスへの払い込みは最小限に抑えていた。「近隣の校舎に通うのが可能かどうか分からず、不安。息子は今の講師と相性が良かったのに……」
 また、三軒茶屋校(世田谷区)を訪れた家事手伝いの女性(22)は、3月中旬に1年分の受講料25万円を払ったばかり。「一括で払ってくれと繰り返し催促された」と悔しがった。自由が丘校(目黒区)では20歳代の男性会社員が、「三十数万円を2月に支払った。NOVAの前例があったので心配だったが、まさかジオスまでとは」と納得いかない様子だった。
 津市の津校に勤める米国人男性講師(28)は約2週間前、会社から閉校を知らされたという。「『今月分の給料は約束できない。生徒への返金も難しい』と言われた。給料はほしいが、一番かわいそうなのは生徒」と憤っていた。
 英会話学校の講師らが加入する労働組合・ゼネラルユニオン(大阪市)によると、昨夏以降、ジオスの講師などから給料の遅配に関する相談が目立っていたという。山原克二委員長は「これから先のことは何もわからないので、未払い賃金など被害の救済に協力したい」と語った。

ジオス破産 一部生徒の受講料は戻らない恐れ 2010年4月22日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0422/TKY201004210578.html
 一部経営陣が破産手続き開始を申し立て、事実上倒産した大手英会話学校ジオス(本社・東京)では、一部の生徒が通学による授業を受けられないのに、受講料が戻らない恐れがある。英会話学校を巡ってはNOVAが2007年に経営破綻した時も同じ問題が生じており、消費者保護が改めて問われる。
 外食チェーン・学習塾運営のジー・コミュニケーショングループ(同・名古屋市)は、ジオスの国内の全329教室(生徒約3万6800人)のうち、7割の230教室(約2万9千人)を引き継ぐ。外国人講師を含む約1500人の従業員の雇用も、基本的に引き継がれる見通し。
 閉鎖される99教室の生徒約7800人は、別のジオスの教室や、一定の費用を払ってNOVAの教室に移ってもらい、授業を受けられるようにする。ただ、近くに教室がない場合は、通学して授業が受けられない可能性がある。ジー・コミュニケーショングループは受講料の返還義務は引き継がず、ジオスには財産があまり残っていないため、生徒がすでに払った受講料(1人平均約3万7千円)が返還されるのは難しそうだ。
 英会話学校では受講料を前払いさせるところが多く、倒産した場合、戻ってこないケースがほとんどだ。国民生活センターによると、日本語なども含む外国語会話教室に関する相談は、NOVAが破綻した07年度は1万8058件に達した。受講者が減ったこともあり相談件数は落ち着いてきたが、受講料の返還などを巡るトラブルは絶えない。
 業界も消費者保護に取り組んでいるが、広がりはこれから。民間スクールでつくる「学習保全機構」は、加盟校が破綻した場合、別の学校を紹介したり受講料の返還を保証したりしている。NOVAを教訓に09年4月から始めたが、参加は10校程度にとどまり、ジオスも未加盟だった。
 21日昼の会見には、ジオス創業者で代表取締役の楠恒男氏は出席せず、破産を申し立てた須原一美取締役らが「生徒らに多大な迷惑をかけた」として謝罪した。取締役会で破産申し立てを巡り意見が一致しなかったため、会社としてではなく、須原氏ら一部経営陣が20日に申し立てたという。
 ジオスは楠氏のワンマン経営とも言われ、テレビ広告も活用して生徒を集め、一時は国内で500教室を超える業界大手に成長した。ただ、教室を増やすため、金融機関からの借金が膨らんだ。返済猶予も受けて再建を目指していたが、信用力の低下によってクレジットカードによる受講料の前払いが難しくなるなど、収益力が落ち込んだ。
 ジー・コミュニケーショングループはNOVAから英会話事業を引き継いで、現在474教室で約7万人の生徒がおり、業界最大手の一つ。ジオスの教室を引き継ぐことで、さらに規模を拡大する。

ジオス問い合わせ殺到、相談電話つながらず 2010年4月23日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100422-OYT1T00660.htm
 英会話学校大手ジオスの破産手続きが発表されてから一夜明けた22日、同社が設けた受講者向けの相談電話は問い合わせが殺到してつながらず、各教室も無人で対応できない状態が続いている。
 ジオスが開設したフリーダイヤルは同日午前、「大変込み合っています」というテープ音声が繰り返し流れ、つながらない状態が続いている。また、同社がホームページに掲載している営業部門などの電話番号も、呼び出し音が鳴るだけか、「ただいま電話に出ることができません」というメッセージが流れるだけ。
 国民生活センターには、「フリーダイヤルに問い合わせたがつながらない」との苦情・相談が寄せられ始めているという。
 東京・渋谷区にある同社本社には同日午前、社員数人が現れたが、「私たちも詳しいことは分からない」と繰り返すばかりだった。
 また、都消費生活総合センターにも、「授業料は返金されるのか」との相談が寄せられている。同センターでは、ジオスや消費者庁などと連絡を取るなどして、積極的に情報収集を行っていくという。
 全国329校のうち230校を引き継ぐジー・コミュニケーション(名古屋市)とジオスは22日、ジオスの従業員を対象にした説明会を開いた。ジー社の広報担当者によると、閉鎖される99校も含めたすべての従業員を対象にしているという。2社は、受講生に案内状を発送し、引き継がれる教室などへの来訪と手続きを呼びかけているという。

<ジオス>勧められ一括払い 娘に注意むなしく 2010年4月23日 毎日
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/backnumber/n_bankruptcy__20100422_8/story/photo02mainichiF20100422k0000m040131000c/
 東京地裁に破産を申し立てた英会話学校大手「ジオス」(東京都渋谷区)と、全国の329教室のうち、230教室(生徒数約2万9000人)の運営を引き継ぐジー・コミュニケーション(名古屋市)は21日の会見で「受講生の保護に努力する」と強調した。しかし、99教室が閉鎖されるうえ、すでに支払い済みの前払い受講料の返還も受けられないため、受講生らの不安は増している。
 閉鎖予定の三軒茶屋教室(東京都世田谷区)に通う家事手伝いの女性(22)は3月中旬、4月から1年分の授業料25万円を支払ったばかり。従来は月払いしていたが、昨秋ごろから、担当者に度々一括前払いを勧められたという。同じく経営破綻(はたん)した「NOVA」に通っていた母親に「現金を集めるのは怪しい」と言われ、ぎりぎりまで支払いをためらっていたという。女性は「倒産を知りながら、一括払いを勧めたのなら、さみしい」とため息をついた。返金が認められないため、今後はジー社が運営を引き継ぐ近くの教室に通うことを考えているが、「自宅から遠くなり、先生も今まで通り教えてくれるのか不安」と話す。
 同じく閉鎖される奈良市西大寺東町の西大寺ならファミリー教室では、様子を見に来た米国人講師、ダニエル・フリーさん(23)が「昨日のミーティングでは、支社長が経営は大丈夫と言っていたのに、今朝、電子メールで破綻の連絡が来た。うそつきだ。給料がもらえないと米国に帰れない」と怒りをあらわにした。
 また、小学6年の娘(11)を北上教室(岩手県北上市)に約10年間通わせている同市の主婦、中村友美さん(51)は、夫や友人のメールで破産を知り、駆け付けた。同教室も閉校予定で「既に払った1年分の受講料はどうなるのか」と心配だった。

ジオス、ネット授業も再開未定 閉鎖校の生徒利用できず 2010年4月25日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0424/TKY201004240383.html
 破産手続きに入った大手英会話学校のジオス(本社・東京)で、閉鎖される教室の生徒が受けられるはずのインターネット授業も再開のめどが立っていないことがわかった。外国人講師や設備の確保などが難しいためだ。
 ジオスは、全329教室のうち閉鎖される99教室の生徒約7800人について、「e―ジオス」と呼ばれるネット授業を新たに受講料を支払わずに受けられるとしている。近くにジオスの存続教室がない生徒の受け皿になるはずだった。
 しかし、教室など一部事業を引き継ぐジー・コミュニケーショングループ(同・名古屋市)によると、休講中のe―ジオス再開は未定で、再開しても閉鎖教室の希望者全員を受け入れるのは難しいという。同グループが運営する英会話学校「NOVA」のネット授業を75%割引の受講料で受けられるようにするが、生徒には新たな負担が生じる。




 う~ん。先週の時事ニュースでは、なんといってもジオスの突然の経営破綻が話題になりましたが、これでNOVAに続いてジオスと業界大手が相次いで経営破綻。英会話学校受難の時代到来でしょうか…(惑
 まあ、少し冷静に考えるならば、何年もデフレが続く中、その地区の目立つ場所に出店(当然ながら家賃は割高です)し、しかもCMや多額の広告宣伝費をつぎ込まなければ同業他社に顧客を奪われてしまうような競争の激しい業界は、英会話学校に限らず、大手学習塾なども経営が厳しいのは一緒でしょうし、そういう意味では(ライバルが脱落するのを待つ)大手同士のチキンレース状態なのかな…とも思うのですが、一つだけ注意を促すとすれば、そこの職員が『高い割引率をエサに多額の前払い受講チケットを一括購入させようと執拗に勧誘する』ようならば、自分の身を守るためにも『その裏に何があるのかを深読みしてください』ということでしょうか…。

 割り引くといっても、まだ1年で1割程度の割引ならば、雑誌の定期購読のようによくあることで常識の範囲内だと思いますが、何割もチケットが割引(仮に3割としましょうか…)になったところで、そのチケットを発行する企業としては、その3割のディスカウントを理由に、教室の家賃や職員の人件費の同水準の大幅割引など、到底受け入れられるはずがありません(*注)し、あまり勧誘が執拗ならば『その会社は運転資金の確保に苦しみ、自転車操業状態に陥っている(資金繰りに苦しんでいる)のではないか』という可能性をむしろ疑うべきかと思います。
*注:テナントの家主からすれば、他に借り手がいるならば、大幅に家賃を減額するより、他のテナントに入ってもらった方がメリットがありますし、職員にだって生活がかかっている以上お給料の大幅減額は限りなく困難でしょう。

 それにしても、やり切れないのが閉鎖される教室に所属していた生徒達。一部事業を引き継ぐジー・コミュニケーショングループ側にも受け入れ能力に限界がある以上、どこかで線引きせざるを得ないというのもやむを得ないところがあるのかもしれませんが、閉鎖される教室の生徒が受けられるはずのインターネット授業さえ受けられないなんて…(溜息
 しかも、どこが継承予定校で、どこは閉鎖するのかもわかりにくいこと甚だしく、なんとか情報を得ようと電話をするも肝心の電話は中々つながらない状態…。  
 こんな非常事態だからこそ、小口債権者である一般生徒への対応はきちんと行って欲しいと思いますが、ジオス社の今後の対応次第では、個別の会社の問題に留まらず語学学校全体の信用そのものが問われかねないことにもなりかねない危惧を感じます。


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