入札中止を正式発表=八ツ場ダムで-国交省 2009年10月2日 時事
http://news.www.infoseek.co.jp/politics/story/091002jijiX341/
国土交通省関東地方整備局は2日、八ツ場ダム(群馬県長野原町)の本体工事の入札を取りやめると正式発表した。前原誠司国交相の指示を踏まえた。群馬県など関係自治体や住民は同相の建設中止表明に反発しており、地元との調整は長期化が予想される。
入札は9月11日に開始する予定だったが、同ダムの建設中止を掲げた民主党が衆院選で圧勝し、同省は手続きを当面延期すると発表していた。
[八ツ場ダム「見送りも選択肢」 自民・谷垣総裁 2009年10月2日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091001AT3S0101B01102009.html
自民党の谷垣禎一総裁は1日、日本経済新聞社などとのインタビューで、前原誠司国土交通相が建設中止を表明した八ツ場ダム(群馬県)について「やめることも選択肢だ」と述べ、本体工事の見送りを含め検討する必要があるとの認識を示した。
谷垣氏は「治水、利水が実際に必要ないという判断が正しいのであれば」との前提で建設中止に理解を示した。そのうえで「地元住民の生活がかかったものをマニフェスト(政権公約)に書いてあるとの理由だけで、政府がポンとやめるのは問題だ」と強調した。2日に現地を視察する。
25日投開票の神奈川、静岡両選挙区の参院補欠選挙については、公明党に近く選挙協力を求める考えを表明。来年の参院選では「勝利が難しい選挙区が出てくれば勝てる候補に替える作業も必要だ」と現職も含め候補者差し替えもあり得るとの方針を明らかにした。
激震・八ッ場中止 谷垣総裁、政府対応を批判 2009年10月3日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20091003-OYT8T00108.htm
八ッ場ダム問題を巡り、自民党の谷垣総裁は2日に長野原町で行った、地元首長や住民との意見交換で、「地元の意見に耳を傾けずに中止するのは根本的に間違い」と、前原国交相の中止表明を批判し、今後の国会論戦でダム問題を追及していく考えを強調した。
町内の集会所で行われた意見交換会には、谷垣総裁のほか、同党の石破政調会長らが出席。ダム建設継続を求める大沢知事や高山欣也・長野原町長、八ッ場ダム推進吾妻住民協議会の萩原昭朗会長ら約30人の地元関係者の訴えに耳を傾けた。
谷垣総裁は冒頭、「皆様の心配の原因は、私たちが政権交代を許してしまったことで、誠に申し訳ない」と陳謝。その上で「無駄を省く観点から新政権がいろいろな事業を見直すことは否定すべきでないが、特定の事業を血祭りに上げて乱暴にやるのはいかがなものか」と、政府の対応を批判した。
大沢知事は「地元にとって、あと6年でダムが完成し、新たな生活再建ができるという夢を一瞬で壊され、言葉で言い尽くせない悔しさだ」と述べた。高山町長は、国交省が同日、ダム本体工事の入札中止を発表したことを、「水没予定地の住民の心情を逆なでするもの」と批判し、「前原大臣は住民との意見交換を希望すると言っているが、平行線を助長することになる」と、中止方針を撤回してから住民との協議に臨むよう改めて求めた。
また、住民からは「民主党が中止をマニフェスト(政権公約)に載せたこと自体が正しかったかを追及してもらいたい」「生活再建があと10年も20年も延びたら大変なこと」と、中止撤回を求める声が相次いだ。
その後、谷垣総裁はダムサイト建設予定地や移転代替地造成現場などを視察し、「これでダムが無くなるとしたら、どう生活再建の絵を描いていくかと言うような課題がたくさんある。住民と考えなければならない」と述べた。
八ツ場ダム問題、推進派のデータはニセ情報紛れ込む 2009年10月2日 夕刊フジ
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_mlit2__20091002_7/story/02fuji320091002202/
政権交代の象徴となっている八ツ場ダム(群馬県長野原町)の建設中止問題で、前原誠司国交相は1日、本体工事の入札を中止する方針を明言、2日にも国交省関東地方整備局が正式決定する。こうした中、ダム建設の根拠となったデータなどに“ニセ情報”が紛れ込んでいるとの指摘がある。背後に何があるのか…。
「建設途中の橋脚や地元の反発ばかりが取り上げられているが、本当にこのダムが必要なのか否かを、正確なデータをもとに冷静に判断すべき」
こう話すのは、全国のダム問題を取材しているジャーナリスト、まさのあつこ氏。最近、自身のサイト「ダム日記2」に、「八ツ場ダムの七不思議」を掲載した。
第1の“ニセ情報”は「工事の7割が終わっている」というもので、事実は「総事業費4600億円の7割を使った」。八ツ場ダムは1952年に建設計画が浮上。総事業費は当初の2倍以上という4600億円まで膨張したが、ダム本体工事は未着工。今年6月9日付の政府答弁書では、昨年度末時点で、付替国道は6%、付替県道は2%、付替鉄道は75%、代替地造成は10%しか完成していない。
「ダム建設は少なめに予算を見積もり、事業が始まると膨張する。総事業費は国債、地方債の利子を含めると9000億円。工事の進捗状況を見ると、1兆円を超えかねません」(まさの氏)
第2は利水(水需要)に関する情報。国交省は八ツ場ダム建設の目的の1つを「東京、埼玉、千葉、茨城、群馬の1都4県の都市用水の確保」としている。だが、利根川水系にはすでに11のダムがあり、首都圏への水供給を主目的としていた群馬・戸倉ダムは2003年に建設中止となった。
「計画当時は水不足が深刻だったが、1970年代半ばに横ばいになり、現在の水需要は減っている。戸倉ダムの中止も『水余り』が理由。八ツ場ダムが完成予定の2015年には、利水予定の各県で人口減少が始まっている。東京都も日量最大690万トンの供給力に対し、170万トンが余っている」(同)
第3は治水(防災)効果だ。八ツ場ダムは、戦後最大の被害をもたらした47年のカスリーン台風(死者1100人)を契機に、大雨などに対応する目的でも計画された。しかし、「国交省のカスリーン台風再来を想定した資料では、八ツ場ダムの治水効果は『ゼロ』。07年9月の台風9号で100年に一度の大雨が同ダムの集水域に降ったが、下流域に被害はなかった。そもそも、人命にかかわる治水目的のダムならば、57年間も建設が遅れたこと自体が問題」(同)という。
公共事業には、多くの建設業者が参入するため、雇用対策という一面もある。加えて、同ダムの関連事業を受注した民間企業や公益法人には、国交省から46人の天下りが確認されている。
こんな指摘も。群馬の県政関係者は「中選挙区時代、ダム建設予定地の旧群馬3区は、福田赳夫、中曽根康弘、小渕恵三の元首相が激しく争っていた。当時、福田氏はダム推進派で、中曽根、小渕両氏は反対派に近かった。自民党が政争の具にしていた」と語る。
まさの氏は「ダム建設には、さまざまな思惑が交錯している。前原大臣は住民や関係知事らと議論し、最善の結果を導くべき。行政の犠牲になった住民を忘れないでほしい」と語っている。
八ッ場建設推進派に誹謗中傷の電話やメール 2009年10月3日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091002-OYT1T01016.htm
八ッ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)の建設中止を表明した前原国土交通相が現地を視察した9月23日以降、建設推進を求める地元住民の自宅などに、誹謗(ひぼう)中傷の電話やメールが続いている。
同町で2日に開かれた自民党の谷垣総裁らとの意見交換会では、窮状を訴える声が相次いだ。
水没予定地にある川原湯温泉の旅館では、ホームページの掲示板に「いつまでゴネ得をやってるんだ」などといった非難のメールが全国各地から続いており、経営者の男性(62)は「ダム問題に加え、今は二重の苦しみだ」と訴えた。
建設推進派の男性町議(58)のブログにも、ピーク時で1日400件の中傷の書き込みが殺到。男性町議は2日、ブログを閉鎖した。別の女性町議(67)も建設推進を訴える姿がテレビなどで放映された後、数日間は自宅の電話が鳴りっぱなしとなった。
町への意見や質問を受けるホームページのコーナーは国交相の視察後、約4000通のメールが集中したため、9月25日に利用を停止。今月からは、ダムに関する意見を受ける専用コーナーを設けた。
八ツ場ダム問題ですが、10月2日に国土交通相が本体工事の入札を取り止めることを正式発表。
一方、自民谷垣氏は「やめることも選択肢だ」と当初は建前だけは第三者的立場をとっていたものの、すぐに「地元の意見に耳を傾けずに中止するのは根本的に間違い」と民主の対応を批判し、利害の絡む地元も建設業者や自治体の長を中心に反発。
もっとも、『推進派のデーターには偽情報も紛れ込んでいる』との報道や、報道そのものの公平性に疑問を持つ一部の国民からはその姿勢への不満からか、推進派の元に誹謗中傷の電話やメールが殺到するなど、収拾がつかない状態となっているようです。
う~ん。このダム建設問題は新幹線の建設問題と同様で、地元の建設業者や地元自治体など利害が絡むところは、どれほど民主党が譲歩したところで、何がなんでも中止反対に固執するでしょうし、まだ地元が全額自腹を切って作る(国は税金を投入することなく、地元が己の責任で作る)というのならば、一々他の地方の方が口出しする権限もないと思うのですが、問題は国税が投入されるだけに、どうしても『本当に必要かどうか?』という採算性の問題を無視できないところにあるんですよね…。
どうも地元の言い分を聞いていると、『これまで振り回されてきた私達はどうなるんだ』といった感情論が多いように思われますし、地方の生活再建問題も大事だとは思いますが、かといって全ての要望を国が聞いていたら国家は直ちに財政破綻してしまい、必要がない(と思われる)ものを国の税金を使って作るというのもどうなんだろう…と思いますし、なあなあのままにしておくと、工事が進んでますます後戻りもできないことになりかねないだけに、とりあえず入札を取り止めたことは、今後どうするかを時間をかけて議論する上でも正解だと思います。
これから先、人口が中長期的に減り、税収の確保も困難になっていく中、既得権があるからという理由だけで、聖域?を見直さないようでは、今度は税金の負担を主体的に背負っている現役世代や将来の世代を苦しめるだけのこと。『ゴネるのもいいけど、あなたがたの子孫も一緒に借金の負担を背負いこむことになるんだからね』と、ついつい嫌みを言いたくもなりますね…。
http://news.www.infoseek.co.jp/politics/story/091002jijiX341/
国土交通省関東地方整備局は2日、八ツ場ダム(群馬県長野原町)の本体工事の入札を取りやめると正式発表した。前原誠司国交相の指示を踏まえた。群馬県など関係自治体や住民は同相の建設中止表明に反発しており、地元との調整は長期化が予想される。
入札は9月11日に開始する予定だったが、同ダムの建設中止を掲げた民主党が衆院選で圧勝し、同省は手続きを当面延期すると発表していた。
[八ツ場ダム「見送りも選択肢」 自民・谷垣総裁 2009年10月2日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091001AT3S0101B01102009.html
自民党の谷垣禎一総裁は1日、日本経済新聞社などとのインタビューで、前原誠司国土交通相が建設中止を表明した八ツ場ダム(群馬県)について「やめることも選択肢だ」と述べ、本体工事の見送りを含め検討する必要があるとの認識を示した。
谷垣氏は「治水、利水が実際に必要ないという判断が正しいのであれば」との前提で建設中止に理解を示した。そのうえで「地元住民の生活がかかったものをマニフェスト(政権公約)に書いてあるとの理由だけで、政府がポンとやめるのは問題だ」と強調した。2日に現地を視察する。
25日投開票の神奈川、静岡両選挙区の参院補欠選挙については、公明党に近く選挙協力を求める考えを表明。来年の参院選では「勝利が難しい選挙区が出てくれば勝てる候補に替える作業も必要だ」と現職も含め候補者差し替えもあり得るとの方針を明らかにした。
激震・八ッ場中止 谷垣総裁、政府対応を批判 2009年10月3日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20091003-OYT8T00108.htm
八ッ場ダム問題を巡り、自民党の谷垣総裁は2日に長野原町で行った、地元首長や住民との意見交換で、「地元の意見に耳を傾けずに中止するのは根本的に間違い」と、前原国交相の中止表明を批判し、今後の国会論戦でダム問題を追及していく考えを強調した。
町内の集会所で行われた意見交換会には、谷垣総裁のほか、同党の石破政調会長らが出席。ダム建設継続を求める大沢知事や高山欣也・長野原町長、八ッ場ダム推進吾妻住民協議会の萩原昭朗会長ら約30人の地元関係者の訴えに耳を傾けた。
谷垣総裁は冒頭、「皆様の心配の原因は、私たちが政権交代を許してしまったことで、誠に申し訳ない」と陳謝。その上で「無駄を省く観点から新政権がいろいろな事業を見直すことは否定すべきでないが、特定の事業を血祭りに上げて乱暴にやるのはいかがなものか」と、政府の対応を批判した。
大沢知事は「地元にとって、あと6年でダムが完成し、新たな生活再建ができるという夢を一瞬で壊され、言葉で言い尽くせない悔しさだ」と述べた。高山町長は、国交省が同日、ダム本体工事の入札中止を発表したことを、「水没予定地の住民の心情を逆なでするもの」と批判し、「前原大臣は住民との意見交換を希望すると言っているが、平行線を助長することになる」と、中止方針を撤回してから住民との協議に臨むよう改めて求めた。
また、住民からは「民主党が中止をマニフェスト(政権公約)に載せたこと自体が正しかったかを追及してもらいたい」「生活再建があと10年も20年も延びたら大変なこと」と、中止撤回を求める声が相次いだ。
その後、谷垣総裁はダムサイト建設予定地や移転代替地造成現場などを視察し、「これでダムが無くなるとしたら、どう生活再建の絵を描いていくかと言うような課題がたくさんある。住民と考えなければならない」と述べた。
八ツ場ダム問題、推進派のデータはニセ情報紛れ込む 2009年10月2日 夕刊フジ
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_mlit2__20091002_7/story/02fuji320091002202/
政権交代の象徴となっている八ツ場ダム(群馬県長野原町)の建設中止問題で、前原誠司国交相は1日、本体工事の入札を中止する方針を明言、2日にも国交省関東地方整備局が正式決定する。こうした中、ダム建設の根拠となったデータなどに“ニセ情報”が紛れ込んでいるとの指摘がある。背後に何があるのか…。
「建設途中の橋脚や地元の反発ばかりが取り上げられているが、本当にこのダムが必要なのか否かを、正確なデータをもとに冷静に判断すべき」
こう話すのは、全国のダム問題を取材しているジャーナリスト、まさのあつこ氏。最近、自身のサイト「ダム日記2」に、「八ツ場ダムの七不思議」を掲載した。
第1の“ニセ情報”は「工事の7割が終わっている」というもので、事実は「総事業費4600億円の7割を使った」。八ツ場ダムは1952年に建設計画が浮上。総事業費は当初の2倍以上という4600億円まで膨張したが、ダム本体工事は未着工。今年6月9日付の政府答弁書では、昨年度末時点で、付替国道は6%、付替県道は2%、付替鉄道は75%、代替地造成は10%しか完成していない。
「ダム建設は少なめに予算を見積もり、事業が始まると膨張する。総事業費は国債、地方債の利子を含めると9000億円。工事の進捗状況を見ると、1兆円を超えかねません」(まさの氏)
第2は利水(水需要)に関する情報。国交省は八ツ場ダム建設の目的の1つを「東京、埼玉、千葉、茨城、群馬の1都4県の都市用水の確保」としている。だが、利根川水系にはすでに11のダムがあり、首都圏への水供給を主目的としていた群馬・戸倉ダムは2003年に建設中止となった。
「計画当時は水不足が深刻だったが、1970年代半ばに横ばいになり、現在の水需要は減っている。戸倉ダムの中止も『水余り』が理由。八ツ場ダムが完成予定の2015年には、利水予定の各県で人口減少が始まっている。東京都も日量最大690万トンの供給力に対し、170万トンが余っている」(同)
第3は治水(防災)効果だ。八ツ場ダムは、戦後最大の被害をもたらした47年のカスリーン台風(死者1100人)を契機に、大雨などに対応する目的でも計画された。しかし、「国交省のカスリーン台風再来を想定した資料では、八ツ場ダムの治水効果は『ゼロ』。07年9月の台風9号で100年に一度の大雨が同ダムの集水域に降ったが、下流域に被害はなかった。そもそも、人命にかかわる治水目的のダムならば、57年間も建設が遅れたこと自体が問題」(同)という。
公共事業には、多くの建設業者が参入するため、雇用対策という一面もある。加えて、同ダムの関連事業を受注した民間企業や公益法人には、国交省から46人の天下りが確認されている。
こんな指摘も。群馬の県政関係者は「中選挙区時代、ダム建設予定地の旧群馬3区は、福田赳夫、中曽根康弘、小渕恵三の元首相が激しく争っていた。当時、福田氏はダム推進派で、中曽根、小渕両氏は反対派に近かった。自民党が政争の具にしていた」と語る。
まさの氏は「ダム建設には、さまざまな思惑が交錯している。前原大臣は住民や関係知事らと議論し、最善の結果を導くべき。行政の犠牲になった住民を忘れないでほしい」と語っている。
八ッ場建設推進派に誹謗中傷の電話やメール 2009年10月3日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091002-OYT1T01016.htm
八ッ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)の建設中止を表明した前原国土交通相が現地を視察した9月23日以降、建設推進を求める地元住民の自宅などに、誹謗(ひぼう)中傷の電話やメールが続いている。
同町で2日に開かれた自民党の谷垣総裁らとの意見交換会では、窮状を訴える声が相次いだ。
水没予定地にある川原湯温泉の旅館では、ホームページの掲示板に「いつまでゴネ得をやってるんだ」などといった非難のメールが全国各地から続いており、経営者の男性(62)は「ダム問題に加え、今は二重の苦しみだ」と訴えた。
建設推進派の男性町議(58)のブログにも、ピーク時で1日400件の中傷の書き込みが殺到。男性町議は2日、ブログを閉鎖した。別の女性町議(67)も建設推進を訴える姿がテレビなどで放映された後、数日間は自宅の電話が鳴りっぱなしとなった。
町への意見や質問を受けるホームページのコーナーは国交相の視察後、約4000通のメールが集中したため、9月25日に利用を停止。今月からは、ダムに関する意見を受ける専用コーナーを設けた。
八ツ場ダム問題ですが、10月2日に国土交通相が本体工事の入札を取り止めることを正式発表。
一方、自民谷垣氏は「やめることも選択肢だ」と当初は建前だけは第三者的立場をとっていたものの、すぐに「地元の意見に耳を傾けずに中止するのは根本的に間違い」と民主の対応を批判し、利害の絡む地元も建設業者や自治体の長を中心に反発。
もっとも、『推進派のデーターには偽情報も紛れ込んでいる』との報道や、報道そのものの公平性に疑問を持つ一部の国民からはその姿勢への不満からか、推進派の元に誹謗中傷の電話やメールが殺到するなど、収拾がつかない状態となっているようです。
う~ん。このダム建設問題は新幹線の建設問題と同様で、地元の建設業者や地元自治体など利害が絡むところは、どれほど民主党が譲歩したところで、何がなんでも中止反対に固執するでしょうし、まだ地元が全額自腹を切って作る(国は税金を投入することなく、地元が己の責任で作る)というのならば、一々他の地方の方が口出しする権限もないと思うのですが、問題は国税が投入されるだけに、どうしても『本当に必要かどうか?』という採算性の問題を無視できないところにあるんですよね…。
どうも地元の言い分を聞いていると、『これまで振り回されてきた私達はどうなるんだ』といった感情論が多いように思われますし、地方の生活再建問題も大事だとは思いますが、かといって全ての要望を国が聞いていたら国家は直ちに財政破綻してしまい、必要がない(と思われる)ものを国の税金を使って作るというのもどうなんだろう…と思いますし、なあなあのままにしておくと、工事が進んでますます後戻りもできないことになりかねないだけに、とりあえず入札を取り止めたことは、今後どうするかを時間をかけて議論する上でも正解だと思います。
これから先、人口が中長期的に減り、税収の確保も困難になっていく中、既得権があるからという理由だけで、聖域?を見直さないようでは、今度は税金の負担を主体的に背負っている現役世代や将来の世代を苦しめるだけのこと。『ゴネるのもいいけど、あなたがたの子孫も一緒に借金の負担を背負いこむことになるんだからね』と、ついつい嫌みを言いたくもなりますね…。
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