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米デルファイ、早期退職制度に2万人が応募

2006-09-29 19:10:48 | Weblog
米デルファイ、早期退職制度に2万人が応募 2006年9月27日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060927AT2M2700E27092006.html
 経営再建中の自動車部品大手デルファイは26日、米国の工場従業員を対象とした早期退職制度に合計約2万人が応募したと発表した。今春時点で約3万3000人いた時間給労働者のうち約6割にあたる従業員が最終的に早期退職に応じた。
 早期退職制度は今春に導入し、全米自動車労組(UAW)などの組合員から希望者を募っていた。同社の親会社だった米ゼネラル・モーターズ(GM)に戻る約5000人を含めると、約2万5000人が退職する。
 デルファイは人員削減と同時に米国内の21工場の閉鎖・売却を柱とする再建計画を進めているが、会社に残る従業員の賃下げを巡る労使交渉はまだ決着していない。


 かっては優良企業として褒め称えられたデルファイの経営状態がここまで悪化するとは、つい数年前まではとても想像できませんでしたが、組合側はこの期に及んで、未だに労使交渉のテーブルに乗る気もなさそうですね。
 人員削減の問題はまだしも、会社が経営危機に陥った場合は、残る人間はある程度の賃金カットは受け入れざるを得ない面もあると思いますが、アメリカの場合は、日本のように国民全体をカバーする健康保険制度がないだけに、医療給付(後から進出した日本企業の場合は、この医療給付が、元々あったアメリカの企業より負担が少ない場合が多いようです)の削減は労働者側も中々譲れない条件なのかもしれません。
 ただ(これはある意味日本的な考え方ですが)会社が潰れてしまえば、改めて就職先を探さなければなりませんし、そうなると労働条件は労使交渉で決める以上に悪い条件でしか契約できない可能性も高いのではないかと思います。
 GM以外の海外の大手自動車メーカーも、今の労働条件のままで工場を従業員ごと受け入れるとは到底思えませんし、現状を全く変えないで生き残ることはかなり難しいのではないかと思われます。残ったデルファイの従業員はどのような選択をするのでしょうか。

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