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レオパレスで法人客離れ 社宅利用停止、業績下押し

2019-02-17 12:49:36 | Weblog
レオパレスで法人客離れ 社宅利用停止、業績下押し 2019年2月17日 日経新聞掲載記事


 施工不良問題で騒動になっているレオパレス21ですが、18年3月から12月にかけての契約件数の減少幅が、個人が5.7%減、学生が4.9%減に比べて、法人が10.8%減と、倍の減少ピッチとなる、いわゆる法人客離れが進んでいるようです。
 バブルが崩壊する前は、そこそこ大きな企業は自社やグループ企業間で社宅や独身寮を建設・保有していましたが、今は社宅や独身寮を実需に応じて必要な分だけ借り上げるケースも増えていて、特に法人は人材確保面(特に派遣・アルバイトが逃げ出すのを警戒)から敬遠され始めているのだとか…。
 まあ、壁が薄いといった防音問題は、個人の主観の問題や生活スタイルの差(インドア派は気にするでしょうし、寝に帰るだけの人や外国人の方はあまり気にしないのでは?)、性差(女性は自分の立てる音も隣人に聞こえているかも…と気にする人が多いかと)によっても大きく受け止め方も変わってくると思いますが、事は防音問題どころか防火問題という安全性のより重大な問題になってきていて、社宅や独身寮の手配・管理業務を企業から請け負う企業が、依頼主経由で渦中のレオパレス21を避け始めるのもある意味致し方ない反応なのかなと…。

 ただレオパレスでアパートを建築した大家は、必ずしも相続税対策が必要なお金持ちばかりとは限らず、むしろ土地ばかり保有していて反面保有現金がそれ程多くない土地持ちな方も少なくないことから、将来の相続に備えて家賃保証システムで安定した家賃の確保を当て込んでいる方も少なくなく、この家賃保証の原資が法人契約だけに、これまでもレオパレス大家は個々に家賃保証額の引き下げなどをレオパレスから迫られていたようですが、更なる問題発覚でダブルパンチな状況に追い込まれそうな嫌な予感しかしません。