石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

NST分会ユースコースでの興味深いやりとり

2011-02-19 23:10:45 | 活動レポート
今日は、朝から静岡県の伊東へ。データ本部NST分会のユースコースに行ってきました。

伊東に来るのも随分、久し振りのことです。最後に来たのがいつだったか覚えていないぐらいですが、実は中央大学の学生時代、所属していたゼミの合宿がいつもこの伊東で、当時は年に1~2度、足を運んでいました。今日のセミナー会場も偶然、その頃の定宿のすぐそば。当時みんなで遊びに行ったボーリング場を見つけて、つい一人ではしゃいでしまいました。ちなみにそのボーリング場は、とうの昔につぶれていましたけど・・・。


さて、今日の研修もユースコースということで、対象は20代半ばが中心の若手の皆さん。その若手世代の約70名に「私たちの暮らしと政治」というテーマで1時間、お話をしてきました。大体、いつも通り、話の中心は「情報通信政策」と「労働・雇用政策」で、身近な話題を通じて政治の大切さを知ってもらおうという狙いだったわけですが、講演後の質疑応答では意外にも、話しの中に出てきた「長時間労働対策」に関わる質問ばかり。これまでのユースコースにはない、面白い展開となりました。

それもそのはず、ちょうど私の講演の前に「職場における労働安全衛生について」というテーマで会社の担当者から話があって、まさに長時間労働に関連するテーマでいろいろと議論をした後だったのですね。情報システムの開発現場では、やはり慢性的に長時間労働が行われているのですが、それに対する対応というのが部署毎にまちまちだったりするようです。

実は私もそれをちょっと意識して、特に今、私たちが議論を進めている『働き方改革』の三つの政策課題、「生活賃金の確保」「長時間労働の撲滅」「働き方の選択肢」の中から、特に長時間労働の問題を中心に説明したのでした。するとこんな質問が・・・

「長時間労働を法律で規制したら、残業代で生活を維持している人たちは暮らしていけず、結局は違法な長時間労働が蔓延るだけではないか?」

私たちもこの点は十分に意識しています。だからこそ、上記の「働き方改革」では、その柱の第一に「生活賃金の確保」を掲げて、セットで対応していこうとしているのですね。最低賃金を引き上げと並んで、社会全体で子育てや教育を支援しようという政策もこの中に含まれています。子ども手当や高校授業料の無償化も、その中に位置づけられるわけです。

続いての質問は「長時間労働を法律で規制しようとしても、その法律が守られなければ意味がないのでは?現実には、36協定違反などは枚挙に暇がない。」

これもその通りで、私たちは「労働基準監督制度」の拡充を政策パッケージの中に含んでいます。昨年の参議院「行政監視委員会」での私の質問でも取り上げたように、今の日本では、「労働基準監督制度」が労働時間関連を含む労働基準法違反を取り締まる重要な役割を果たしているわけですが、現実的には、その体制は十分ではありません。「公務員の削減」という錦の御旗のもとに一律に公務員数を減らしている影響が、労働基準監督官にも出てきているわけです。ILO(国際労働機関)が先進工業国に示している配置基準は、監督官一人あたり労働者1万人以下。ところが日本は、監督官一人あたり労働者約1万7千人です。これでは十分な監督は出来ませんね。この点を改善しないといけません。

さらにこの点について「公務員の数が多いのだから、削減は仕方ないのでは?」という質問が。

いえいえ、人口1,000人あたりの公務員数を国際比較すれば、日本の公務員数はむしろ少ないのです。もちろん、公共サービスの内容とか範囲が違うので単純に数だけで比較することは出来ませんが、日本はすでに公務員数を大幅に減らしていて、だからこそ公共サービスの低下や「官製ワーキングプア」などの問題があちこちで起こっているわけですね。ちなみに、国会議員数も、国際的にはそれほど多くないのです。興味のある方はネットで調べてみて下さい。ちなみにこちらのサイトなどどうぞ。

するとすかさず「でも国会で居眠りをしたり携帯電話を使ったりしている議員がいる」と・・・。

確かに。あれは褒められた話しではありません。でも・・・一つ理解して下さい。あれは大抵の場合、一日6時間か7時間コースで、朝から夕方までずっと本会議や委員会を開いている最中のほんの一コマだということを。私も実際に経験して分かりました。一日7時間、人の話をずっと集中して聞いていることの大変さを。でもみんな真面目に頑張っています。

というような感じで、非常に興味深いやりとりをさせて貰いました。みんなに満足して貰えたとは思いませんが、少なくとも日頃聞けない話を楽しんでくれた参加者も多かったはず。私も皆さんの率直な質問や意見を聞けてとても面白かったです。

以上、今日の活動報告でした!

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