石橋みちひろのブログ

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ノーベル賞受賞の山中伸弥教授の勉強会へ(インターンだより)

2013-02-27 09:05:45 | 雑記

先日、ノーベル賞を受賞された京都大学iPS研究所の山中伸弥教授の勉強会に参加させて頂きました。昨年、最も有名になった日本人と言える山中教授の話を聴くことができるのをとても楽しみにしていました。関西弁で穏やかに淡々と、時折冗談を交えながら話される山中教授は、研究者の堅いイメージと楽しいお人柄を併せ持ったような方でした。

勉強会は山中教授がiPS細胞について短くレクチャーをし、その後、議員のみなさんから質問を受けるという順序で進んでいきました。多くの質問がありましたが、私が最も興味を持ったのは「研究者の立場から政治に期待することは?」という質問でした。米国で脳神経学の修士号を取り、京都大学の博士課程で学んでいる私の友人が日米の研究者の待遇や研究環境の格差について話していたのを思い出しました。

山中教授は日本の研究者が忙しすぎて余裕を持って研究ができないこと、そして、それは実験など研究の補助を行う人の待遇が日本では確立されていないということを原因の一つとして挙げました。確かに、日本では研究補助員どころか研究者の方に対しても一般からの尊敬や憧れが比較的薄いように思います。そのイメージがさらに定着してしまうと将来、研究者になりたいという若者が減ってしまうことが考えられます。

 もう一つ冒頭の質問に対して山中教授が話されたのは特許についてです。iPS細胞は米国での特許も取得されていますが、それをかいくぐる技術や方法を用いて外国の企業や研究機関が存在します。iPSの臨床実験や実用化を強烈に推進しているのは欧米の製薬会社であり、国内の一研究機関で対抗するのは大変です。特許について外国で訴訟があった場合には現地の法律に通じた弁護士が必要ですが、高額な費用を要します。日本国内には外国語で科学技術の内容を弁護できる人材が不足しているといことも山中教授は指摘されました。

勉強会にさせていただいて痛感したのは、日本には優秀な研究者が多い反面、その研究成果を商用化し、政治がその仕組みを構築する力が弱いということです。世間では理系離れが進んでいますが、政治家や起業家を目指す若者が増えてほしいです。


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