いわゆる神の存在証明がもたらす意味について

創造主である神の存在証明をして、この神が造ったこの世界の成り立ちと仕組みを説明し、人類史のリセットと再構築を試みる。

自然農法の福岡正信先生が亡くなられました

2008-08-19 06:38:27 | 自然農法
○自然農法の提唱者の福岡正信氏が亡くなられました
 本日、2008年8月18日(月)の新聞の朝刊に、無耕起・無化学肥料・無農薬・無除草を原理として稲作りをする、「自然農法」と言われる方法を発見・開発した、福岡正信氏が、8月16日、老衰で亡くなられた、という記事が載っていました(1913~2008年)。

○NHKの番組で福岡氏の自然農法を知る
 私が、福岡氏の自然農法について初めて知ったのは、1976年11月23日、NHKのテレビ・ドキュメンタリー番組「一株の稲に始まる」でした。

○福岡先生の本を読む
 NHKのその番組を見て、翌年の2月に、福岡正信先生のお書きになられた次の本を手に入れました。
 福岡正信(1976・12・01)  自然農法 緑の哲学の理論と実践 時事通信社

○一般法則論の強い味方を得たと思う
 私は、この本を、夢中になって繰り返し何度も読んだものです。
 そして、天然自然の存在の創造主である神+自然法則+エネルギ一三位一体不可分の働きで全て造られている、部分部分に分離・分割することが決して出来ない、常に全体でただ一つのこの世界の成り立ちと仕組み=その土地の天然自然の生態学的な秩序を、稲作、野菜作り、果樹作りに丸ごと活用する実例がここにある!!! ととても感激し、(当時はまだ一般法則論とは言っていませんでしたが)一般法則論の強い味方を得た、と思ったものです。

○自然農法の効用
 もちろん、無耕起・無化学肥料・無農薬・無除草の農法自体が、自然の環境破壊を軽減する、俗に言う「自然に優しい」農法としても、また、従来の農法よりも手間が掛からず、化学肥料や農薬を使わない分、経済的に安上がりだし、農業従事者の農薬中毒を無くす農法としても、とても優れていることは、言うまでもありません。

○天然自然の世界は無耕起・無化学肥料・無農薬・無除草で成り立っている
 森や林や草原の形で存在している天然自然の生態学的な秩序が支配している世界は、無耕起・無化学肥料・無農薬・無除草で、しかも、それ自体で自己完結し自立している完全完璧な秩序で成り立っています。
 この事実は、自然の中に入ったヒトならば、自然に気が付くはずのものです。

○個人的な体験
 個人的な話をすれば、小学校に上がる前の子供のときに、農家の庭に咲いているオシロイバナやホウセンカに勝るとも劣らない美しいミソハギの花が野に咲いているのを見て、ヒトが栽培していないのに天然自然の中にこんなに美しい花があるのかととても不思議に思ったものです。
 中学二年生のときに伊豆の河津温泉の宿に泊まって河津浜で行われた学校の臨海教室に参加したときに、旅館から浜まで歩いて行く道沿いの崖の中腹の下から見上げる所に咲く山百合の花(白百合は街の花屋さんの店頭にあるので、ヒトの手で作り出された園芸種だとずっと思っていましたから、天然自然の中に野生でこれが在ることにとても驚きました。付近には野生の山百合が沢山咲いていました)とこれに訪れている、初めて見るモンキアゲハを見たときには、これはヒトが作ったのでは無い、本当に天然自然の物なのだ!!! と強く印象付けられたものです。
 以来、天然自然の世界に自生する、ヒトの手がまったく加えられなくても美しく咲く野生の花々に魅せられるようになりました。

○完全完璧に美しく造られている天然自然の世界
 ヒトの手が加わった園芸種では無いのに、野生で美しい花が咲いている。
 以上の話は、言い換えると、天然自然の世界は、ヒトの手が一切入らなくても、それ自体で自己完結している自立した秩序を持って完全完璧に造られている世界だ、という事実を、私は発見した、ということです。
 しかし、後に、西欧では、天然自然の世界は野蛮で不完全で、文化・文明の形でヒトの手が加えられて初めて完成し、完全完璧な存在になる、という社会通念がある、と知りました。
 女性解放運動/ウーマン・リブの闘士が、(私の理解では女性に対するほめ言葉なのですが)「女性は自然により近い存在だ」と言われて、女性を侮辱するものだと激怒したという話があると知りました。これを紹介している日本の活動家がこの話に同調していることにも驚いたものです。
 但し、潜在意識の法則/引き寄せの法則の活用法を説く欧米の人たちは、天然自然の世界、特にヒトの心身の完全完璧さをよく知っています。

○自然農法は自然の生態学的な秩序の中に農作物を組み込む技術
 その土地の天然自然の生態学的な秩序を、稲作、野菜作り、果樹作りに丸ごと活用するとは、全てのヒトに先立って、全てのヒトに等しく存在するその土地の自然の生態学的な秩序の中に、稲や野菜や果樹を組み込んで、その生態学的な秩序に溶け込ませ、それと一体化させることで、無耕起・無化学肥料・無農薬・無除草でも農作物が作れるようにすることです。
 この基礎には、天然自然の存在の創造主である神+自然法則+エネルギ一三位一体不可分の働きで全て造られている、天然自然の世界を支配している完全完璧な知性とこれがもたらす完全完璧な秩序に対する無条件・無留保の信頼があります。この話は、潜在意識の法則/引き寄せの法則の活用法の場合でも同じです。

○ヒトの世話無しでは育たなくなっている農作物を野生に戻すのが自然農法の眼目
 問題は、人の力で改良され続けた農作物は、本来の野生味を失ってしまって、人が徹底的に管理し世話をしないと育たない植物、無耕起・無化学肥料・無農薬・無除草では殆んど育たない植物になっていることです。
 そこで、無耕起・無化学肥料・無農薬・無除草で成り立っている天然自然の生態学的な秩序の中に、無耕起・無化学肥料・無農薬・無除草では最早育たない人工栽培の農作物を組み込むハウツーとノウハウの発見が、自然農法の眼目になります。

○粘土団子
 無耕起・無化学肥料・無農薬・無除草の実際は、複数の種子を「粘土団子」(直径は2cm足らず)の中に入れて、土地にばら撒く、という方法。これで、例えば砂漠に自然に発芽した植物が育つ、という凄いことが自然に出来てしまうわけです。
 NHKテレビで、小型のコンクリート・ミキサーを使って、粘土と種子を一つに混ぜる様子を見た記憶があります。この方法を発見して、粘土団子作りの効率が上がった、という話でした。

○福岡先生の発見とこれを否定する人たち
 福岡先生は、試行錯誤を重ねられて、この方法を発見され、かつ、自然農法として確立されたのです。
 それでも、無耕起・無化学肥料・無農薬・無除草で農作物が育つ自然農法は、ムベンバ効果を科学的な常識に反するものだと認めないのと同様に、非科学的な理論に基づくオカルト的な方法だとか、自然農法をやっている周りで、従来どおりの農業/慣行農業、即ち、耕起・化学肥料・農薬・除草などを行う農法が行われているお陰で、自然農法の畑の病害虫が除かれて、やっと成り立っているのだ、と主張する人たちが、多分今でも正統派なのです。
 しかし、事実は、農薬が使われている畑から、虫たちは逃げ出して、無耕起・無化学肥料・無農薬・無除草の畑へ集まってくるのです。虫たちは、どちらの環境が安全で住み易いかをちゃんと判断できるのです。

○福岡先生の自然農法はその有無を言わせぬ成果で新しい実践者を生んだ
 無耕起・無化学肥料・無農薬・無除草の自然農法など科学的な常識に反する、という批判。
 しかし、それでも、福岡先生の自然農法は、NHKのテレビやラジオの番組で何度も取り上げられましたし、全国的に、また、海外にも知られ、実践者が出るようになりました。なぜならば、自然農法は実際に成果があるからです。

○自然農法の実践者を知る 木村秋則氏の無農薬・無肥料のリンゴ栽培
 福岡先生のご消息を最後に知ったのは、もう数年以上も前のNHK番組で、でした。
 それが、先日、新聞で新刊書の広告で知って買った本の中で、福岡先生の自然農法を参考に、リンゴを自然農法で育てることに成功されたヒトを知りました。

 石川拓治(2008) NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」製作班監修 奇跡のリンゴ 「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則 幻冬舎

 この本の、柴田周平 NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」のディレクターの前書きとこの番組の司会者の茂木健一郎氏のあとがき「木の上に広がる青空」がとても良い。

 この本の中の参考文献の中で知った次の本も手に入れました。

 木村秋則(2007) 自然栽培ひとすじに 無農薬・無肥料の技と心 創森社

 前書と合わせて読むと、リンゴは農薬づけでしか栽培できない、という常識を覆して、リンゴを無農薬・無肥料で自然栽培に成功した過程のご苦労がわかります。

○動的な生態学的な秩序がある
 自然の生態学的な秩序というと、生物進化の果てに到達した生態学的な秩序が「生物の棲み分け」という形で固定化しているみたいなイメージを、私は持っていました。
 しかし、日々変化する天気(図)のように、自分の体の時々刻々の血圧や心拍数の変化のように、棲み分けの秩序が年ごとにダイナミックに/動的に激しく変化しつつ、全体としてまとまりのある一つの生態学的な秩序を保ち、維持していることを、木村秋則氏に関する二冊の本で、初めてよく知り、理解できました。

 福岡正信先生が亡くなられた、と知って、自然農法の話を急遽しました。
 福岡先生が説明し切れなかった自然農法の原理を、一般法則論で説明しているつもりでいます。
 先生のご冥福を祈ります。

 例によって、誤記・誤字・脱字等がありましたら、気が付き次第訂正します。
 書き込み後、二日くらいは、訂正や加筆を繰り返すのが習慣になりましたので、よろしくお願いいたします。


1 コメント

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Unknown (sun・sun)
2008-08-28 22:48:36
私こと、福岡正信という存在を知って、氏の書籍を読みあさり始めたばかりで、まだまだ自然農の入り口で迷ってばかりです。
もっと早くに出逢っていれば思いました。残念です。

ご冥福をお祈り致します。



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